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投稿者:julie - この投稿者のレビュー一覧を見る
海上でのスリリングかつスピード感ある描写、さすがです。
この方、本当にいろんなものが書けるんですねえ。地上での格闘・アクションものはよく見かけましたが(正直、描写がマニアック過ぎて私はあまり好きではありませんが)、海の上でのアクションまで見事に書き切るとは。おみそれしました。
それはいいのですが、ちょっと気になるのは…。
この方の作品、日本語の使い方が気になったことは今までにないんですが、こちらの作品では、何か所かありました。さらには、ほかのレビューにもありましたが、主人公の女性の描写が、ちょっと、時代遅れ感否めません・・・。「〇〇ですわ」とか、「…もう迷わない」とか、ちょっと気恥ずかしくなりました。そのあたり、今野さんの作品の中でも古いのかな、と感じさせてしまう瞬間。
気になったのはそれくらいです。全体的に、見事です。この方のほかの作品では、描写がマニアックすぎたり細かすぎてたまに斜め読みしてしまう個所があるんですが、こちらに限っては、斜め読みする部分はありませんでした。
ほかのレビューに、文章が短く分断されていて読みにくい、というものがありましたが、そこは好みだと思います。私は、長い文章より読みやすいし、スピード感は圧倒的に出るので、短さは気になりませんでした。
かなり特異な作品
2022/11/29 09:25
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「新装版」というタイトルからも分かるように、この作品はかなり古いもので、1996年に祥伝社より発行。2004年に文庫・新装版として角川から発行され、今年8月16日に電子書籍版として発行された作者の76番目の作品。
海上保安庁特殊救難隊という特殊な組織を取り上げ、時化た海でのその活躍を描くというだけでもかなり特異な作品だと思います。
当時の最先端の技術や救難装備などなどかなり念入りに調査したのだろうなと言うのが分かる緻密な描写で、技術的なことにあまり興味を持っていない読者には少々読みづらいかもしれません。
登場している技術ばかりでなく、言葉遣いもやや年代を感じるところはありますが、ドラマ展開には力強い牽引力があります。
また、笑顔が安心感を醸し出すパワフルな海の男たちの魅力もたまりません。惣領正を中心とする救難隊の物語がシリーズ化してもおかしくなかったと思いますが、そうはならなかったのが残念ですね。
そして、ハラハラばかりでなく、惣領正と付き合いの長い恋人のエピソード、30歳を迎えたジャーナリストの彼女の将来の悩みや心の揺れの描写など事件以外の人間関係のドラマも丁寧に織り込まれているところが今野節ですね。
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2011/1/16 Amazonより届く。
2014/7/8〜7/10
海上保安庁特殊救難隊の活躍を描く、海洋冒険活劇!
いやいや、面白い。今野さんは、いろんなジャンルの作品を書くけど、こういうのも良いなぁ。続編を是非書いて欲しい。
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キャラクターは少し弱いが、ストーリー展開には引き込まれました。古い作品の新装版なので期待できませんが、各キャラクターのスピンオフや後日談が発刊されると読むかな?
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特殊救難隊という、海上保安庁でもさらに選ばれた人たちが、最前線でどのように救助に当たっているのかということと、もし、現在の政治状況の中このような状況が起こったら、どのような問題があるのか。
密輸とはいえども、そこに何かの意図があると考える組織もあるということについて考えさせられました。
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伊豆沖で当て逃げをされた漁船第十二豊政丸。その乗組員を全員救助した海上保安庁特殊救難隊の第二隊。
台風が接近し、救助要請を受け彼らが次に救助に向かったのは当て逃げをした北朝鮮の船だった。
こういう事件がいつ起こってもおかしくない、という感じがした。
隊長とその周りの人達が皆格好良い。
どう決着するのか気になり一気に読んだ。
無線係・救難隊の隊員らが傷付けられた時は読みながら怒っていた。
作中に問題点もさりげなく出てくる。
緊急車両がなく、警察に連絡してパトカーに先導してもらう手続きを取る場面など。
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ずいぶん前に発表された話みたいですね。
個人的には人物設定の古臭さ(特に主人公の恋人)が気になった。
話自体は現在でも起こりうる内容で面白かったけれども。
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今では珍しくない海保の活躍を描いた作品。
だが、それが今野作品となると珍しい。でも期待を裏切らない圧倒的な迫力で描かれています。おすすめです。
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警察小説で有名な今野敏のめずらしい海保小説。
海上保安庁の特殊救難隊の話。
漫画「トッキュー!!」、映画「海猿」では特救隊のレスキューがメインに描かれているが、この小説では救助シーンだけでなく、不審船への警戒、覚せい剤発見、さらに船をジャックされるなど過激な場面も描かれている。
特救隊は創設以来1人も殉職者を出していないので、映画にしろ小説にしろフィクションであっても死者は出さないようにするんだろうかと思うのだがどうなんだろうか。。
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2014/12/25読了。
「海猿」で有名な、海上保安庁特殊救難隊が活躍する話。
「海猿」よりずっと前に、これだけスリル満点の話が書かれていたということに、今野敏の凄さを感じる。
「海猿」って、この本にインスパイアされたの?というぐらい、海猿のストーリーや、ポイントを思い出すところもあるし、先見の明があったのでは。
でも、何故だか、いつも今野敏の書く文やセリフに違和感がある。
読みながら、あ、またか…と思ってしまった。
どこが苦手なのかはっきりしないが、文がとても短くてぶっきらぼうな印象なのと、セリフが、本当にこんな言い方をするかな?と、首を傾げてしまうことが多いせいのような気がする。
そのあたりが、この作家の本が家にたくさん置いてあるのにかかわらず(家族が気に入っている作家なので)、積極的に読まない理由だと思う。
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海を守る男たちの物語。海の警察とはいうものの、シージャックに巻き込まれた惣領たちがこれといった武器を持たずに犯人たちと対峙する。この窮地をどう切り抜けるのか、ハラハラドキドキの展開。
惣領たちが乗る「すがなみ」は無線機を壊され、船内の状況を知らせることができないなか、海保の仲間たちがかすかな手がかりから糸を手繰るように惣領たちに一歩一歩近づいてゆき、救出を試みる展開はちょっと引き込まれるものがありました。
そして惣領の恋人である沙恵子が特救基地で惣領を待ちながら隊員たちと過ごすシーンでは、その男たちの強さ、優しさ、温かさが沙恵子の視線を通して十二分に描かれている部分は、沙恵子にプロポーズした睦木の持つちょっぴり計算高い部分と対比される効果もあって、じんわりと心に響く内容で、事件のスリリングさのなかで、ちょっぴりほっこりできました。
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今野敏先生の作品という事で購入した。
警察小説ではなく海上保安庁特殊救難隊をテーマにされていて珍しかった。
展開が早く一気に読めた。
海の男は真っ直ぐにすごい。