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紙の本
波乱万丈という言葉だけでは足らない人生
2023/02/02 10:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
溥儀は中華王朝(清)最後の皇帝、満州国初代皇帝、そして北京市の公民として生きた、数奇な運命、波乱万丈という言葉だけでは足らない61年の人生だった、私たちが学校で習った歴史の教科書では「傀儡」皇帝という側面が強く押し出されていて、「何事も関東軍の言いなりになっていた人」という印象しかなかったのだが、「清朝復へきの夢」、それが叶わないと判れば「日本の天皇家との一体化」を模索し続けた野望の持ち主だったことがわかった。この本で感銘を受けたのは、溥儀の弟である溥傑と日本人の妻・浩の夫婦愛、政略結婚であり溥儀ですら「浩は日本のスパイ」と疑っていた、しかし、この二人の仲は溥傑が中国で強制収容所に収監され、日本と中国に隔てだれても、その愛が揺らがなかったことと、この二人の再会に尽力した長女慧生の自死のこと
紙の本
物足りなさを感じる
2022/08/27 12:57
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ドキュメント昭和・皇帝の密約」を元にした「満州国皇帝の密約」のように番組製作当時には知られていない史料を使っているわけではないし、「貴妃は毒殺されたか」のような違う視点で書いているわけでもないし、工藤忠が出て来るのが目新しさは感じるが既に「溥儀の忠臣、工藤忠」のような評伝が出ているし、というところなので、「わが半生」、「溥傑自伝」、「「流転の王妃」の昭和史」及び「皇弟溥傑の昭和史」などといった本をなぞって書いているというところだ。
この本でも書かれているように「わが半生」は坦白史料という意味合いが強いので、「清朝の皇帝にして偽満洲国皇帝が「人間改造」(つまり洗脳)を経て共産主義者になった偉大な成果」を喧伝する為に書かれた問題がある本だ。著者は「貴妃は毒殺されたか」を読んでいるわけだから、「「流転の王妃」の昭和史」の問題点は知っているはずなのに、触れていない。
所謂「撫順の軌跡」の現場となった「人間改造」施設では外部との文通が出来ないらしいのは「わが半生」でも分かるが、「周恩来首相の温かい配慮で親子の文通が出来ました」というのは、どうにかならないのか。まだ台湾に家族がいるような「国民党戦犯」なら文通が出来ないのはともかくとして。ソ連の監獄ですら家族との文通や差し入れくらいは可能だった。日本の拘置所にいた思想犯が家族と面会したり差し入れを受けたりしなかったのか?もし「天皇陛下の温かい御配慮で家族との文通が出来ました」なんてという事があったら、人権問題としてしか書かれないだろう。周恩来が表向きは皇帝兄弟には配慮していたという顔だが、実は冷ややかな感情だったのは彼を賞賛しているはずの「貴妃は毒殺されたか」で書かれている。それでも知名度があるからこそ、皇帝兄弟が文革期に保護対象者となったのは周恩来の指示だが。
グラビア頁で皇帝が佩用している勲章は大勲位菊花章頸飾ではなく、満洲国の大勲位蘭花章頸飾。満洲国の国旗を新五色旗というのは辛亥革命後に北京政府が国旗とした五色旗から意味合いとデザインを変えて採用していて、張学良が国府に参加した時に五色旗から青天白日満地紅旗に旗を変える易幟があったのに、北京政府が青天白日旗を国旗としたような記述がある。同じ頁なのに竹田宮が昭和20年7月に関東軍総司令部から転属になった先が正しい第一総軍なのか、それとも山西省にあった第一軍なのか混じっている。
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