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管理職とは何をするのか、自分が本当にやるべき仕事は何なのかを考える本。ゴリラが来た時にどうするのか、その猿は私が世話するべき猿なのか。
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URL:https://mol.medicalonline.jp/library/ebooks/detail?id=7985
*学外からは「学認」をご利用ください(利用方法↓)
https://www.shiga-med.ac.jp/library/support/manual/gakunin_mol.pdf
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長野保健医療大学 副学長・看護学部長 井部俊子による、Nursing Today シリーズの一編。マネージャーが自分のすべきことに集中し、そのために部下や後輩に仕事をどんどん渡していくための考え方と、その体験談などをまとめている。タイトルにあるサルとはタスクの比喩であり、罠とはそのタスクを上司であるマネージャーが引き受けてしまうことで部下の成長や貢献機会を奪い自分のやるべきこともままならなくなることである。タスクをサルに例えて、自分の身体にサルがたくさんくっついているのを想像すると、「流石に面倒を見切れない」とか、「自分が育てるべきサルと、部下や後輩に任せるべきサルを見極めておこう」とか、具体的に想像がつくのが面白い。数多くのマネージャーが陥るサルの罠について、本書のこの書き方が効果的に行動の改善を促してくれる。
要は自分のやるべきことをまず見極め、それ以外は部下に任せよという話であり、真新しくはないのだが、表現方法が秀逸だったと思う。たとえば「サルの世話をする部下の世話はこまめに、短く」やっておいて、放置してサルが死んでしまってマネージャーが膨大な時間をかけて検視するようなことは避けるべき、とか、そんな例もあったりする。
また、任せてみた体験談などがあり、印象に残った。たとえば部下に仕事を任せることで、かえって自分がこうやりなさいと示した上司の独りよがりのものよりも、自分が方針を示しつつ、部下が考え、相談しつつ決めたもののほうが良いアウトプットになった、など。しかも、その方が多くのことを効果的に、かつ部下の主体性を尊重し、貢献や成長の機会も作れたという、任せることの良い面を知ることができた。