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オンラインとオフラインを交差させるファン導線
プロスポーツチームのマーケティング戦略における「考え方」のバイブル。(真の"戦略"と呼べる)
■概要
ファンづくりの要諦がOMO 的に分かる本。オンラインとオフラインを連動させてファンを作るというゴールのKPIを様々なデジタルチャネルに設定し、その達成のためのポイントが分かる
・ファンづくりは以下の3つのプロセスに分けられる
1.個性の定義と体現
2.体験価値の最大化
3.体験人数の増加
・さらにデータ活用とデジタル施策の3×2マスに分解して考える
- データを取るための様々な工夫、アンケートやLINE、YouTubeコラボ先からデータをもらう
- 時にデプスインタビューを行いファンのインサイトを得る
・カスタマージャーニーの様にファンの行動を分解して、認知→関心→観戦→共有→リマインド→没頭、、それぞれに適したチャネルを使う。YouTubeやTikTokが成功に思えるが、あくまで目的を分ける。YouTubeで全てが完結するわけではない
■所感
スポーツチームのファンマーケティングのバイブルである。まずここまで言語化できているナレッジはないし、SNSやデジタル施策をカスタマージャーニー(≒導線)に沿って全社が連動して使えているクラブを私は知らない。
川崎の成功は表面的に見れば、華やかな演出やYouTubeの企画の面白さだけが目に写るが、それだけではここまで持続的にファンは拡大しなかっただろう。地道なホームタウン活動と、それをファン作りのデータとして蓄積・分析し、体験価値の最大化と体験人数の増加に繋げた妙が隠れている。ゴールを設定し、オンラインとオフラインを一つの方向性(ベクトル)の下に繋げるという、真の「マーケティング"戦略"」といっても良い内容だった。
各クラブはこの「考え方」を徹底的にパクるべきである。川崎より予算や人的資源が限られるクラブも多く、戦術や施策を全ては真似できないだろう(有名人ゲストなど)。とはいえ、考え方は全てのクラブに共通するはずである。川崎だから、DeNAだからできた、を言い訳にしてやらないクラブに成長はない。(もしくはこれを超えるものを自分達で生み出さないといけない)
どのクラブも素晴らしいオリジナリティ、アイデンティティがある。だからこそ、川崎の「考え方」を徹底的に真似して、自らのアイデンティティを輝かせ、ファンを惹きつける仕組みを作っていかなければならないと感じた!
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デジタル施策は色んな分野において、標準となってくるでしょう。いや、分野によってはもう当たり前になっている。
自分がいる分野はまだまだデジタル施策が浸透していないので、色んな可能性を秘めている。
これから何ができるか、考えたい。
何ができるかの第一歩として、自分で簡単な動画でも作ってみようかと思う。
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Bリーグは近年で物凄い勢いで人気になった。その背景にはデジタルマーケティングのスペシャリストの試行錯誤があった。
導線や、集客した先のことを細かく考えるのが大事だと思った。個人のSNS発信にも応用できると思うので、なにか自分で発信したいコンテンツを見つけたら、試す。
より深く理解するためにもう一度読む。
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奇抜を狙って大当てを狙うのではなく、戦略的にどうファンを獲得すべきか考え抜き、やるべきことを抜かりなくやることが重要であると理解した。
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■ファンづくりの3つのプロセス
①個性の定義と体現
②体験価値の最大化
③体験人数の増加
「それを知って、どんなアクションにつながるのか?」これは私がゲーム事業をやっていた時にデータアナリストから常に問われたものです。明確な答えが出せず、データを見れば取るべきアクションが分かるだろうと強引に実施した際は、大抵の場合データを収集した後に何のアクションにもつながらず後悔することになりました。そのため、ゲーム事業を離れた今も「それを知って、何になるのか?どうするのか?」と常に自問するようにしています。
時間やコストの浪費を避けるためにも、データ収集の前に目的を明確化するべきなのです。さらに、目的を完全に明確にしないままデータを収集してしまうと、必要なデータが取れておらず後悔することになります。
■イベント単位・施策単位では ターゲットを明確に
ターゲットを絞り込みすぎないと先述しましたが、施策単位では内容とPRのターゲットを一貫させて実施することが重要だと考えています。施策ごとにターゲットを明確に定めて、その方々に楽しんでいただける企画を用意し、その方々に届くPR手段を実行しています。
川崎ブレイブサンダースでは、興行のベースとなる部分で幅広い方に楽しんでいただけるという前提があるからこそ、試合単位で実施するイベントでは明確にターゲッめて深く刺さる施策に仕上げています。
■コラボレーション成功の秘訣はストーリー
できる限りの工夫をして、従来からのファンの方々にも様々なコラボを楽しんでいただきたいです。また、コラボ相手のファンの方々にとっても、アリーナ全体で歓迎ムードをつくって迎えられるほうが観戦満足度が上がり、結果的に川崎ファンになってくださる可能性が上がります。
そのようにコラボを成功させるためには「ストーリー」が必要です。川崎ブレイブサンダースを例にとると、「川崎」や「神奈川」の出身であること、「バスケ」が好きであること、何か川崎ブレイブサンダースと関わりがあることなど、コラボする理由やストーリーがあることが重要です。
■明らかになった YouTubeの集客効果
スポーツ業界では、YouTubeによる集客効果が出たという実績がないなかで、それでもポジティブな結果につながるはずだと懸命に取り組んできました。確証のないなかを駆け抜けてきましたが、ついにYouTubeは集客面で効果が出ているというデータが出てきました。
※初購入者がチケット購入前に見た媒体
・クラブ公式YouTube 53.0%
・案内板 23.8%
・A駅 装飾 23.8%
・B駅舎 16.7%
・C駅 装飾 15.5%
・チラシボスティング 15.5%
・ニック選手等身大パネル 12.5%
・D駅 ビジョン 12.5%
・E広報コーナー 10.1%
・F ビジョン 7.7%
・G駅 改札 6.0%
・ショーウィンドウ 1.3%
※20-21シーズン途中でのデータ、複数回答可
そこで、リアルイベントを潜在ファンの確保の場と役割づけて、参加していただいた 方にLINE登録をお勧めすることにしました。��ちろん、リアルイベントで少し接点を 持ったからといって、いきなりチケットを購入していただくことは多くありません。 し かし、LINE登録をしていただくことで、見込みファンを何人獲得できたのかという効 果が可視化されますし、後日LINE上でコミュニケーションを取れる基盤をつくること ができます。LINEによってリアルとデジタルとをつないだと言えます。
イベント会場に偶然居合わせて「バスケ、面白そうかも」と思った方がいたとします。しかし一瞬そう思ったとしても、1時間後には忘れてしまうでしょう。あらゆるコンテンツがそうやって、興味を持っても忘れ去られていきます。来場のきっかけになる何かのイベントを365日用意できているわけではないので、提供できる情報が揃ったタイミングで直接コミュニケーションを取れる状態にしておくことが重要です。
慎重に判断しています。 参入しなかった領域で他のプレーヤーが大成功するなど、も ちろん後悔することもあるとは思います。 その後悔を最小限にするためにも、諦めず に取り組み続ける覚悟を決めるためにも、事前に考え抜くことが重要です。
例えば投げ銭など、選択肢には挙がりつつもスポーツには合わないと私は判断し 現時点では避けた領域もあります。
近年のライブ配信サービスにおける投げ銭では「①コンテンツへの満足」に加えて、「②配信者からの感謝/認知」、「③配信者への貢献/共闘」の3要素が重要だと感じています。スポーツにおいて①と②はサービス側で満たす余地がありますが、③が難しいのです。
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・ファンをつくる力
2割のコアファンが8割の売上を作る(パレートの法則)
収益を得られる仕組みを作り、得られた利益で再投資し、サービス拡充(提供価値の向上)
AIDMAのactionは、一般的に購入などのCVの意味を持つことが多い。
ただここではactionをCVに限らず、実際にお金を使ってくれていないけど、口コミを広げてくださっている方々なども含める。(その方々は、CV数に間接的に影響を与えている)
リピーターとファンをしっかり線引きすること。
そもそもファンとは「ブランドやプロダクトの個性を支持し、意識的にリピートし続けている人」
時間やコストの浪費を避けるために、データ収集の前に目的を明確にしておくことが大事。
アイドルの写真一度お預けの話。
強力なリピート施策になる割には、いやらしくない。
いやらしさを見せてしまうと、客は離れてしまう。
新規顧客に広告を打って新たにリーチしようと考えたときに
①どれだけお金を使ってくれるか(LTV)
②リーチされた人の勧誘力(影響力)
これらを判断軸にターゲットを決める
バイラル効果
→まるでウイルスのように、口コミが広がっていくこと
新規顧客を増やす方法は無限にある中で、やらないことを決める=選択と集中が重要
カスタマージャーニーマップを元に、どのフェーズの施策や顧客へのアプローチが手薄なのか把握。
そのうえで、手薄なフェーズで、どんなプラットフォームを使うことが正解なのか判断する。
ただやることはいっぱいだし、中途半端に手を出してはやめてを繰り返しているとリソースが足りない&顧客が離れていく、やはりここでも選択と集中が重要
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ここ最近のマーケティングの本では、一番面白い。(わかりやすい)
理由として、他の畑(ゲーム業界だけでなくデジタル手法)の手法をもとに
スポーツ興業(バスケ)上手く融合出来ているのが読んでいて伝わってくるのと、世に言われるZ世代を意識、NFTも活用している(販売数などを指標に成功しているかは別ですが、、)
また、日本でプロスポーツというと野球、サッカーが代表のようなもの
では、
「実際のプレイした人数は?どのスポーツが多い?」で行くと、女性を含むとバスケが上位になるグラフなど、気づきになった。
良い本でした。
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仕事でファンエンゲージメントの領域に関係する可能性が出てきて、とりあえずネットで検索して良さそうと思い手に取った一冊。
結果、大変勉強になりました。
Bリーグの川崎ブレイブサンダースがいかにしてファンを爆発的に伸ばしてきたのかを具体的な施策を交えながら理論と共に紹介しています。
あまりDENAのこと深く知らないのですが、この本を読んで如何にデジタルマーケティングのプロ集団で、PDCAを高速に回しているのか思い知りました。
スポーツエンターテイメントとデジタルを組み合わせたマーケティング本としては、絶対損をしない一冊です。
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プロバスケットボールチームの川崎ブレイブサンダースがSNSを活用していかにしてファンを獲得していったかが書かれている。
SNSを使って事業周知を促したいと考えていたので、そのタイトルから本書を手に取ったが、期待していたような内容ではなかった。
というのも、それらを応用できるようなヒントというより、著者の実績披歴に終始している感があったからだ。
参考になるかどうかは業界にもよるのだろうが、私の場合はそれに当てはまらなかった。
ただ、SNSそれぞれの特徴を生かして、リンクさせるように相互に活用しているのは興味深かった。
特にTikTokとYoutubeの使い方は参考になる部分も多いのではないだろうか。
そして、最後に書かれていた「あくまでデータ活用やデジタル施策は手段です。「ファンをつくる」という前提の目的を明確にして、そのためにどういう役割を担うのかを視座を上げて判断するべきだと考えています」(p272)の通り、やはり何のためにそれをするのか、しないのかということを明確にする必要性を改めて感じた。
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川崎ブレイブサンダースの試合を見て、面白い演出していると感心したが、その裏側をこの本で再認識出来た。
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感想
SNSの時代。圧倒的な情報ネットワークの中に位置付ける。どこへ手が伸びるかわからない。だからこそ顧客を満足させることが求められる。
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集客数がチケット料金やスポンサー収入など、収益につながるスポーツビジネスにおいてファン作りをビジネスのドライバーと考えたとのことだが、これは今どの企業、ブランドにも求められていることだと思う。
この著者が川崎ブレイブサンダースの今の人気を得るためにやってきた事は、いわばマーケティングにおいては原理原則、当たり前のことにも思えるが、様々なリアル、デジタル施策の役割を個々に考えているところ、すべての施策が次のアクションにつながるよう、調査をしてPDCAが回せる状態にしているところなど、一貫性を持ってやり切っているところが印象的だった。