紙の本
混沌の時代のなかで
2023/12/21 14:06
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投稿者:シルビア - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍があけ、世界情勢や物価高、国内で起こる政治問題や企業問題が多く起こる、昨今に、会社での不条理や嫌悪感の原因、そして混沌とした時代へ生き抜くためのヒントが綴られている。
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働き方について色々と考えさせられた。
最後の方の公務員についての内容が特に印象的だった。
今あるものが“当たり前”と思わず、時代の変化に柔軟についていけるようにしたいなと思った。
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若い時にこの本を読みたかった。
適当なところに勤め、よくわからないことで怒鳴られ、納得いかないことを強要され、辛い新人期を過ごした。
先を見据えて資格や技能を取得した上で、会社が変わろうとも、自分にしかできないことを行うスペシャリストになるべきであった。
是非大学生に読んでもらい、会社の犬にならなよう知恵をつけてもらいたい。
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本書の中で、現代日本が内包する国籍・親権・在日の戸籍問題を含む戸籍制度・年金・非正規労働者等の問題点と矛盾を鋭く分析している「2 前近代的な身分制社会 日本」の章は秀逸である。
周回遅れの日本が、欧米諸国の抱える諸問題を分析対応できれば、危機を回避する事は可能となるのが唯一の救いである。
「合成頭脳」と「労働機械」が跋扈する未来社会において、個々人が対応する術を身に付けなくてはならないのだろう。
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1 生き方・働き方が衝撃的に変わる未来
テクノロジーのスーパーノバ
「カルチャーデック」の衝撃
最高の人生を集めて競争させる
ギグエコノミー=人材のジャストインタイム
労働者やスキルをシェアする社会
2 前近代的な身分制社会・日本
世界も日本も「リベラル」になっている
「ネオリベ型福祉国家」の真実
イエ単位の社会保障
正社員の既得権
ブラック企業というイノベーション
定年制は年齢差別
サービス残業は奴隷労働
定年後再雇用という矛盾
金銭解雇のルール化
置かれた場所で枯れていく
3 会社や管理職はなくなるのか?
エレファントカーブが教えてくれること
日本には低スキルの移民がやってくる
バーベル経済
ブルシットジョブの大騒動
民主化される専門職
6つに階層化する働き方
4 「未来世界」で生き延びる方法
雇用の完新世は終わった
「やればできる」グロテスクな未来
ぬるい日本
どこでも誰とでも働ける
ソロ化
文庫版特別寄稿 誰もが知っていながら報じられない「労働者」以前に「人間」としてなんの権利も認められない非正規公務員の現実
子ども・家庭相談員はなぜ27歳で自殺したのか
非正規公務員の3つのブラックジョーク
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社会の不都合な真実をこれまで明らかにしてきた筆者による、これからの働き方を問う一冊。
有史以来最も変化の激しい時代、人生100年時代に生き延びるために、再認識しておくべき、高度成長を支えてきた今となっては機能不全を起こしている旧来型の日本的雇用慣行の現実や、欧米で起きている働き方の変化を、知識社会化やリベラル化の軸も加えて分析している。それぞれ今置かれた状況によって受け止め方は異なるかもしれないが、
今後起こるであろう、既に起きている変化に対してどのように行動していくべきか、働き方をもう一度考えるきっかけを与えてくれる。
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橘氏の本はもう何冊も読んでいますが、彼は本の中で、世の中の本音を分かりやすい表現で言ってくれるのが私の好きなところです。中でも、日本の労働環境が欧米と比較して変わった点があるのも理解できました、そうなってしまったのも太平洋戦争で負けてしまい、それまでの完全な資本主義的な思想とは違う形で日本が成長せざるを得なかった点もあるとは思いますが。
この本は私が文庫版で読んだのは、今年(令和4年)の7月頃ですが、炭坑本(元々の内容)コロナ前に書かれた物です。それでも、今読んでもためになる点が多くあります。コロナというのは、会社勤めの社会人が自分を見直して、変身する(会社人生から自由になる)ためには良い機会だったのかもしれませんね。
以下は気になったポイントです。
・欧州のジョブ型では、ジョブがなくなったら整理解雇し労働市場に戻すという方法で処理する、北欧諸国ではこの待機期間中に職業訓練を受けたり、大学や大学院で資格を取得することを政府が支援している、しかし北欧大学で行われているのは実学(職業教育)で、人文系の学問は趣味として自費で勉強すればいいされている、これは絶対に日本では触れられない(p9)
・世界で唯一、メンバーシップ型という差別的な雇用制度に固執する日本は、これから強い逆風に晒されるでしょうが、ジョブ型の働き方も解体し、両者は「働き方4.0」のフリーエージェント型へ収斂していくだろう(p14)働き方1.0とは、年功序列、終身雇用、2.0とは、成果主義に基づくグローバルスタンダード、3.0:プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型、4.0:フリーエージェント、5.0:機械が全ての仕事を行う(p15)
・アメリカの司法では懲罰的損害賠償が認められているので、人種・性別・年齢・宗教・性的指向によって差別してはならない、いっさいの差別をせずに評価しようとすれば、残された基準は、学歴・資格・実績だけになる、これがアメリカ型成果主義の本質である(p87)
・日本の社会保障制度は、55歳で定年退職したサラリーマンの平均余命が10年足らずの時に作られたもの(p106)
・労働組合で彼らが守っているのは、労働者の権利ではなく、正社員の既得権である(p113)
・年齢制限の禁止が義務化されたが、厚生労働省が新卒に限って法律の適用除外にしているから(p130)
・冷戦後のグローバリゼーションによりおきたこと、1)世界の最も貧しいひちは相変わらず貧しい、2)発展途上国の経済発展により分厚い中間層が京成、3)グローバル化できない先進国の中間層が崩壊、4)超富裕層が大きく増えた(p160)
・2019年のレポートでは、資産額1億円を超える富裕層の人数は、日本は、アメリカ・中国についで3位(302万人)世帯数率でいくと、7%強である(p179)
・前近代的な身分制の産物であるサラリーマンは、バックオフィスの一部、中間管理職、スペシャリストの一部が渾然一体となった極めて特殊な身分であり、このような働き方はグローバルな雇用制度では存在する余地がない。あと10年もすればサラリーマンは確実に絶滅する(p219)
・人的資本を使って富を大きくするには3つしかない、1)人的資本を大きく(自己啓発)する、2)人的資本を長く運用する、3)世帯内の人的資本を増やす(p233)
・どれだけギブしても減らないものは2つある、1)知識、2)人脈(p283)会社をやめるとできなくなる「ギブ」は問題である(p284)
・専門的なスキルを使って生涯現役で働けば、年収300万円としても20年間で6000万円、定年退職者は年金以外の収入はゼロ、本当の格差は65歳以降に発生する当たり前の事実に、これから誰もが気づくことになる(p327)
2022年7月17日読了
2022年10月15日作成
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Audibleで拝聴。
日本の終身雇用/メンバーシップ制と、欧米のジョブ型雇用との対比、正社員と非正規の対比、フリーランスとの対比。
とにかく網羅的かつ構造的に解説していてわかりやすい。
そして今後日本、または日本人がとるべき行動指針も示している。
非正規公務員の実例はかなりひどいと感じた。絶望すら感じるが、それでも日本に生まれたことは基本的には運がよいと前向きにとらえつつ、自身でも前向きに行動をしていくべきという提言に光を見た。
システム屋の私にはフリーランス・ジョブ型あたりは身近なので腑に落ちる部分が大きかった。
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ざっくりとした解釈。
日本の働かき方(働かせかた)の問題が載っている。
・定年制をやめれない、年功序列制度の歪み。
・解雇規制が強すぎるための非正規と正規の格差。
・正規職員のパワハラによって自殺を余儀なくされ
た志しを持って入社した非正規の公務員の逸話
などが心に残った。
結論としての会社から自由になる方法は、どうせ死ぬまで働かないといけないのであれば、できるだけ好きなこと(嫌なやつと働かないこと)を仕事にしてお金を稼ぐ。
とのこと。
感想としては
GoogleやNetflixの雇用の仕方や、欧米の金銭解雇の話しが載っていたりはしたが、日本が欧米型のシステム(ジョブ型)になることは自分が生きているうちはないな。と思った。
日本の政治や会社に期待せず、それでもめげずに人的資本の最大化を目指して頑張るしかないなと思った。
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確かにいろんな意味で世界は進化してるけど、残酷な世界になっている面もある。非正規公務員のところがまさに。
紙の本で買って繰り返し読みたい。
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何か参考になる内容もあったはずだが今何一つ覚えていないことから一旦そこまでではなかったのだと判断。
とは言え最後まで聞いているためまた何かの際に確認したい。
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正社員と非正規社員という身分差別。
他国のフルタイムとパートタイムは単なる労働時間の差である。
非正規の権利を認めるためには正社員の既得権益を削っていくしかない。
公務員の非正規は人間ですらない。
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橘玲さんの本の多くを読んでいるのですが、2ちゃんねる創設者のひろゆきさんやホリエモンこと堀江貴文さんが主張されている事と内容的には近いかと。要は「日本はオワコン」って事なんですが、この本では日本国内に長年蔓延る非正規雇用者差別、女性従業員差別、LGBTQ差別等、普段マスメディアが取り上げない問題を判り易く解説された本です。
一点、一部歴史認識が合わない箇所があるので☆一つマイナスで4つで。
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現在の日本での「会社」システムについてグローバルな基準から、そして時代の流れから出てきている課題が書かれている。不条理なことがある中でどう生きていくべくか、、自ら自由になるとはどういうことか、、
広い世の中で通用するスキルや経験を身につけていくことに尽きる。大切なことはベーシックだけど世のため、人のために生きていくこと。
やれることを増やし、役に立つこと、好きなことをやり、長く共に働けるようになっていこう。
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日本は欧米に一周遅れている。
新卒一括採用や終身雇用など。
働き方改革がよく言われるが残業削減だけではダメなようだ。
また、正規、非正規社員についても触れていた。
小学校の担任教師の多くが非正規採用者であると友達から聞いたばかりであったが非正規公務員と言うとは。色々と衝撃的な本でした。