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幾通りもある本との出合い方、楽しみ方を教えてくれる本
2009/08/25 11:36
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:misaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
角田さんの読書の楽しみ方、本との付き合い方が各ストーリーにちりばめれていておもしろかった。
一番心に残った箇所といえば実はあとがきエッセイにある、「…これはやっぱり人とおんなじだ。百人いれば、百個の個性があり、百通りの顔がある。つまらない人なんかいない。残念ながら相性の合わない人はいるし、外見の好みもあるが、それは相手が解決すべき問題ではなくて、こちら側の抱えるべき問題だ。つまらない本は中身がつまらないのではなくて、相性が悪いか、こちらの狭小な好みに外れるか、どちらかなだけだ…」。この下りが、プロの作家でもそういう風に感じているのだと、これからの読書を肩の力を抜いたものにしてくれそうな言葉だと思った。
引き出しの中にある詩集
2009/01/24 12:01
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つぶて - この投稿者のレビュー一覧を見る
書物をキーワードとする小説が9篇収められた短篇集である。この中の「手紙」という一篇が印象に残る。
主人公の「私」は、恋人と二人で来るはずだった伊豆の旅館を一人で訪れる。旅の前に恋人と喧嘩をしてしまい、心ならずも、意地っ張りの一人旅となったのだった。「私」はすっかり退屈な時間を持てあましていた。そんなとき、宿の部屋にあったテレビ台についている引き出しの中から一冊の本を見つける。それは、リチャード・ブローティガンの詩集『東京日記』であった。そして、あるページに誰のものとも知れない手紙が挟まっていた・・・と。
いやいや、その引き出しには、ふつう、聖書が入っているはずですよ。それが詩集であって、しかも、ブローティガンの『東京日記』なのだ。
詩集『東京日記』は、ブローティガンが、実際に一月ほど東京で暮らしたときに作った詩を日付順に並べた詩集である。日本への愛着と、言葉の分からない異国の地で増幅される孤独を、ストレートな詩へと昇華させるブローティガン。
じつは、ブローティガンが日本に抱いてきた想いは、とても複雑なのだが、それを知るためには、この詩集の「はじめに」を読んでいただかなくてはならない。ひとつ書いておきたいのは、この詩集が、先の大戦において日本人の放った爆弾で命を落としたエドワード叔父さんへ捧げられていることである。
それにしても、テレビ台の引き出しにブローティガンの詩集があるとは、なんてすてきな旅館なのだろう。
本好きには楽しめると思います
2022/05/24 22:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
本にまつわる短編が9編収められている。どれも恋愛物だが、本がキーになっていて、とてもよくできている。駄作は一作もなかった。でも特に共感できたのは、あとがきエッセイである。本に対するスタンスが凄く共感できた。本好きには楽しめると思います。
本との関わり
2021/01/11 15:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポムポムプリン - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集ですがどのお話も大体面白かったです。本との密接な関係がよく描かれているなぁと思います。ミステリー好きな私にとっては少し物足りなさを感じましたが、、