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数年前に1度読んだが、内容を忘れてしまったので再読。
様々な立場の方々が、先の見えない転換期にあたり、中高生に向けて「根元的に物事を考える」ために書かれた本。
刺さるメッセージはたくさんあったが、特に刺さったのは「13歳のハードワーク」だった。
たしかに「夢=職業」にしてる人が圧倒的だなー、と思った。
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ちくまプリマー新書とか岩波ジュニア新書とか、そういうのを愛読している僕としては「中高生につたえておきたい」と言われると気になってしまう。でも今回は中高生ではないが大学生の娘に読んでもらおうと思った、のだが、やっぱり例によって読んでくれない。
文中、内田樹氏が、「お前の話なんか、聴く気はぜんぜんないからね」ということを全身で表現する高校生らを前に、どのように話を聞かせたか、ということが書かれている。自分への問いを発せさせる、ということだ。
鷲田清一氏は、暮らしのコンテキストを編む、それには自分が触媒となることだ、と結ぶ。怯み、あるいは諦めた人に声をかける、ということ。
他にも多くのメッセージが込められている。根底に大きくあるのは、ひといろに染めてしまう社会をおかしいと考えよう(という考えも、おかしいかもしれない、と考えよう)、ということであろう。
僕が中高生の頃は景気が良かったからか、もっとお気楽だった気がする。「転換期を生きる」きみたちは大変だけど、書物には知見があるんだぜ…というメッセージは、娘には届けられなかったが、誰かに届くだろう。
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(2016/10/15)
中高生に、とあるが、我々大人が読んでも十分学べる内容。
物事の考え方を、平易なことばでみごとに説明してくれている。
小田嶋さんの成功者村上龍への食いつきは面白い。「会社員」という仕事がないと。
村上龍は成功しているから会社員をはずしていると。
確かに、13歳のハローワークに上がっている仕事で食っていける人はごくわずか。
みな「会社員」として何とか生きている。
白井さんの「意味」には際限はない、というのはなるほど。
本能的欲求は限度があるが、誰も持っていないものを持つ、という欲求には切りがない。
そこにはまったら最後だな。
戦争中における「国」とは、国民でなく国体だ、と書く山崎氏。
・・まあこれは先日読んだ伊藤氏の本で、掟を破られて黙っているのはおかしい、で反論されそうだが。
中年日本にアベノミクス成長戦略は怪我をする、という想田氏。
勝手に中年になってしまったのだ。少子化を進めて。
学べます。