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この人の本は、ずいぶん前に「好き好き大好き超愛してる」を読んで以来で、たぶん2冊目。
前回読んだ時は「悪くない」と思ったのは確かなんだけど、当時日本の若い作家は、病んだ感じの一方的な語りが多くて(たくさん読んだわけじゃないので単なる思いこみかもしれないけど、当時はそう思ってた)、その病みの一族の一人だわと思って、私の好みとは違うため、続けては読まなかった。
でも、舞城王太郎、って名前はいいね、いい名前だ、と思って記憶に残ってた。いつもは一回で覚えないんだけど。
あと、タイトル「好き好き大好き超愛してる」もいいと思った。
てことで、言葉のチョイスは好きだな、と思ってた。
「短篇七芒星」ってタイトルもいいですね。
ここで検索してて知ったけど、短篇五芒星もあるのね。
七芒星、おもしろかった。
小説には無口な小説と多弁な小説があると思うけど、これはすごく多弁なタイプの話ばかりだった。
よくしゃべるので、ずっと聞いてると少し疲れるので、一篇ずつ少しずつ読んだ。
いちばん最後の「縁起」がとってもおもしろかった。これが一番好き。
胎内記憶、をテーマに、こんな変な小説書くなんておもしろすぎる。豚とか花瓶とか、発想が素敵。
オチも良かった。
こういうのをまた読みたい。私の中の胎内記憶の概念がちょっと変わるくらい意表をつかれた。
あとは、「電撃」が良かったかな。
最後の数行がとても良かった。
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物語世界の空に燦然と輝く七つの短篇とショートショートの間くらいのやつ。
言語を習得した生物へのご褒美だ。
「雷撃」が特に好き。不思議な石と綺麗な女の子との間で揺れ動くこの青春っぽさ。舞城だわー。
「代替」もその語りの持つ力でなんだか切ない幕引きになってた。
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物語設定も語りも奇天烈だなぁと思う。短編によっては文字のフォントも違うのだけれど、これも態とかな?それぞれの短編は全く繋がりのないような物語にも見えるけど、それぞれの短編を線で結ぶと円環をなすような気がする。時空を超えて繋がっているようなイメージ。連想的というか。舞城ワールド満載でとても面白かった。
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あまり物語に没頭できないのですが、突然、シーンにグッと引き込み、半端ない臨場感で読ませるのが不思議です。
タイトルもなんか、不思議で。読み終えると感じる不思議な感覚も前篇通じて、感じられます。時折出てくる、多分普通に生きてたら一生聞かないだろうなってワードも興味深く、併せて出てくるサブカルチックなワードもワクワクします。
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七つの短編。
少し薄味な感じはしたけど、七つがそれぞれ舞城王太郎味ではあった。
『代替』
p. 183
「人はそいつなりに生きるしかない。
自分の願いを叶えるしかない。
ブレるのは容易い。
ブレずに求め続けるのは辛く苦しい。
でもお前はそれをちゃんと、歌を歌わないみたいに絶対的な意志で求めていたんだ。」
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親が自分の子供のうち年長の方をお兄ちゃん(またはお姉ちゃん)と呼ぶのは個人的に好きではない。
短編だから名前考えるの面倒だっただけかもしれないけど。
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「奏雨」★★★★
「狙撃」★★★
「落下」★★★
「雷撃」★★★★
「代替」★★★
「春嵐」★★★
「縁起」★★★
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あなたの胸にほんの少しだけ、もしくは強烈に響く 摩訶不思議な舞城ワールド炸裂の短編集 #短篇七芒星
相変わらず意味不明、でも読まされてしまうし、ジワリと心に訴えかけてくる何かがある。正直、凡才な私には理解しやすい作品しか伝わってきません。でも読書を楽しむにはそれでよいですよね。
不思議な体験をしたい人は是非読んでほしい一冊。
■奏雨
私は会社員で日々働いてますが、結局仕事って、こういうことですよね。
■狙撃
人の思い込みほど恐ろしいものはない。
■落下
幼い子供に戻った気持ちになり、今年亡くなった母を思い出しました。
■雷撃
一番好きな作品。
美しくも汚らわしい青春の一ページ。
■代替
舞城節炸裂!さっぱりわからない。
ただ情熱と悲鳴だけは聞こえてくる。
■春嵐
ふと、太宰治の女学生を思い出した。
そっと優しい気持ちになれる作品で大好き。
■縁起
生き物の永遠のテーマ、生命。
避けなれない不条理な敵に対して挑む姿が狂熱的で圧巻。
純文ですが舞城先生ということで読んでみました。
普段はミステリーばかりですが、たまにはいいもんですね。楽しめました!
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訳が分からなくて、衝撃的で、面白がっているうちに読み終わった。
・奏雨 演出から連想させる。
・狙撃 考える必要はない。
・落下 恐怖が恐怖を呼ぶ。
・雷撃 石
・代替 終わり良ければ全て良し?
・春嵐 馬鹿だけど美しい。
・縁起 豚の神殿
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全て面白いが全てどうでもいいな。『美しい馬の地』は他人が口出しをしてはいけないランキング1位。『四点リレー怪談』、『あうだうだう』がよかった。
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「ろくでもない人間がいる。お前である。」
書き出しからガツンと来る短編の数々でした。この発想はどこから出て来るのだろうとしげしげ見てしまう、そういった面白さがありました。
初めての舞城王太郎でしたが短編から入ったのはよかったかもしれません。句読点が少なく一本の棒のような文も面白いし、話ごとにフォントが違うのも、目に眩しいツヤツヤの紙も楽しい、エンターテイメント感ある本でした。
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春嵐と代替が面白い
縁起の「妻」が立派で好き。豚を出し抜いて家族全員を守ろうとする「夫」がカッコいい
雷撃の終わり方が好き
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とても面白い。なにがどう展開していくのか、この後彼らはどうなってしまうのか、まったく想像がつかない。この登場人物が死ぬのか、それとも生き残るのか、まったく予想もできない展開で一気に惹き込まれる。だからこそ短いのが惜しいなって思う。そろそろディスコ探偵水曜日級の長編を出してほしい。
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『代替』がとにかく面白かった
この話のためだけにこの本があると言っても良いくらい面白い
舞城節が炸裂していて心地良い
残念ながら他の話は私には今ひとつピンとこなかったが、『縁起』のラストで大爆笑
こんだけ笑って本を閉じられたのはこれまでにないかもしれない
良い経験させてもらいました
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7つの短編。テンポ良く型破り。
「奏雨」「狙撃」「縁起」が良い。
奏雨:連続殺人鬼足切
狙撃:銃弾が消え悪人に命中
縁起:胎内記憶。豚が恐ろしい。海に浮かぶ花瓶で水かきをさせられる。運命に抗う妻と夫。