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電車で便意をもよおして、冷や汗をかく。
身につまされます。何度か経験しましたから。
だから、最初から物語の中に引きずり込まれました。
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同じ車両に乗り合わせた7人の日常に起こる奇跡のような話。緩く関係が繋がっていて、前向きに人生を軌道修正する出来事が多く、読後感が良い(この作者の特徴なのかも?)。
252ページで7人のエピソードなので、一人30ページ~40ページ位しかなく、短時間の通勤中などに、手軽に読みたい人にオススメします。殺人とか、酷い暴力とかもないです。
少しずつ他の作品も読んで行きたい作家さんです。
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これから、電車に乗るときナイフ男や薬品散布男に気をつけるだけではなく、
想像力で遊ぼうかしら?
三年前コロナが蔓延始めて、次々体調が崩れ
一番困ったのが、お腹の竜。
その時知ったのが、便ナプキン。
生理ナプキンと尿ナプキンは知ってたけど、
便用もあるんだ!
私の竜は、パンを食べないようにしたら、静かになったけど。
青戸君の悶絶が、わかる~。
奇跡って、あるかも?と思える優しさにふれられた本でした。
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たまたま同じ電車に乗り合わせた人々に起こる、ちょっとした“奇跡”の物語。7篇で構成された連作短篇集だ。
それぞれに背景があり、それが現在の状況と重なっていく。電車という動き出したら逃げられない密室が舞台となっているのも絶妙だ。このあたり、さすがにうまい。
ただ、同じ場面を違う視点で繰り返すため重複が避けられないのが煩わしく、発端となる女性の行動に疑問符がついた(揺れる車内では無理があるのでは?)のがマイナスだった。
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えっ、うそ。この幕切れ・・・!?
小野寺史宜、またいい話を書いてくれて~と、じんわりしながら読んでいたので、
連作短編集の最後は衝撃。
でも、気づいた。
ほろ苦いけれど、これでよかったんだなと。
光があるじゃないかと。
お腹が超弱い大学生の話を皮切りに
車内の小さな事件の場に居合わせた人たちの物語が続く。
お腹が弱い大学生「前リュック」、
いいぞ!
実は、キミは、とってもまっすぐで、強いんだね・・・
という具合に、みんな、小さな勇気をもって、あたりまえのことをする。
または、あたりまえのことを、すごいなと思える。
いいなぁ・・・
そしてまた思う。
手元に小野寺小説を全て揃えたいと。
キャラ表でも、作ろうかしらw
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快速電車内での乗客のそれぞれの奇跡。
七人掛けの座席の真ん中に立っている前リュックの青戸から始まる全七話の短編集。
その周辺で起こる奇跡はどれも唸らせる。
朝の満員電車の中の人の動きが、とても興味深いと改めて思った。
人間描写と心情描写が、やはり凄いなぁと感じた。
とても読み易い。
今現在は、通勤に使うことはないが10年以上前は、同じような朝の満員状況で快速電車を利用したのを思い出した。
だが、人の様子を見ることもなく、ただ読書に勤しんでいた。
もう、自分だけの世界というか…本の中の世界へと入り込んでいた。
快速電車で30分では足りないくらいに…。
その間に周りではいろいろな奇跡、軌跡があったのかもしれない。
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たまたま同じ車両に乗り合わせた7人の苦悩を描いた連作短編小説。日々悩みや迷いに包囲され、解決の糸口が見つからない人々が続々と登場。黒瀬悦生の奇跡、切なかった。
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朝の満員電車で同じ車両に乗り合わせた7人に起きた奇跡を描く群像劇。
7話からなり、各話のタイトルがそれぞれ「~を放つ」で統一されている。
* * * * *
7人の主人公が放つのは、竜・情・銃・今日・ニュー・業・空。韻を踏むところまではいきませんでしたが、拗音で揃えようとしたのはいかにも小野寺氏っぽいこだわりでよかった。
人は誰でも何かしらの屈託があり、それを解き放ちたいと思っているものです。もちろん簡単に解き放てないこともわかっています。
でも、一歩踏み出す勇気が小さな奇跡を起こすことがあると思いたい。だから……
私たちに向けられたエールが心地よかった。
ところで、第4話の痴漢騒動。冤罪被害者を出すところだったのが引っ掛かりました。
この話の主人公・道香の勇気によって冤罪は防げましたが、痴漢被害を訴えた女性に荷担した男性2人は、犯人扱いした相手の男性に謝罪していないのです。 ( 女性のおざなりな謝罪もどうかと思うが ) 読んでいてモヤモヤしました。
細部まで手当ての行き届いた筋立てをする小野寺さんなので、この部分に構わなかったところには少し不満が残りました。
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同じ電車に乗り合わせた人のそれぞれの事情7話
第一話の乗っけからのあるある非常事態.いい出会いだったり,人助けだったり,危機一髪だったりの奇跡と言ってもいいその人にとってのいい未来につながることがその車両に乗り合わせたことで起きる不思議.短いながら一話一話にその人の人生が詰まっていて面白かったです.
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同じ電車の同じ車両に乗り合わせた人々の身に起きたささやかな奇跡の物語。連作短編集。
体調が悪くなって下車してしまう人や、それを目の当たりにして自分も降りてしまう人、そんな人達を目撃した事でほんの少し人生が変わる人。色々な人のその時の心の動きが面白かった。
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もともと連作短編が好きなんだけど、
これは面白かった。
こんなことあるか?と思いつつ、
こんなことあった時、
こんな風になったらいいなと思わせられる。
さすが奇跡を集めた一冊。
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人と人との縁は、自分で気がつかない間に結ばれているものと結ぼうと思っても解かれてしまうものがあるんだなぁ。
同じ電車に乗り合わせただけの縁からストーリーが繋がって、あれ?この名前聞いたことあるぞ!と読み返したりして楽しく読み進められた。
これから電車でボーッと黙って乗っている間にも乗客一人ひとりが考えたり想像したりしていることが車内に充満しているんだなと考えたらちょっと面白い。
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最終話なんてハードボイルドも書けそうな雰囲気だ。通勤電車の空間を共有するそれぞれの日常と新しい一歩、なかなかおもしろい。
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どこか繋がっている小野寺さんの定番のような7つの短編集。
そしていつものように、他の作品との共通点がちらほら。
横尾正吾の『脇家族』、どんだけお気に入り〜(笑)
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大きな軌跡ではないが、なかなか出会えない様なちょっとした軌跡。
電車で乗り合わせただけの人たち。
その人それぞれに生きて来た何かがあって、明日も生きていく。
その中でのちょっと善い話。
この作家さんの書く人間模様が好き。