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なにも本気で「映画ライター」になるつもりで
本書を選んだわけではない。
図書館で新着図書欄を眺めていたら
偶然、タイトルが目に飛び込んできたのである。
私も映画感想なるものを書いてはいるが
それはあくまで感想であって
批評ではないと思っていた。
同時に巷で見る映画紹介をしている人々を
映画評論家と呼ぶのも
なんだか違うような気がしていた。
そういった違和感を本書は解消してくれる。
「フィルム・レビューアー」
と
「フィルム・クリティック」
海外ではそういった振り分けがされるそうだ。
前者が巷でよく見かける映画紹介者で
後者がアカデミックなものを含めての映画評論家。
なるほどなあ。
本当の意味での映画評論家が活躍できる場は
日本では「キネマ旬報」ぐらいだそうだ。
さらに映画ライターを細分化して
本書では
「専門雑誌」「一般誌」「TV等のメディア」「WEB系」
とメディアが変わることで
求められるライター像がことなることも教えてくれる。
分り易いのでは「TV等電波メディア」
女性で、バイリンガルで、魅力的(個性的)であって
ディレクターが求める映像(インタビュー)を
提供できれば
そんなに映画に詳しくなくてもいい。など。
少しだけ映画業界を知ってる分
本書はなかなか面白い。