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先が気になって、というより自然と読み進み読了。アイシャの行動力にどきどきしました。
香君と名乗ってからはトントンと話しが進み、もっとこの世界を楽しみたかった。
自分の行動が何に繋がり、どんな結果をもたらすのか、
終盤はメッセージ性も強かったように思います。
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ファンタジーの世界に深く入り込めた。帝国全土に及ぶ危機を回避できるのか?植物は、虫に食べられたりして苦しくなるとその虫の天敵をおびき寄せる香りを発する、というのもきっと現実に起こる摂理なのだろう。あとがきには、参考になった文献、お話を聞いた専門家の先生について書かれていて、どれほど丁寧に生み出された作品かがよくわかる。ずっと手元においておきたい本。
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序盤からすぐに香君の世界に引き込まれる。
あっというまに完。いつもながらの完成された世界観はさすがです。
なすべきことを成す主要な登場人物たち。こういう人たちがいれば世の中捨てたもんでは無い。
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失われた文献に記載されていたオアレ稲の秘密がわからぬまま事態はどんどん悪くなる。植物、虫、バッタと天敵が天敵を呼び厄災は止まる事をしない。皇帝と諸侯の政治的配慮や陰謀、そして香君の存在意義といろいろなものを図りながら綱渡りような香君二人の合わせ技で見事に乗り切る決着に拍手です。
最後の場面、旅する香君として再生したアイシャ。細い道を迷いながら歩く香君に幸あれと祈ります。
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お久しぶりの上橋さん新刊!!
上橋さんの話はどれもそうだけど、こう言うファンタジー物とかにありがちな序盤設定説明ダラダラ続いて全然話の本筋に辿り着かなくてしんどい…
っていう事がない!!
とにかく序盤から一気に読者を物語の中へ包み込んで匂いや音、風の音全てにおいてリアルなその場に連れ込んでくれる。最初からギア全開!
オアレ稲と言うどんな痩せた土地でも沢山育つ特殊な稲によって経済を支える大国。でもそのオアレ稲には秘密があって…ある日事件が起きてしまう。
人一倍嗅覚が優れた少女アイシャとそのオアレ稲の秘密が絡み合って1つの流れとなり一気にクライマックスまでいく上橋ワールドには毎度の事ながら夢中で貪り読んだ。
上下巻で綺麗にこれだけのネタを収めたのも凄いけど、
でも正直これって、まだまだ続きがあるのでは??
と、思わせられる余力が有り余ってる気がしてならない…
と言うか読みたいお願いします!!
植物達は何も話さないけど、実は独自のコミュニケーションを持っいると言うのもとても興味深かった。
人は自分達の手には負えない災害が起きた時、誰かのせいにして落ち着きたいと思ってしまう。
でも、誰かのせいにするだけで事前に防げなかったのか、自ら考え努力する事が大事なんだと教えられた気がした。人のせいにしてばかりで文句を言うのでは無く、
ちゃんと自分で最善の策を考えるのって、本当に大事。
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蝗害の恐ろしさ、それに対抗しようと奔走するアイシャや虫の専門家アリキ氏達のがんばりがひしひし伝わる下巻
毒におかされながらも人々のために立ち続けたオリエ、アイシャのような嗅覚は持たないけれど本物の香君だと思った(マシュウと幸せになれて良かった)
オアレ稲からの脱却ではなく共存を選び、国の上層部だけに任せるのではなく民が皆、自分で考えて動けるように…と忙しく旅しているアイシャは自分なりの幸せを見つけたのだろう
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虫か〜っ!なるほどそーなるのか〜。。
虫の描写こわっ。
全てを失う恐ろしさ。生産者さんの苦悩を肌身に感じた。
「大きくなり、豊かになったこの国の中で、自らがどのような国を、どのように支えているのかを思う者は、どれくらいいるでしょう。」というハッとする言葉からの広場での大団円。
生き物は強くしなやかに生きて、着地点は共存。
ゆっくり読み進めたかったけれど、終わってしまった。。あとがきにある関連書も読んでみたい。
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久しぶりの上橋ワールドでしたが、上巻から下巻まで、おもしろくて一気読み!
上橋ワールドはお話の中の世界なんですが、そこに住む人々の息づかいまで聞こえてきそうなほどリアルです。主人公であるアイシャの頬を撫でる風や様々な香りも、まるで自分も一緒に感じているかのような気持ちになりました。
早く続きを読みたい気持ちと、読み終わるのがもったいなくて、ずっとずっとずっとこの世界にいたい気持ちとで最後の方は葛藤してました。続編もしくは外伝が出ることを切に願っています。
この香君の世界のどこかに、カンバル王国やリョザ神王国があったり、バルサやエリンやヴァンやユナたちが生きているんじゃないか、そんな気がしてしまいます。
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流石、上橋菜穂子さん!
彼女の世界観たっぷりの物語。
どうなって行くのか気になってどんどん読み進めたくなる。
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さすがの世界観というか設定というか筆致というか。圧倒的なリアリティ。見慣れないカタカナ語が多いのに何もひっかからずにぐいぐい読めた。
ただ今回は世界そのものの描写よりも、あれよあれよと転がっていく展開、それがすごく速いので目が走っちゃうというか気づいたら終わりそうな場所まで読んでいて、なんかもっとゆっくり読みたかったな…と寂しくもなった。もちろんそれは私のせいだし、そんなの関係なく抜群に面白い。
上橋さんの作品はこれに限らず、読んでいると、なんだろう…なんかもう少しで世界の真理に、世界の形に手が届きそうな気になる。ぼんやり見えるけど、わからないみたいな。分かるけど言葉には出来ないみたいな。何言ってんのかよくわからなくなってきたけど、いつもそんな感覚になる。自分が生きている場所とは違う世界の物語を通して、自分の世界を見る。
あとこれ続編がいくらでも書けそうな感じがしたけど、あるのかな?ないかな?あると嬉しいな。
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畳みかけるように次々と困難がアイシャやマシュウを襲う。オゴダ藩で育てられてきた救いの稲を全土で育てた後に災いがふりかかる様はホラーかと思うほど。
ファンタジーのジャンルなんだけど、生きとし生けるもの全てに理由があるとすれば人の害になるものでも根絶した時の恐ろしさを見た気がする。
主人公アイシャは自分の置かれた立場に足掻きながらも成長し、自分が国民から求められている姿も理解しつつも自分の意志によって香君という存在を変えていこうと邁進する姿に胸がすく思いがした。アイシャの成長にオリエの存在が欠かせなかったのは間違いないところだとも思う。
マシュウもめちゃ、かっこよなんだけど、それは愛する者を守るためにはアッサリと身を引き、でも遠くから絶えず見守りつつ、そして国の未来のためにどうすべきかを常に考えてるからなんだよね。
為政者に求められるものは目先の利益ではなく、その先の未来を見据える力、自分を守る為ではなく国民に利益をもたらす道を探す事なんだよなと思えたけど、今の世界ではそうなっていますかね?
上橋さんの作品はどれも女性が自立していて、かつその傍で影日向に彼女を守るかっこよな男がいるのだ。だから好きなのかなぁ。
私設図書館にて。市の図書館ではこんなに早くに読むことは出来なかったので感謝。
いやーまた上橋さんの昔の作品読みたくなったー。
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帝国の政策は、周辺の藩王国にとって受け入れられるものになるのか。
香君の事実を知るオリエの覚悟には考え抜いた思いがある。手助けをしようとするアイシャにも同じように。
強い者弱い者と言ってもほとんどの人は強い部分と弱い部分が混ざり合っていて強く見えたり弱く見えたりするのが当たり前に思える。自分はくじけない強さを持っていたいと思う。
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今までの物語に比べると劇的な展開ではなかったものの、稲につく虫を食べるバッタに食物食い荒らされ…と、現実で起きたら大問題な食料問題。
現人神が人として生きるための道程も見えた。
オリエとマシュウ、ハッピーエンドでよかったね!
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下巻読了。
図書館のアレで上巻を読了してから、めっっっちゃ待たされましたが、“待ったかいがあった!”と思える面白さで、物語の世界に一気に引き込まれました。
オアレ稲に依存してきたウマール帝国に蝗害の危機が訪れます。
恐るべき早さで繁殖し、変異していく異郷のバッタ・ヒシャ。
アイシャ達は未曽有の災難を回避できるのでしょうか・・。
“来て、来て、・・”。〈救いの稲〉の発する、悲痛な“香りの声”に引き寄せされるように来襲するヒシャの群れ。
どんどん生態変異をしていくヒシャの姿に、某ウィルスを重ねてしまうのは私だけでしょうか。
帝国の権力者達が、損失を恐れるあまり根本的な解決を躊躇する姿も現実世界とリンクしていて考えさせられました。
そして「香君」の在り方を含めてクライマックスまでの繋げ方も秀逸で、オリエの後を継いで香君として立つアイシャの姿は毅然としていて素敵でしたし、落としどころとして良かったと思います。
色々ありましたが、オリエとマシュウも幸せになって何よりでした。
まだ〈異郷〉については謎が多いままでしたので、番外編で良いので、その辺の話も読んでみたいですね。
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面白かった。
一気に読んでしまった。オリエとマシュウが幸せになって本当に嬉しい。
アイシャが香君として立った場面は震えがきた。