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満員電車の一空間で、それぞれの人生が一瞬だけ交差し、それぞれの人生が垣間見える物語である。全くの他人同士でも、それぞれが価値のある人生を生きていることを再認識させられた。満員電車に乗る時に少しだけ周りの見方が変わりそうに思えた。
少し前に流行った阪急電車のように、それぞれの人生が絡み合って物語が生まれるという内容ではなくハッピーエンドが待っているわけではないが、それぞれの短編でほっこりできた。また非常に読みやすい内容であった。
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この連なりは、やはり小野寺史宜の世界。
今回も、大きな出来事は起こらない。でも、『日常(繰り返し)』を見つめ直すための魔法棒は、健在だ。
同じ時間の中で、いくつも奇跡が、ささやかな程度かもしれないけど、光った。
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連続で小野寺さん。
同じ電車の車両に、偶々乗り合わせた見知らぬ男女たちに起こった、ちょっとした奇跡を描いた連作短編七話が収録されています。
設定というかテーマ的に、有川浩さんの『阪急電車』を彷彿させる本書。
誰かの何気ない言動が、他の誰かに思わぬ影響を与えていく・・そんな偶然(あるいは必然?)の連鎖が描かれております。
七話七人それぞれの視点で、同じ光景が描写されるのが面白いのですが、場面の繰り返しになるので読む人によってはクドく感じるかもしれません。
印象的だったのは、第四話「赤沢道香の奇跡 今日を放つ」です。
デートに向かう途中の電車内で、ある男性が痴漢冤罪になってしまいそうな現場を目にした赤沢さん。
彼女が見て見ぬふりをせずに、デートに遅れる覚悟でわざわざ電車を降りて証言したことによって、一人の男性の人生が救われた訳です。
この話は赤沢さん視点で描かれているので割と淡々としていますが、痴漢と疑われた男性・竹間さん側からすれば、まさにミラクルそのものですよね(竹間さん視点の話も読みたかったな)。
このように、基本的に温かな読後感の短編ばかりなのですが、第七話「黒瀬悦生の奇跡 空を放つ」のラストは切なかったです。
闇稼業に手を染めてしまった主人公・黒瀬は生い立ちからしてかなり辛いので、何とか幸せになってほしかったのですが・・・その後の彼に救いがあるとよいなと思いました。
他にも、何気ない電話の会話が偶然耳に入ったことにより、思わぬ広告のヒントが得られたり(第五話「小見太平の奇跡 ニューを放つ」)等々・・もしかしたら私もあなたも、どこかで知らない間に誰かの運命を変えているかも・・・なんて思ってしまいますね。
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著者初読みです。同じ電車の同じ車両に乗り合わせた人たちの、それぞれの"奇跡"の物語。ありがちな設定ではあるけれど、それぞれの人の人生が少しずつ重なるような連作短編が好きなので面白く読めました。読み終わってから装丁を見直してみると、電車の吊り革があったり銃やギターがあったりで、内容とつながりがあって面白い!
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電車の中で、出会った人たちの物語。
それぞれの生活や人生が描かれていて面白かったです。
ちょっとした「奇跡」があるとうれしいですね。
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同じ電車の車両にたまたま乗り合わせた人たちに起きたそれぞれにとっての奇跡にまつわる話。
オムニバスになっていて、登場人物がもっと密接に関わってくるのかと思ったが、そういう訳でもなく章ごとに独立していた印象。
奇跡の内容もあまりインパクトがなかったように感じた。
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同じ電車に乗り合わせた、それぞれの人の視点からの話
人物ごとに分かれてて読みやすかった
電車の話、こんなの前にあったなと思いながら読み
あ、飛行機の話は読んだことがないなぁとか思ってしまった
奇跡っちゃ、奇跡だけど…
具合が悪くなってしまった女子学生に声をかけた男子学生がバイトで授業に出れず、明日の試験は絶望的だったけど
具合が悪くなった女子学生が同じ大学の一個上の先輩でノートを借りれることになったとかの奇跡の話は好きだったなぁ
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奇跡の内容や大きさはそれぞれ。みんな日常を過ごすいつも通りの満員電車。ただ同じ箱に乗っているだけ、全く違う人生を歩んでいる他人。
私の人生もそう。名前も知らないただその場にただ居合わせただけの人にもみんなストーリーがある。
最後の話は切なかった。続きが気になる。どうかその後の人生が少しでも明るい方へ向かいますように。
あと、刑事が誰も犠牲にしていなくて良かった。赤ん坊を守り、銃声の先でも誰も死んでいなかった。良かった。
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満員電車に乗り合わせた見知らぬ男女のそれぞれの日常。何てことのないような出来事が幸せのスイッチかもしれない。一歩踏み出す勇気や力が、明日からの日常を明るくさせる。優しい小野寺さんの作品。
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03月-10。3.0点。
ある快速電車に乗った人、7人の事情の短編集。どれも読みやすかったが、ラストの話はもう少し先まで描いてほしい気がした。
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同じ電車の同じ車両に偶然乗り合わせた人たちが繋いでいく連作短編集。小さな奇跡は意外と身近なところに転がっているのかもしれない。色々な形で小さな奇跡に触れることができて穏やかな気持ちで読了。
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電車を舞台にした短編集。
この人とあの人が繋がっててみたいな。
同じ場面を色んな人の立場で綴った物語集で読みやすかった。
なにより作者さんの文体が好き。
ひととかみちとか思い出した。あーこの人の作品好きだなぁって。
淡々としつつリズム良くほっこりと進むストーリー。ほんとすごい。リズムがいい。
さっくり読めたお話でした。
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前半はすごく良かったのに、何故か後半から作者代わったっていうぐらい、ダダ下がり。
体調悪くなった?締切に追われた?何で?