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前々から読んでみたかった『人間失格』。わざと面白い行動をとり、人を笑わせる。人に好かれることは知っていても、人を愛する能力はかけている。そんな主人公・大庭葉蔵。そういうところが他人に見破られるところが印象的。クラスメイトの竹一に、わざと尻餅をついたことがばれたとき、友達の堀木に、「世渡りの才能だけは、いつかはボロが出るからな。」と言われたとき。しかもしまいには、モルヒネ中毒。まさに、廃人。人間、失格。
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言わずと知れた一番有名かつ最も読まれている太宰作品。太宰治論の奥野健男氏は「太宰治の全作品が消えても、『人間失格』だけは人々にながく繰返し読まれ、感動を与え続ける、文学を超えた魂の告白と言えよう」とまで評しています。
アフォリズムを作り出す天才だと言われる太宰治。中でも『人間失格』の中の言葉は際立って名文揃いです。主人公である葉蔵の破滅へのリアルな道筋は、読んでいて寒気がするほど。人と人との繋がり、社会との繋がりなどの意味を改めて考えさせられます。
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読む前は何日かかるやらと思って読み始めたけども、読み始めると面白く、一気に読んでしまった。もっと他の作品も読んでみたい。登場人物が人に迷惑ばかり掛けている酒飲み、女たらし、仕事せず、とかなのになぜか憎めない。映画化したら誰が演じるかな。と考えながら読んだら楽しめた。
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桜桃忌(6/19)が近いので「櫻桃」のみ読んだ、波風立てない努力とそれがはちきれんばかりに膨らんで弾けるギリギリのところで胃をキリキリ痛める主人公の心の内が明確に表現されている