紙の本
ただただ涙が流れます
2018/08/31 15:50
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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
流れ星は栞となって降ってきて、海からは、瓶にはいった手紙が流れてくる。庭では花のアルバムができあがり、栞、手紙、アルバムが仲良く手をつないで雲に昇って、ひとつの日記帳になりました。その日記帳は、自分の故郷、月へと帰って行き、やがて、日記帳は三日月となって、光を照らして人を優しく見守り続けてくれたとさ。いつまでも余韻が残り、心をふんわり温かく包みこんでくれました。
紙の本
胸が熱くなる
2018/08/12 19:41
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投稿者:もちっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の弓子さんも未来がしっかり明るくなってきたし、水上さんの生き方も素晴らしい。
レビューを書いていると、あらすじを暴露してしまう様でうまく表現できないのですが、1巻からの全てが繋り膨らんでいき皆が前を向いている・未来に向かって顔をあげて一歩を踏み出している姿が、自分にも勇気をくれました。
活字と星座のはなし、活字の持つ・字を残すこと、人との繋がり、すべてが優しく私の感情をふんわり覆いつくし且つグサッと突き刺さる。 今回は今まで以上に温かく重い想いを受け取ることが出来ました
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投稿者:笑う門ふう - この投稿者のレビュー一覧を見る
本は手紙とは違って誰か宛に書いたものではないけれど
誰かに届く。届くかもしれない…。
本が大好きで子供の頃から読んできましたが、改めてこの一節にドキリとして。
偶然手に取った本でも、それは出会いなんだなぁ。と。
活版印刷三日月堂シリーズは本当に素敵な本たち。
国内も国外もいろんな事が起こりすぎる毎日だけれど、目の前の物事に
気づかせてくれるそんな本だなぁ。
好きだなぁ。
素敵な読書時間と読後感をありがとうございました。
紙の本
「活版印刷三日月堂」本編の完結編
2021/05/09 17:44
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
「活版印刷三日月堂」本編の完結編。大団円にふさわしく、これまでの登場人物があちこちに顔を出してくれるのが嬉しいです。悲しみや悩みもありながら、善き人たちが前向きに生きていく姿に心を打たれました。ぜひ映像化してほしいですね。弓子さんは多部未華子さんかな?(NHKの「ツバキ文具店」の雰囲気で)
紙の本
本を大切にする心をよびさましてくれた
2019/06/18 22:24
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
『活版印刷三日月堂』、4巻目の「雲の日記帳」で、とうとう完結してしまいました。
さびしいなあ。
主人公が古本屋で買い求め、大事な人へのプレゼントにしようとする本が彌生書房の『定本 八木重吉詩集』。
初版ではなく70年代ぐらいの版とあるので、ちょうど私の持っているのと同じぐらいです。
初めて自分で買った本格的な本がこれでした。
愛読して、いっぱい線を引いて、いまもいっぱい付箋がついている。
活版印刷で、てざわりというか、本としての存在感が全然違います。
このシリーズは、その頃抱いていた、本を大切にする心をよびさましてくれたような気がします。
ああ、でも、終わっちゃったなあ、残念だなあ。
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【あらすじ】
小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記韻や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは―。感動の涙が止まらない、大人気シリーズ完結編!
【感想】
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前作を読み終えた時、川越に行ってみたいと思ったが、先月の3連休に行ってきた。
大宮から川越線で行ったのだが、単線の電車が街に入るまでは田舎の風景が広がる。
37℃もある暑い日で風情を楽しむどころではなく、照りつける日差しの中とにかく事前に調べたお店などに寄るだけで、少し勿体なかった。
弓子さんの印刷所はどのあたりにあるのだろうかなどと思案したが、この本を読むと、『仲町交差点を左に曲がり、右側の細い路地にはいる。醤油屋さんの建物を通り過ぎ、左に曲がる』とあるので、近くを通っていたわけだ。
本作2話目では川越の色んなところが紹介されており、全てに行ったわけではないが、それでも町の情景が目に浮かぶのはなかなか嬉し。
今回もまた引き寄せられるように三日月堂と関わるようになった人たちのお話だが、前の巻に出てきた人たちもちょとずつ登場して色を添える。
第1話(かつての恋愛の失敗を引きずったまま好きな女性が出来ても踏み出すことが出来ない三十路の会社員)、第2話(就活を目前に自分の良さに自信が持てない女子学生)も良かったが、今回は3つ目のお話、壮絶な人生を生きてきてそれでもまだ人生に迷う訳ありの古書店主の生き様と、その店主の夢が三日月堂の夢につながる最終話が圧巻。
“人は、はっきり説明できるような役割なんてなくても、生きていいんだよ、って言うんです。その人がいることで助かっている人は必ずいるんだ、って ”
死に向かい合う心情が、病に蝕まれた当人とそれを見守るしかない周囲の人々のそれぞれの視点から描かれ、胸が締め付けられる思いがする。
死ぬことは怖い、いつかやってくる、それを前提にしながら今を生きる。
“でも、仕事こそ、人の生きる道ですよ”“たとえ給料が減ったって、僕はいい。たった一度の人生なんだから、悔いのないように生きたい”
三日月堂とそこに集まる人々のそれぞれのエピソードや思いに触れて、人生の中で大きな時間を占めることになる仕事に対する姿勢や取組み方を考えさせられ、心の中の自分と今一度向き合うことになった。
“夜ひとりで版を組んでいたときのことを思い出す。ひとりで活字の銀河に浮かび、たゆたっている。それが自分の本質のような気がした ”
このシリーズ、これで完結ということだが、盛岡や川越という魅力的な街を訪れるきっかけにもなり、全4冊、どのお話を読んでも、何ということもない描写にさわさわと心動かされるような心地良い文章で綴られた、とても良いお話ばかりであった。
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これまでの伏線が最終話にぎゅっとまとまった感じ。三日月堂の体制がまとまったところでお話が終わるので、少し時間が空いてからでもいいけど、その後の三日月堂も読んでみたいですね。
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終わってしまった。。。スピンオフの計画もあるそうなので(科学マガジン掲載のやつとか)それを楽しみに。
シリーズ通して三日月堂のお客目線で書かれていたものが、最終章の形につながっていてさすがだと。
活版印刷という話しの中で、小説内の印刷物を実際に手に取れる幸せ。
今の自分の思いと重なって、いたるところのセリフが心に突き刺さる。
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終わってしまうのが寂しい作品。弓子さんを中心に、周りの人との間に流れる空気、時間が温かくて、この世界に入りたくなる。人生における大きな悲しみである「死」を雲や霞の儚さで表現する。本当に涙なしには読めない物語だったけれど、夢という明るいテーマもあり、爽やかな読後感。夢だけがその人の持ち物。でも、夢は人と共有もできる。この人生の喜怒哀楽すべてを盛り込む物語はなんと表現すればよいのか。是非読んでほしい。そんなシリーズでした。人に本をプレゼントする機会はそんなに多くありませんが、このシリーズはプレゼントにしました。
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シリーズ完結編
このシリーズは、はじめから順に読んで欲しい。
出てくる人は、みんな善い人ばかりで、ほんわかとします。
外伝とかで、2人の子供が出来た後の話とかやらないかなぁ?(ビブリアみたいだけど)
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図書館より。
シリーズ完結。もう、涙なくして読めないよ!読んだけど(笑)
最後はシリーズ通して出てきた人が皆出てきたのかな。最終巻って、やっぱりさびしい。でも、好きだから読みたいんだよね。なんだ、この気持ち。
活版印刷っていいなぁ。私もワークショップやってみたいよ。
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小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記韻や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは―。感動の涙が止まらない、大人気シリーズ完結編!
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逝くときは
すべてを返していく。
記憶と夢だけを
手元に残して。
その日のために
一歩ずつ進む。
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ビジネスというよりは人の思い出などの連鎖で仕事が増えていく不思議な印刷所。今回はゼミ課題からこんなに展開するとは思わなかった。毎回活版の魅力が溢れる素敵な作品だったので、完結なのは残念。