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誤ちの絆 警視庁総合支援課
2023/03/11 17:24
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
強烈な個性の持ち主の女主人公柿谷晶が登場です。ずーっと敵を作っていますね。新たな組織、総合支援課のために加害者家族が採用とは。今後、課長の涼子、弁護士の神岡との関係がどうなるかを背景で加害者支援が展開が楽しみです。
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犯罪加害者家族の立場は
2022/10/10 16:54
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯罪被害者家族だけでなく加害者家族の支援を行う総合支援課という部署で活躍しようとする女性刑事が主人公だ。発生した殺人事件の加害者はすぐに逮捕されたのに、事件の解明は進まず、加害者家族の項羽同に不可解なことがあり、物語は紆余曲折する。悪人になり切れない人と、悪人であることから離れられない人との差は、何であろうかと思いつつ読み終えた。日本の社会の一面をのぞいた気分だ。
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犯罪被害者支援課のシリーズを完結し、新たに女性刑事を主人公に据えて始まった新シリーズ「総合支援課」
昨今、情報過多の時代に犯罪被害者の家族だけでなく、加害者家族の支援にも当たるべきという考えの元から発足された新組織。
今シリーズから主人公になる柿谷晶を主人公にした作品は、すでに単発で1冊出ているが、「総合支援課」としては今作は1作目なので、今作から読み始めてもいいかと思う。
都内の有名進学校の生徒同士での傷害殺人事件。
早速加害者の少年の家族のフォローに回る晶たちだったが、父親がストレスから倒れ、同じ学校に通う弟一人が家に取り残されてしまう。
少年事件でも簡単に身バレがする時代。
彼の周りでも、脅迫行為が横行する。
そんな世の中から、彼らを守るために出来ることを探りながら進んでいく様は、これからの警察の課題としていいことだと思うけど、元捜査一課と言うことを理由として、越権行為とも思われる捜査にいろいろ口出ししたりするところは、やはりイラっとする。
殺人事件の真相も拍子抜けな部分もあるし、加害者家族を意識する余り、被害者の情報がほとんど描かれていないのも、バランスが悪い。
やはり対比することも大事ではないだろうか?
何より残念なのが、せっかく女性を主人公に設定しているのに、食事にいちいち難癖つけるのも、「~のだが」も多用されており、今までの主人公と何ら変わりない。
最近の主人公は自我が強くて、そちらばかりが目立ってしまい、事件に入り込めないところに限界を感じる。
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主人公の性格にどうしても付いていけない。しかし、時折辟易させられながらも、最後まで読ませるのは流石。
主人公に加え同僚にも残念な島流しキャラもおり、玉石混交の新部署のシリーズ。今後に期待したいです。
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犯罪被害者支援課改め総合支援課。
新たな主人公は加害者を家族に持つ女刑事。柿谷晶。
進学校に通う高三の兄が殺人罪で逮捕され、加害者家族の支援に向かうが元捜査一課の本能で過剰に反応して、捜査に走ってしまう。
最後に事件解決の道筋をつける。
物語の展開は遅いが、キャラクター紹介を兼ねた進め方は読まされてします。
面白い。
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村野さんが前線を退き別の人を主人公において、新たに組織改編で生まれた支援課シリーズの新シリーズ。
犯罪というのは身近にあっても複雑に絡み合って解決の糸口を見つけられなかったりするのかな。
今時っぽい本当にありそうな感じの事件だった。
あまり好きになれないヒロインなんだけど、物語を引っ張るパワーにあふれている。
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好評を博したシリーズの流れを受け継ぎながらも「新たな展開」ということで、作中のメインになる出来事に対し、主人公の個人的な事柄も巧みに配され、なかなかに面白い。
<犯罪被害者対策課>というシリーズが在った。文庫本で8作が登場しているシリーズだ。(全部読んでいる…)本作はその続篇、新展開と位置付けられている。
<犯罪被害者対策課>は「警察官」が活躍するが、捜査員ということになる「刑事部」に所属している警察官ではない。彼らは「総務部」に所属している。事故や事件の被害者、被害者遺族に関連する様々な対応を担うのがこの<犯罪被害者対策課>である。
<犯罪被害者対策課>では、将来を嘱望された刑事であった村野が、休日に巻き込まれた事故で大怪我を負ったた経過を踏まえ、負傷から復帰の際に<犯罪被害者対策課>へ異動を希望し、担当としての業務に勤しむ様子が描かれる。その活動の中から、事件の意外な事柄が判るというようなことも多々在る。また同じ作者の他のシリーズに、「何やらやって来た“支援課”の人間」として村野が現れて、当該シリーズの劇中人物と絡むことも色々と在った。
何かの事件に関しては、被害者側の家族等への対応という事も在るが、加害者側の家族等への対応という事も在る。場合によっては、被害者家族と思っていれば、実は加害者家族という場合も全く無いではない。身近な人が犯罪等に何らかの形で関わる羽目になってしまった人達全般について、可能な支援をしなければなるまいという考え方が出て来て、<総合支援課>という機構が新たに立ち上げられた。
本作はこの<総合支援課>が登場し、こういうことの担当者として密かに期待されていた、捜査一課から異動した女性警察官の柿谷晶が活動を始める。
発足したばかりの<総合支援課>は、総務係、広報係、第一係、第二係が在って、<犯罪被害者対策課>よりも機構は拡充している。現場対応は第一係、第二係が適宜分担ということになっている。柿谷晶は第一係に配属である。
新年度に入ったばかりの4月初め、妙な事件が伝わって来た。都立高校としては「三本の指に…」という評価が高い進学校で、生徒同士が争い、一方が他方を刃物と見受けられるモノで刺殺に及んだという。刺された生徒は死亡しており、刺したとされる生徒は逮捕されている。
<総合支援課>の第一係が扱う最初の事案は、この高校の事件ということになった。柿谷は少年課から異動して来た女性警察官の秦と一緒に、事件を扱っている所轄署へ足を運ぶ。
様々な事件の「被害者」または「被害者家族」に関する対応は<犯罪被害者対策課>で積み重ねられた経験が在る。が、「加害者家族」ということになると、誰も知らない事柄となる。所轄署を訪ねた柿谷は、刺殺された生徒の家族対応、被害者家族対応は署の担当者が取り組んでいるので支援課は無用とされたことを受け「それでは…」と加害者側、刺したとされる生徒の家庭の様子を視ることとした。
「そう言えば誰もやったことが無い?」に懸命に取組む中、柿谷は意外な事実に行き当たることとなる。「そういうことだったか…」という話しだ。
因みに…<犯罪被害者対策課>シリーズの村野も<総合支援課>の総務係に居る。如何いう出番?それは本作で確かめるべきであろう。
本作は明確にシリーズを意図した作品であろう。「続き…」が多少気になるような内容も織り込まれていると思う。
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105またまた新シリーズ登場。これまでも作品の登場人物が重複して出てくるのでちょっと混乱するかも。最近は終盤までずっとすっきしない展開が多くもやもやするね。
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犯罪被害者支援課が総合支援課に改組されての新シリーズ。
個の確立していない日本においては、加害者家族への誹謗中傷が横行しており、ネットの発達した現在では正義を気取るネット信者により、それが加速度を上げているのが実情。
「加害者家族も被害者だ」と、小説の中で登場人物に言わせていたのは確か薬丸岳氏だったと思うが、このシリーズまさに時機を得ているといえよう。
このシリーズで主人公となるのは、捜査一課から異動した柿谷晶。彼女は、兄が殺人事件を起こした加害者家族ゆえの採用だった。
捜査ができない支援課の仕事にもどかしさを抱きながら、長男が逮捕され、父親は脳梗塞で入院、さらに弟は幼馴染みに暴力を振るった末、自分も襲われ大怪我をしたという「ぼろぼろ」の加害者家族の力になろうと、晶は奮闘する。
突っ走りすぎる彼女の影となって支えるのが、前シリーズで主人公だった村野。彼は、総合支援課全体のコントロールタワーとしての役目を負わされているらしい(恋人だった西原愛と結婚し、今は尻に敷かれているようだ笑)。
新ヒロイン柿谷晶の捜査一課での最後の事件を扱った単行本も出ているらしいが、彼女のこのシリーズでの活躍が楽しみであり、次巻の刊行を待つとしよう。
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警視庁犯罪被害者支援課は、シリーズとしてあるが今回は、総合支援課として新たにスタートしたもの。
被害者家族だけでなく加害者家族にも寄り添うというなかなか精神的にも疲弊しそうな仕事である。
柿谷晶は、自身が加害者のであるという重いものを背負っているが、それゆえ引っ張られてきた感も否めない。
総合支援課に異動して早々に名門高校の乱闘事件があり死亡者が出る。そして加害者側の父子の支援に入ることに。
寄り添うというよりもけっこうな頻度で刑事以上の働きをする。
動き難さや動き辛さが全く感じるられないほどで、とてもパワフルである。
弁護士の神岡琢磨がまた少し変わりもので、だがお互いに車好きということもあり、なんとなく気になる関係に発展しそうで次回作が楽しみになった。
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被害者とその家族だけでなく、加害者家族も支援対象に。新生支援課に捜査一課から異動してきた柿谷晶には、秘密があった。それは、彼女自身が加害者家族であるということ―。(e-honより)
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タイトルも変わって新装開店。加害者支援という今までの警察モノにはないモノなので期待していたが、かなり捜査をしていて支援の色が薄いなと思っていたが主人公たちも誰を支援しているのか、そもそも支援しているのかを自問自答しておるシーンがあり、作者も試行錯誤しながら描いているのかなと感じた。
主人公の晶に関して言えば、人に厳しく自分に甘い印象。自分も加害者家族という背景があるせいなのか自分のすることは全て正しいと思っているように感じ好きになれないけど、村野や神岡達と関わることによってどう変わっていくのか見て行きたい。
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普通の捜査一課モノなら150ページくらいで終わりそうな浅い犯行だが、支援対象者が真相を語るまで時間がかった感じ。何とかして捜査無しの支援一本で一話書ききれないものか。
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昨年(2021年)8月に刊行された「聖刻」の主人公だった女性刑事が犯罪被害者対策課改め総合支援課に異動しての作品。新たなシリーズになるようだ。「聖刻」の感想に「主人公が嫌いなんで、シリーズ物にするなら思い切り改心させて欲しい」と書いたが、改心してないので不快。私の結構長い人生では、これまでこういうタイプにあったことがないので良かった。事件は少年犯罪で、闇が深い。文章力で読ませるのはさすがの堂場さん
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待望の新シリーズ。
少し不器用な主人公が逆に魅力的に感じてきてしまう。文章のリズムは少し読みにくいと感じるのだけれど、主人公の不器用さに合わせているのかな、と自分を納得させています。
今後の展開が楽しみになる、新たな人物が登場したのも、いい^ ^