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ヨシノさんにまた会えましたね!写真館に辿り着くとは全くのサプライズ!!
架がそれでも真実ちゃんを選ぶ理由はどこに?
そう思ってしまう私も傲慢
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婚約者が突然いなくなった。
しかも、ストーカーが…という事件があったばかり。
そんな二人のすれ違いだけに収まらない、もっともっと人の心の奥深くに眠る「傲慢と善良」。
恋愛の痛みだけでなく、親や友達、出会ってきた全ての人や出来事の中に思うことがたくさんある。
誰もの中にある、そんな「傲慢と善良」。
読み応え満点。
2022.11.20
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初め、ドキドキしながら読んでいって大きな事件が起きるんじゃないかと想像していたら、おおっ、そうなるか!と、予想もしなかった展開。
真実がところどころで感じる感情に、そんな気持ちになったことあるある!と、感じる場面が何度もあった。
価値観や性格は、育った環境が1番大きく影響するのかな。社会や、自分の周りにいる人と人間関係を築きながら自分がどんな位置にいるのか、人はどうなんだろうかと、家庭環境の外に目を向ける。
違うところ、似ているところ。
だんだんそうやって、わかっていく。
すぐには解決できないテーマでありながら、内容は誰でも一度は感じたことがあるような身近に感じるものだった。
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すり鉢で皮膚が真っ赤になるまで、擦られて、その後で塩まで塗りたくられるような、ひりひりとした痛みを、受ける。
作品が圧倒的であるだけでなく、朝井リョウさんの解説も群を抜いている。
さすがだ。解説だけで、まるでひとつのエッセイを読み終えたようだ。
色々と突きつけられた。
わたしがこの歳まで独身で、それをなんやかんやと理由をつけてはいるけれど、結局そんなの、人間力がないからなのだ。
こうして朝井リョウさんが解説で使ったのと同じく「人間力」という言葉を使うと、ぐっさぐっさと自分に刺さってくる。辻村さんはと言うと、その言葉を、非常に丁寧に描写するのだから、さらに突き刺さる。
とにかく、人物描写とそれに対する表現が巧い。
P137「その人が無意識に自分はいくら、何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、人は、“ピンとこない”と言います。―私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段とは釣り合わない」
わたしもマッチングアプリを使っていろいろな男性と会っていた時期があるけれど、まさにこの「ピンとこない」の連続。
その感覚こそ、「自分自身につけている点数」だという。
そして、この相手を選別する感覚は「傲慢」であって、しかし「傲慢」にも関わらず、相手を思い、「善良」に振る舞うことができる。
解説ではこの「傲慢と善良」という、相反するかのようでいて共存可能な感情について、P499「現代をうっすらと覆う病理のようなものを見事に言い当てていると感じた」と述べられており、その現代の病理の背景について「不正解を避け続ける減点法の人生」と表現している。
確かにこれも、選択の一つだと言えるかもしれない。不正解ではない方を選んでいるのだから。
そして結局、そんな傲慢で善良な人たちはP255「在庫処分のセールワゴン」に売り出されるのかもしれない。
多様性、自由な生き方、自分の選択、自分の意思。
そんなことが大切にされる現代社会で、筆者も、解説者も問うている。
P499「この世の中に、『自分の意思』がある人間が果たしてどれだけるだろう。真実を責めることができる人間が、一体どれほどいるというのだろうか」
何かを選択すること。
そもそも、それは本当に自分で選んだものなのだろうか。
P282「そこに自分の意思や希望がないのに、好みやプライドと―小さな世界の自己愛があるから、自由になれない。いつまでも苦しい」
P324「自己評価は低いくせに、自己愛が半端ない」
読者の中に「真実は自分だ」と思った人はどのくらいいるのだろう。
個人的には、真実そのものに共感はしないけれど、真実のような人間性を自分も持ち得ている、ということだ。
自分が心の中で飼い慣らした「傲慢さ」を今一度振り返って、我が振りを直す。
人が人を選ぶ。
なんという傲慢な。
そんなことを思いながら、しかし現代社会は「自分の意思」で「自分の人生を選択する時代」なわけであって、「自己評価」と「自己愛」という非常に曖昧で似て非なるものをどうやって上手に身につけていくのか、そして自分���身についているものの正体に気づいた時にはもう手遅れなんじゃないの、と思って絶望する。
山本文緒さんの『自転しながら公転する』と重なる部分がいくつかあって、やはり婚活というのは現代社会の何かを映し出す鏡なのだなと、そんなことを思った次第。
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本を読んでて、苦しくて読めなくなる感覚を久しぶりに感じた。
SNSや小さい世界で自分や恋人の価値を評価してしまったり、他人を評価したり。
最近周りが結婚してきて「なんでその人がいいと思えたんだろう」と感じることが増えた。
(その人過去に浮気してたのに、、私はそんな人選ばないな)と下に見ることもある。
真実の痛々しさや女友達の毒々しさに共感したり、目を背けてしまったり、本当に苦しい本だった。
また結婚して読んだら違うんだろうか。
「自己評価は低いのに、自己愛は強い」
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帯に書いてある通り、刺さった。誰のどんな言葉が刺さったのか、誰の気持ちがわかってしまったのかは言いたくない、、。一見矛盾している傲慢さ(自己愛)と善良さ(謙虚)が共存しているという見方が鋭くて痺れた。
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朝井さんの解説にもあったけど「私たちの身に起きていることを極限まで解像度を高めて描写する力」が尋常じゃない
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環境や背景をなくして自己紹介をできるだろうか
他人から見ての印象の一つ一つを鱗のように体に張り付けて人格が出来上がっているように思う
他者から見て自分は誰?
唯一無二のパートナーができて初めて自分を知る
知ってそこから脱出し改めて自分を構築する
プロセスを丁寧に書きつのる作者の技術に感心しました
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婚活と親子関係について書いてあった。
婚活については傲慢さと善良さを兼ね備えているとなかなか決まらないというのは納得した。昔みたいに親が決めてくれたら、意思がない人は良かっただろうに中途半端に自分で決めないとダメになったので、現代人は結婚のハードルが上がったのかなと思った。(生き方が多様化しているのもあると思うけど。)
共依存している親子。私はそうならないように子供が生まれたらある程度の距離を持ち、1人で生きていける力を身につけさせられるような教育をしたいと思った。
まず親が子に依存しないというのが第一歩なのかと思う。
周りで共依存している親子が何組かいるが、私と両親はそういう関係になるので気持ち悪くて発狂しそうになる時がある。
そういう人は親のいない自由な世界の楽しさ、スリルを知らないんだろうなあ。
どうか私の子供は自立した大人になれますように。
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共感がすごい。
共感しすぎて、逆に読み進めるのが心が痛かった。
それでも恋愛にここまで振り回されて心が動かされる感覚を、いいなと思う気持ちもある。
なぜかラスト涙が出た
ほんと不甲斐ない主人公だけど憎めない。誰にでもこういう部分があるけれど隠しながら生きてると思う。
今の10代20代の共感が得られそうな感じ
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自分には合わなかった。前半読むのが苦痛。善良といいつつ自分をもっていない人(そして気に入らないことが起こると他責)や、他人をコントロールしたがる人、やたら人を点数付けする人、劣等感と優越感で他人と自分を比べてばかり、あるいは裏読みばばかり などが長々とどこかで聞いたようなエピソードのオンパレード 退屈で気分が悪くなる。
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結婚、恋愛、相手となるのは、どんなときなのだろう。何が動き、その方へと進むのだろう。純粋な気持ちだけになれれば、無理なく自然にいられる。傲慢、善良、2つの心、誰にもある、と思えば楽かな。今、その心が動いていると認められると楽かな。
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人一人一人に物語がある。
その物語は20、30年もの壮大な物語で、それが一人一人に有る。それはとてつもなく大きな影響力を持つ。自分自身にも、周りの人にも。
そんなものに左右されながら私たちは生きている。
それがいいものでも悪いものでも、それを決めるのは誰でもない。正解か不正解かなんて誰にもわからない。ないかもしれない。
私たちは未来を不安に感じる。それが漠然とした物であればあるほどだ。だからその不安を少しでも和らげる、分け合えるように居場所を求めたりする。心を通わせることができる人を求めたりする。
言葉にすると当たり前すぎる事だ。
でもこの当たり前に気づくまでにどれだけの時間、経験が必要なのだろうか。それは恋愛から結婚、共同生活に変わる瞬間なのだろうか。
一人のなんの変哲もない、弱くも、強くもない、自分のような、20〜30代の不安や葛藤を一緒に感じれる話でした。
これからの自分の人生を問われているような作品でした。
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家族や友人といった近しい関係であっても、自分自身以外は他人であって、他人から見た自分の「結婚」は理想を織り交ぜたファンタジーであると感じた。
「結婚」をするために、相手によく思われたくて自分に嘘をつく行為は、善良でもあり、傲慢でもある。
相手によく思われたい、でも嘘に気付かれてしまったからもう好かれなくなってしまう。
そう思って逃げ出したい気持ちは、よく理解できる。
それほどまでに、相手のことが好きなのだろう。
大恋愛の末の「結婚」が始まる話だった。
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辻村深月さんは なんて言葉を紡ぎだすのが上手な方なのだろう。
人がみな 心の中で感じていること
忖度していること
それを 言語化して 物語にする秀逸さに
この作品でも 圧倒されてしまった。
傲慢と 善良は
表裏ではなく 人の心に共存しているんだろうな
と思った。
婚活をしたことないわたしだけれど
恋愛 結婚 世間体や女同士のしがらみ
いろんな突き刺さる部分がたくさんあった。
中学生の娘が貸してといってきたので
お貸しする。
さて 彼女はこの作品を読んで
どんなことを感じるのだろう。
だいすきな 辻村深月さんワールド。