タイパ推奨でもあり…
2024/01/30 20:16
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投稿者:みー - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイパ推奨でもないという不思議な本。時間を節約して、東西の哲学に触れたいならお勧め。時間のある人は、書をいったん閉じて、自分の頭で考えた方が早道かもしれない。
8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かのま - この投稿者のレビュー一覧を見る
本当におっしゃるとおりなんです。わかってはいても、なかなかできない…と誤魔化してきた部分をあらためて目の前に突きつけられたような感覚です。でも、だからといって実行に移すのは、やっぱり難しいのです。
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今後も読み返す本だと感じました。
●どんな人が読むべきか
→効率化にこだわりすぎている人。完璧主義者の方。仕事をやりすぎの方
私は上記内容に少々当てはまる人間でした。
この本を読んで考えが一掃された気がします。
誰の人生を生きてるのか。
仕事の中で生きたいのか。
家族が大事では?
P156の子どもの話とか、ハーバードの絵を3時間見る話は心に突き刺さりましたね。
これ、何の意味があるの。イライラする〜。
時間もったいない!!!あー!
完璧にやらなきゃ!
ってこの本読んでならなくなりました。
以下 読書メモ
・人生は4000週間(1年52週間*80歳まで生きるとして=4160週)
→私の年齢で換算すると、人生の約40%は終了したわけか・・
・タスクをこなせばこなすほど期待値が上がる
→仕事をたくさん与えられる。仕事に生きる人生となる
・何も考えずのタスクを増やしていくと、山のように積み上がっていく
→この作業に他のことを犠牲にしてまでの価値があるのか問う必要がある
・全てをやっつけるとか思わない。誘惑されない。
→あえてやらないという信念も必要。重要なことは、やる必要があるときは最後まで頑張る。しかし、それが基本的な考えとしないようにする。
・人は1日のうちに数百個もの小さな判断をする。
→その判断により、できるかもしれなかった可能性を永遠に切り捨てる
・人生の時間はすべて借り物である。
→何かを選択できること自体が奇跡的で素晴らしい。その点について感謝をすべき
・本当にやりたいことがあるなら、今すぐ実行すること。
・「人生のやりたいこと25項目を作成し、重要度が高い順に並び変える。最終的には上位5個に時間を使えばいい。その他の20項目は捨てる。」
→ウォーレン・バフェット
・良い先延ばしとは
→全て片付けることはできない事実を受け入れ、何に集中して何を放置するのか賢明に判断すること。
・「捨てる喜び」
→思い切って、複数ある選択しから一つ選ぶ。他の選択肢は捨て去る。封印したほうが幸福になれる。
・苦痛が伴う作業
×→完璧に没頭できる状態を夢見る
〇→苦痛や退屈を否定せず、今起こっていることを見つめる
・「未来はけっして確実でない」
→計画や将来にむけての準備はすることは大切。しかし、それが成功するとかいい方向にいくかな?といった考えは無意味。
・「明日のことを心配してはなりません。明日のことは明日が心配してくれます」
・「1日の困難は1日分あれば充分です」
→キリスト
p154の話
・「今ここにいる」を意識しすぎると反対に今を生きれないかもしれない
→自分は今ここにいる事実に気づくだけでいいかもしれない
・「怠惰嫌悪」何もしないことが嫌で仕方ない
・留まることで見えてくるもの
→ハーバード大学の同じ絵を3時間みる課題
��ベックの話「わからない不快感に耐えれば、解決策が見えてくる」
・小さな行動を着実に繰り返す
→時間を決めて毎日コツコツやる。決めた時間以上のことはやらない
・P225集団の話
・人生の重大な決断をするとき
「この選択は自分を小さくするか大きくするか?」を問うこと
→ジェイムズ・ホリス
→快適な衰退よりも、不快な成長を
・人生はいつも手探り状態であり、待っていても仕方がない。今すぐにやりたいことをやる。
・失敗すべきことを決めておく。
→この月はこの作業に力を入れるが、この分野は今月は妥協すること。失敗のサイクルをつくる
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よりよい時間の使い方があればと思い手に取った。時間術、ライフハック系の内容かと思ったら真逆で気付かされる事が多い一冊だ。
我々はどうやら時間へのアプローチを誤っているようだ。
時間に対する誤った認識
時間はそもそもコントロールできるものではない
無限なものとして扱っている
時間を感じることをやめ未来の目的達成のための一手段としている
時間術はなぜ上手くいかないか
何でもかんでもやろうとし過ぎる
仕事量は完成までに利用可能な時間をすべて使うまで膨張するため余裕は生まれない
目的と手段があいまいに
時間との向き合い方
思い通りにならないことを受け入れ忍耐を養い何もかもはできないことを認める
自分の有限性を認めて先々の心配よりも今を愚直に生きる
時間は人と共有してこそ価値がある
時間を上手に使いこなせば余裕が生まれ豊かになると思いがちだが、それは錯覚だ。
すべては有限なものであり、今この瞬間こそ最も大切なはずだ。コントロールしようとするほど手におえなくなりストレスを抱える悪循環。
「すべてはできない」ことを覚悟し愚直に目の前のことを忍耐強くやり抜くことが時間との共存になる。
読了後フッと肩が軽くなる心地よさを感じた。
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ストレングスファインダーで規律性が高い私は時間の使い方も割と得意だと思っている。
ただ本書であったように人生が4000週間のため物事を効率化して進んでいこうと考えているわけではない。
自分にとってそれが心地いいためにやっているだけだ。
本書を読んで「それで実践できるのか?」と感じたのが、本書の最終的な結論は、
自分のやりたいことに注力しよう!
自分のやりたいことをまずやろう!
と言うことだと捉えたが、自分のやりたいことがわかっている人ってどれぐらいいるだろうか?
それが分かっていないから動画やSNSを見てしまうのではないか…
かくいう私も本当にやりたい事を言語化できたのは2020年の5月でちょうど1年前だ。
そこからすぐに行動が変わったわけではなく、明確に変わったのが2022年の3月。そこから今まで3時間位見ていた動画を全て見なくなった。
それは動画をやめようと決めたわけではなく動画よりも面白いこと(本当にやりたいこと)が見つかったからだ。それは本業だったり、副業だったり、読書だったりする。
本書では読書に関して、時間の使い方が問題でできない人が増えているとあったが、それこそ読書は効率化できる。私も毎日読んでいる要約サイトもその1つだし、キンドルでは2倍速、オーディオブックでは3.5倍速で聴ける。
これは動画を倍速で見るよりも圧倒的に効率的である。
本書の言うことをに賛成できる部分もあるが、本書を読んだだけでは本当にやりたい事は見つからない。そうすると結局時間の使い方もわからないから本書のみでは行動が変わらないというのが私の意見。
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ジャンル:自己啓発・マインド 生産性・時間管理
出版社:かんき出版
定価:1,870円(税込)
出版日:2022年06月22日
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オリバー・バークマン(Oliver Burkeman)
イギリスの全国紙ガーディアンの記者として、外国人記者クラブ(FPA)の若手ジャーナリスト賞などを受賞した気鋭のライター
著書『解毒剤 ポジティブ思考
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3036
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考えながら読む必要ある。
一読では具体的にイメージできない内容があった。
時間はコントロールしようとしてもできない。余ることは決してない性格のもの。一般的に多く言われる時間への向き合い方と異なる根本的な理解を示すもの。
時間は使えば使うほど、追われないよう作ろうとすればするほどほど追われてくる。
暇や退屈ができれば何か意義あるものに使わなければと思い時間を埋めようとする、時間が埋まれば埋まるほど生産性を上げ空き時間を作ろうとする矛盾。
時間の有限性を意識し時間ではなく心のままに。
選択肢はシンプルに。
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noteゴロウさん推薦
イントロダクション
長い目で見れば、僕たちはみんな死んでいる
人の一生は4000週。
生産性を高めようとすればするほど忙しくなる。
生産性が高まれば、時間があくはずなのにあかない。
Part 1現実を直視する
第1章なぜ、いつも時間に追われるのか
・時間を支配しようとするものは、
結局時間に支配される
・何らかの現実に直視するのがこわくて
それを避けるために生産性やタイムマネジメントにしがみついているのではないか
・何もかもができないと限界を受け入れる。
そうすると今できる中で最善の生き方を選ぶことができる
第2章効率化ツールが逆効果になる理由
・もっと効率的にやれば、忙しさから逃れられる
と言う希望をあえて捨てる
・いつかすべてが片付いて、
完璧な時間が手に入るのはただの幻想。
必要なのはすべてをこなそう
という誘惑に打ち勝つこと
・すべてやれるはずという意識が強くなると、
何を優先すべきかと言う問いに向き合わなくなる
・便利さは手軽ではあるものの、
何もかもが実現できるわけではない
第3章「時間がある」という前提を疑う
・人は死ぬと向かっていく存在
・永遠は死ぬほど退屈
・何をするか1つ選ぶことができるのが
時間の使い方
第4章可能性を狭めると、自由になれる
・タスクを上手に減らす3つの原則
①まず自分の取り分をとっておく(ドルコスト平均法など)
☆②進行中の仕事を制限する
小さなことをコツコツと進める。
タスクは3つ位に絞る
③優先度「中」を捨てる
・完璧主義者は身動きが取れない
できなかった選択に目を向けるのではなく、
現実逃避をやめて、喪失を受け入れることができれば、有害な先延ばしに陥らなくて済む
・選択肢は少ない方が良い
迷っている時は不安でいっぱいかもしれないが、思い切って決めてしまえば、不安は消えてなくなる
第5章注意力を自分の手に取り戻す
第6章本当の敵は自分の内側にいる
・自分の有限性に直面するのを避けたいから
やりたいことをやりたくない、
デジタルデトックスが失敗する
・だから、現実を受け入れる。
思い通りにならないということを
本当に理解したとき、
様々な制約はいつの間にか
制約がなくなっている
Part2幻想を手放す
第7章時間と戦っても勝ち目はない
・未来の事は、いくら余裕を持っても、何が起こるかわからない
・だから、未来に執着することをやめる。
☆第8章人生には「今」しか存在しない
・時間をうまく使うと言う脅迫��念
これは時間の道具化とも呼べる問題。
資本主義の圧力でもある。
人生の意味を徐々に食いつぶしていく。
時間をうまく使えば使おうとするほど、
今日や明日と言う日は
理想的な未来にたどり着くための
単なる通過点となってしまう。
・「いつか」できると言う考えは
いつまで経っても満たされることは無い
☆将来の価値を最大化することをに心血を注いでいる限りは、
人生には「今」しか存在しないと言う真実から目を逸している
・「今ここにいる」
と言う言葉には穏やかで
マインドフルなイメージがあるけれど、
実際に「今ここにいる」 をやろうとすると、不断の努力が必要。
努力すればするほど意識は
「今ここ」からどんどん離れていく
・「今を生きよう」と言うとき、
あなたは自分を「今」からから切り離したうえで
今うまくいきられたかどうかを判断しようとしている。
つまり、これもまた今この瞬間何らかの目的で従わせようとする道具化のアプローチ。
・「今を生きる」とは、今ここから
逃れられないという事実をただ静かに受け入れることなのかもしれない
第9章失われた余暇を取り戻す
・何の役にも立たないことに時間を使い、
その体験を純粋に楽しむこと。
余暇を無駄に過ごすことこそ
余暇を無駄にしない唯一の方法
第10章忙しさへの依存を手放す
☆現代人は本が読めないのではなく、
読書の時間かかると言う事実を受け入れたくない。
時間をコントロールしたいと言う傲慢さを
読書は許してくれない。
無理に急いで読もうとしても意味がすり抜けてくだけ
・物事の進むスピードを自分はコントロールできないという現実に直面し、
ありのままの現実を冷めた目で見る
・忙しいことに依存している人々
第11章留まることで見えてくるもの
・わからないと言う不快感に耐えれば
解決策が見えてくる
忍耐を身に付ける3つのルール
①問題がある状態を楽しむ
②小さな行動を着実に繰り返す
③オリジナルは模倣から生まれる
第12章時間をシェアすると豊かになれる
・ソ連では昔、工場の勤務体系を、4勤1休にし、その1つの休みを少しずつ、
ずらすようにグループ分けした。
しかし、実際には、
生産性が上がるどころか、
休暇を取った感じがしないということで、失敗。
結果、誰かと一緒に過ごした方が、休暇を味わえる
第13章ちっぽけな自分を受け入れる
・偉業を成し遂げるのではなく、
人生をありのままに体験しよう
第14章暗闇の中で一歩踏み出す
人生を生き始めるための5つの質問
①生活や仕事の中で、ちょっとした不快に耐えるのが嫌で、逃げてる部分はないか?
「この選択は自分を小さくするか、それとも大きくするか?」と問う
エピローグ僕たちに希望は必要ない
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効率化を図るとさらに時間がなくなる罠。
時間を生み出すために効率化してるはずなのに、その時間にまた仕事が入ってくる…
抱えているタスクを全て消化するのは無理だと認め、タスクを取捨選択する。
将来のために〜とか今頑張れば〜みたいに未来に期待して今を無駄するな、時間はコントロールできないのだから。
今この時を生きる大切さ、でもだからって時間を有効活用しようと頑張る必要はない、とにかく時間を思い通りにできるという思い込みを捨て、時間という人間が考え出した概念から解放されるのだ。そこから自由が生まれる。
自分はまだまだそんな風に考えられないな、でも少し時間を気にしなくなりました。たしかに現代は時間にとらわれすぎているなと改めて思いました。
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タイトルを見て、他のタイムマネジメントに関する本と同じような内容かな、と思いつつ読み始めたが良い意味で期待を裏切られた。今まで自分が読んできたタイムマネジメント本とは異なり、「いかに効率よく時間を使うか」ということではなく「諦める」「捨てる」ことがメインで書かれている。目から鱗な内容、というか、目から鱗な考え方、が多かった。多くの人たちの人生や時間に関する言葉を引用して書かれている点も面白かった。
以下、自分の備忘録のため要点のみ
・「進行中」の仕事を制限する
・何に注意を払うかによって、現実が決まる
・トップダウン型の注意をうまく使えるかが人生の質を左右する
・敵は内部(自分自身の内)にひそんでいる
・時間と戦っても勝ち目はない
・「非目標性の活動」を日常に取り入れる
・わからないという不快感に耐えれば解決策が見えてくる
・忍耐を身につけるために、「問題がある状態を楽しみ」、「小さな行動を着実に繰り返し」、「模倣を続けてみる」
・人と時間を共有する
・人生の重要な決断をする時、「この選択は自分を小さくするか、大きくするか?」を問う
・まだ自信がないからといって尻込みしている分野はないか自分に問う
・やるべきことをやる、それしかできないことをする。希望を捨てる。
・「開放」と「固定」のリストを作る
・失敗してもいいことを決める
・できなかったことではなくできたことを意識する
・ありふれた一瞬一瞬に注意を払う
・親切の反射神経を身につける、その場で実行する
・何もしない練習をする、強制的に休む
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最近仕事に忙殺、スマホ依存で睡眠不足になっているので時間について改めて考えたくなり購入。
「効率化したところでさらに忙しくなるだけ」など心から共感する部分が多かった。その解決策として、
・時間を自分のものだと思うな
・余暇をなにもせずに楽しめ
ということがあげられた。
未来のために今を犠牲にしている人が現代には多すぎるという主張は本当にそうだと思った。ただ共感が多く、学びがあったというよりは、今の忙殺されている状況を客観的に何が問題なのかを言語化してくれた本に出会った感じだった。
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あるかないかもわからない不確かな未来のために今を使うな。不都合なこと含めて現状を見つめて、今自分が精一杯やるべきことを為せ。
計画や先を見越しての行動はあるべきだけど、全て思い通りにはならないという現状を前提として理解しろ、今を生きろ。
というような話かと思いますが、時間の考えかたは難しくてスッキリ理解はできませんでした。要は気の持ちよう?
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限りある時間をどう過ごせば良いか?の考え方をまとめた本。今までの優先順位付け、効率化を極めて時間を抽出するやり方を完全に否定。そもそもやる事を完全にこなして、自由時間を確保することなど出来ないという前提で、どうすべきかをまとめている。とても新鮮な内容であり、腹落ちも出来た。もう時短などにこだわるのはやめ、この本の内容を実践していきたい。
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人生4000週間という現実。確かに、いくら上手に時間を「管理」したって、やりたいこと全部できるわけがない。
なんとなく心が軽くなった。
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人生は4000週間!それを知ると、この1週間が自分の人生の大切な時間だったことを痛感する。
今まで読んできた「時間」に関する様々な書籍から一歩抜きん出た素晴らしい内容だった。今まで読んで得た生産性を高めるための知識(ポモドーロテクニックを使う、タスクを書き出し優先順位をつける、「やらない」ことを決める、最初の2割の時間で8割終わらせる、など)も役に立っているが、この本は付け焼き刃のテクニックや時間管理術とは全く違う。効率的、生産的、合理的なことが本当に自分の人生を豊かにしているのか?ということを問うてくる。そのことを否定しているわけではなく、すべてを効率的にこなそうとするのではなく、「全てを効率的にこなそうという誘惑に打ち勝つ」ことが必要だという。これは人生のあらゆることに当てはまる。楽しいことを全て体験したいという衝動に打ち勝ち、すべてを体験するのは不可能だという現実を受け入れる。自分に体験できるのはほんのちっぽけな一部分だけだと理解していれば、まだ体験していないことがたくさんあっても焦らなくて済む。自分に許された数少ない体験を、心から楽しめるようになる。そして、人生の限られた時間の中で、やりたいことをもっと自由に選べるようになる。
たくさんの選択肢の中から何か1つしか選べない事は、決して敗北ではない。決められた時間の中で「あれ」ではなく「これ」をする、という前向きなコミットメントである。選べなかった選択肢を惜しむ必要はない。自分が何を選ぶとしても、それは決して間違いではない。本当はなかったかもしれない貴重な時間の過ごし方を、自分自身で選び取った結果なのだから。多数の選択肢を捨てるからこそ、選び取ったものに価値が生まれる。進むべき方向はただ1つ、自分が選び取った未来に向かって前進するだけ。
本当にやりたいことがあるのなら(創作活動でも、恋愛でも、社会運動でも)、確実にそれをやり遂げるための唯一の方法は、今すぐに、それを実行すること。今やらなければ、時間はない。自分のための時間を日々少しずつでも確保しなければ、時間は手に入らない。いつか魔法のように全てが終わり、自由な時間がたっぷりできるなどと言うことは絶対にない。4000週間をいくらかでも大事なことに使いたいなら、まずはそれをやり始めること。村上春樹氏もエッセイで「自分の1日は23時間と思っている。1時間はどんなことがあっても走ることに費やす」と言っていた意味が、ようやくわかった。それほどの決意を持って大事なことを死守するのだ。
「いつか仕事が落ち着いたら」「いつか素敵な人に出会ったら」「いつか心理的な問題が解決したら」と言って先延ばしにしてはいけない。「いつか何かをしたら」というマインドの人は、また大事なことが達成されていないせいで現在の自分が満たされていないのだと考える。問題が解決しさえすれば人生は思い通りに動き出し、時間に追われることなくゆっくり生きられると思っている。そんな考え方では、いつまでたっても満たされることなんてない。なぜならそれは、現在を永遠に先延ばしする考え方だからだ。たとえ仕事が続いても、たとえ素敵な人に出会っても���その時はまた充実感を先延ばしにするための別の理由がいくらでも見つかるだろう。
他人に親切にしたいと思った時も、即座に実行しよう。後回しにしないですぐその場で実行する。「目の前の仕事が一段落したら取りかかろう」「十分な時間ができたときにゆっくりやろう」など考え始めると、結局行動できなくなってしまう。しかし重要なのは、時間をかけることではなく、親切を実行に移すことだ。親切な行動は、自分自身を確実に幸せな気分にしてくれる。
現実には、やるべき事はいつだって終わらないし、何かを捨てる事は避けられないし、世界を好きなだけ速く動かすことはできない。どんな経験も、痛みを伴わずにうまくいく保証はどこにもない。そんな辛い現実を受け入れて、何の得があるのか?
ここに生きることができる。
人生の本番を生きられる。限られた時間を、本当に大事なことをして過ごせる。今この瞬間に集中できる。
目の前の1歩にしっかりと取り組むしかない。
それが今できる全てだから。
人生は有限であり、だから必然的に、二度とない体験に満ちている。どんなことでも、いつか終わりが来る。そして私たちは大抵「これが最後」と気がつかないまま、その時を過ごしてしまう。だからどんな経験も、それが最後の機会であるかのように大切にするべきだ。実際、人生のあらゆる瞬間はある意味で「最後の瞬間」である。叶姉妹の恭子さんが「明日目覚めなくてもいいと思うほど、今日を精一杯生きている」と言うことを言っていた。それほどの覚悟で1日1日を過ごしているのだろう。
今を生きるための最善のアプローチは、今に集中しようと努力することではない。むしろ「自分は今ここにある」という事実に気づくことだ。今をうまく生きられたかどうかを判断するのではなく。
日々の生活で忍耐力を発揮するコツは、小さな行動を着実に繰り返すこと。ほんの少しの量を、毎日続ける。たとえエネルギーが溢れていて、もっとできると感じても、それ以上はやらない。途中で思い切ってやめることで、忍耐の筋肉が鍛えられ、何度もプロジェクトに戻ってくることができる。その方が長期的に見れば、ずっと高い生産性を維持できる。ミナ ペルホネンデザイナー皆川明さんも「僕は、大量生産をしたい。それは短期間に大量のものを作るのではなく、長い時間をかけて少しずつ結果的にたくさんのものを世に送り出したい」と言っていた。また、村上春樹氏も「書けても書けなくても、2時間ずっとデスクに座る」と。
また、時間の価値は量で決まるのではなく、大切な人と過ごせるかどうかにかかっている。個人主義的な時間に対抗して、少しだけ共同の時間を取り戻してはどうだろうか。例えば、自分のスケジュールはいくらか妥協して、地域のスポーツや音楽の集まりに参加する。孤立しがちなデジタルの世界を離れて、フィジカルな世界で人との一体感を味わってみる。家族や友人、地域の人たちと一緒に行動してみると、時間のコントロールを独占するのが最善の策ではないと言うことに気づくかもしれない。時間は自分のものになりすぎない位が、実は丁度良いかもしれない。
この本を読んで、なぜ「旅」が充実するのかということがわかった気がした。限られた時間の中で自分自身の考えで何を選択し、実行するのか。何を選んでも、自分自身が決めたことなので、多少失敗しても楽しい。「今、ここ」を味わうので、時間がたってもずっと心の中に自分の豊かな経験として残っている。それがまた人生に一つずつ積み重なっていく。
旅も日常のように、日常も旅のように、「今ここ」を味わって生きていきたい。
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目からウロコを期待して読みましたが、それ程ではなかったな。
「やると決めたことをやり遂げてから次へ」
-他のことの先延ばし状態に耐える
という記述は、自分はなかなかできないことなので、へーそうなの?んじゃやってみようかな と思ったりはしました。