紙の本
「アフガニスタン史」です
2022/04/28 06:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タリバンを軸にした、いわば「アフガニスタン史」の内容です。なかなかアフガニスタンの歴史を学べることはないので、当書は画期的な1冊と思います。
前半でアフガニスタンの歴史を詳しく説明しています。必ずしも時系列順に歴史を振り返っていないところが、かえって新鮮に読むことが出来ました。
紙幅が比較的薄く、中の文字も大きいため、一気に読み終えることが可能です。
紙の本
国土の荒廃を招いた責任は誰にあるのか
2022/03/22 03:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
欧米視点のタリバン観を一度捨てないことには、
欧米勢力の撤退という事態が、如何にして
出来したか、は理解しようがない、という、
至極当然のことを述べている本です。
投稿元:
レビューを見る
タリバンの多面性とアフガニスタンの現代史の本質
単純化することは物事の解決を困難にすることを改めて痛感
投稿元:
レビューを見る
広く深い地域研究の中身を、一般読者が或る程度理解出来るように、適当な分量で纏めるという、好い意味で新書らしい一冊だと思う。
本書は、最初の方にタリバンが政権をまた握ったという出来事の周辺が綴られ、少し過去、更に過去、そしてアフガニスタン社会の歴史の概略、最近の動向を改めて考察というような各章が積み上げられている。何かアフガニスタンを立体的に概観することが叶ったように思う。
アフガニスタンは様々な要素が重なって来た地域で、複雑な模様の織物のような社会であった。現在でもそういう要素は多く在る。しかし過去数十年間の経過で、複雑な模様の織物が解けて糸の集まりのような様相を呈してしまっているということが、本書では概観されている。
20年程前の「アフガニスタンを策源地とするテロリスト集団を駆逐…」という中で「タリバン」の名が出ている。何やら暴力的な集団なのか?イスラム教に関して変な誤解が生まれるような解釈を唱えて、何やら不可解なことをやってしまっている?個人的にはそういう観方もしないではなかった。
テロリスト集団の関係者との接近で「少し変わった?」というのも事実で、自身も含めた外国の人達が観て「何かよく判らない?」というように感じる社会政策が採られているのも事実である。が、それだけでもなく、「混迷の中から出て来た」ということで「人々の一定以上の支持」も在るようだ。
王制、共和制、共産主義系政権、軍閥の実効支配と社会が崩れて行くような状況を経験したアフガニスタンでは、1990年代辺りには「かなり酷い…」という様相が見受けられたそうだ。妙な譬えで御叱りも受けてしまうかもしれないが敢えて綴る。SF系の設定の漫画や映画で「荒廃した世界を無法者達が牛耳り、無辜の人達が虐げられ…」という感、「暴力が支配…」という状況を背景とする“バイオレンスアクション”という系譜の作品が見受けられるが、1990年代に入った頃のアフガニスタンは一部にそういう様相も呈してしまていたようだ。
そういう「暴力が支配…」という状況に「抗わなければならない」として登場し、勢力を拡大したのがタリバンだった訳だ。“無法者”を排し、古くからのイスラム教の教えを実践する秩序を確立しようとする運動を起こした訳だ。1994年に旗揚げとされるタリバンは1996年頃に実験を掌握したのだという。
本書はこのタリバンの動きを多彩な角度で追掛けている。各章毎にドンドン読み進めることが叶った。
アフガニスタンというのは、古くはモスクを中心とするような村落の共同体が形成され、その中に人々の穏やかな人生が在り、子ども達の歓声が沸き上がり、人々の笑顔が溢れるというような雰囲気であったようだ。それがである。もう「何世代か?」に亘って混乱が続き、「一家で〇〇に遊びに行った」とか「運動会が盛り上がった」というような「愉しい子ども時代の想い出」のようなモノと切り離されたままに成人しているような人達が多くなってしまっている様子も伺える。
20年程前に造られた政権の下でも人々の様々な活動が積み上げられた。それが否定されてしまうようなことも起こってしまっている。こうなると、何��善く、何が善くないのか判らなくなる。が、同時に「単純に善悪を二分出来るのでもない」ということでもあるであろうか。
「タリバン」というのも「アフガニスタン関係」という程度に判っても、「実を言えば内容に通じているのでもないのではないか?」という例ではないかと思われるが、昨今の少し急な動きを踏まえて、アフガニスタンの状況を立体的に概観出来る本書は、広く御薦めしたい。
投稿元:
レビューを見る
著者が記すように、イスラームという縦糸と、民族という横糸がおりなすのがアフガニスタンという国である。
だがメディアでは、縦糸のみが強調されがちである。本書は縦糸と横糸、そしてその絡み合いを理解するために必要な基礎知識を得ることが出来る。
女性の教育や公の場でのヘジャーブ着用問題が深刻な問題なのだが、それだけで全ての問題が解決するわけではないこの国の問題の深刻の一端を、本書をきっかけに理解できるとおもう。
投稿元:
レビューを見る
タリバン台頭についての歴史及びアフガニスタンの習慣からざっと記載したものである。何も知らない人向けなのかもしれない。中村医師の殺害とアフガニスタンパキスタン間の水争いは言及していないので、中村医師殺害以前に書かれたと思われる。
これを読んでもよくわからないことが多い気がする。
投稿元:
レビューを見る
KITE RUNNERを理解するために買ってみた。
中東は日本人である自分にとってなんとなくミステリアス。
イスラム教は面白い。