紙の本
苦難の歴史をもったチェコで長く語り継がれてきた童話24話を収録したジュニア向けの物語集です!
2021/05/04 12:14
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、岩波少年文庫から刊行されているジュニア向けのお話です。同書では、苦難の歴史を持つチェコの人びとに長く愛される知恵と勇気に満ちた昔話が収録されています。文章やイラストには、独特の不気味な雰囲気が漂い、深い味わいや骨太の面白さが読者にひしひしと伝わってきます。きつねの導きで王子が宝物を手に入れるという表題作のほか、切り株の赤ちゃん「オテサーネク」、妖精にさらわれる「スモリーチェク」など選りすぐりの24話が収録され、なかなか面白い童話集となっています。
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きれいな表紙に惹かれて読んだ。
昔話は時空を超えて東西を問わずある一定の型があるのが面白い。日本昔ばなしの親指姫やわらしべ長者に似た話がでてきます。
死や信用、正直さなど訓話的なものもあるけど、少し怖いお話もあり、最後までワクワクしながら読みました。
おすすめです。
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チェコ昔話。一押しは「水の主ヴォドニーク」溺れた人の魂を壺に集める不思議な話。ドボルザークの「水の精」。
・″命の水"⇢狐リシカ,金色髪姫,物知爺
・3人糸紡(グリム)12月(露)
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他の国の昔話と似ている話でも、チェコ独特のテイストが感じられてとても面白かった。
特に七羽のからすは面白かった。
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最近チェコブームが自分の中でひっそりきていて(WBCでのスポーツマンシップとか、直近で読んでいた『聖餐城』の影響)、それとは別で岩波少年文庫で久しぶりに何か読みたいなぁと眺めていて図書館で見つけた本。
挿絵がかわいくて、翻訳も丁寧、愛がある一冊。
全部は読めなかったけど、表題の『火の鳥ときつねのリシカ』おもしろかった。
よくある三兄弟の賢い末っ子の話。でも末っ子も過ちを繰り返す。その度リシカは手助けする。三男も反省しているし、ご飯を分けてもらった恩があるから。健気に尽くす有能なキツネ。バラバラに切り刻まれて(残酷!)亡くなった三男を死の水・生の水なるアイテムで蘇らせる。最後は三男が国を継いでハッピーエンド.
キツネがくるんと宙返りして変化するのは中国とか日本のイメージだったけど、万国共通?中欧にもあるってことかな。
ポケモンにキツネ型で尻尾で地面を履く奴がいておもしろいと思ってたけど、このリシカも道を整えたり(山や谷もならしてる)、痕跡を消したりしていて、ヨーロッパでは割とあるモチーフなのかも、なんて思ったりしました。