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[ 内容 ]
なぜ、死にいたるまで働くのか。
強制によるものなのか、自発的な意志に従った結果なのか。
労働の質的な変化にともなって仕事を至上とする社会的な要請が崩壊し、日本的な仕事倫理を死守することはもはや有効に作動しなくなっている。
それでもなお、強制と自発とがないまぜになった心性に突き動かされ死を賭して働きつづける。
旧来の日本型労務管理システム論や長時間労働説の限界性を突破して、まじめで責任感が強く他者に気を遣う「メランコリー親和型性格」が、責任境界が曖昧な「柔軟な職務構造」に組み込まれている実態こそが真の原因だと指摘する。
“心理”と“職場”の相互関連を読み解き、自己と他者との能動的な関係構築を提言する。
[ 目次 ]
第1章 過労死・過労自殺の“研究”(総理の過労死;過労死の社会問題化 ほか)
第2章 過労死・過労自殺の“心理”(強制と自発のあいだ;他者への配慮―頼まれると断れない ほか)
第3章 過労死・過労自殺の“職場”(仕事における人的要素;気配りと助け合い ほか)
第4章 過労死・過労自殺と“自分”(“失われた十年”;職場集団性の回復は可能か? ほか)
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