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まだ幕末の因縁を残したままという時代設定ならではのお話だったなと。
雪姫の過去や彼女を置いて行った青年の最後の言葉の意味も、時代背景を考えれば飲み込みやすい。
また、事件の真相全てを世間的には明らかにせず、現代では恐らく通じない手でまとめてしまうのも、この時代設定だからこそ。
木村の分かりにくい性格にイライラしつつも、佳代ちゃんののんびりした性格に雪姫と一緒に救われたり、天然さん相手だから全然アタックが通じていない周くんを猛烈に応援したくなったり。
事件の謎解きも、キャラたちのやり取りも楽しいお話だった。
佳代ちゃんの夢、叶うといいなあ。
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幕末を経て明治に入ったばかりの時代、倒幕と佐幕に揺れた藩内、燻る佐幕派残党を背景に、複雑な藩の姫と侍女が新時代を歩む物語
カバー絵が違えば読み手も変わっただろうと思える良作でした!
でも年配読者の多い時代小説ジャンルに若い人を引き込むには、逆に良いカバー絵なのかも
倒幕と佐幕、真っ二つに割れた藩、起こる事件の裏に潜む宿悪、哀しくも未来を信じる二人に、晴れ晴れとした気持ちになれました
面白かったです!
チラッと思い出したのは大和和紀先生の『ヨコハマ物語』
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【収録作品】序章/第一章 旧大名深水家の鷹/第二章 鬼の青い顔
幕末の争いを引きずる明治初期が舞台。元大名深水家の雪姫とその侍女で映像記憶能力があり絵の得意な佳代のコンビが家を守るため、謎に立ち向かう。
第一章 深水家が博覧会用に貸した掛け軸が消え、最後に観覧していた深水家の者たちが疑われる。
第二章 深水家の屋敷に「鬼」が出没する騒ぎが起こる。
新しい世は来たのだろうか。今なお佳代や雪姫と同じようにもがいている女性が多い気がする。