紙の本
文も絵もいいけれど
2023/01/16 05:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
Web版で楽しんだので作者へのスパチャ的に購入しました。
内容的にはWeb版の畳3Dお披露目イベントまで掲載されています。絵もよく、どのキャラも文章だけでは曖昧だった箇所まで解像度が上がること間違いないでしょう。
ただ、この本については文章・絵ではなく、本のデザイン的な箇所で勿体なさを感じました。
掲示板要素が多量に含まれ地の文パートと交互にやってくるのが特徴ですが、肝心の掲示板パートが横書き2列で掲示板らしさが(仕方ないとはいえ)Web版よりも欠けており、縦書き→横書き→縦書き→……と交互に置かれるためあちこちに視線を動かすことになり読むのが疲れてしまいます。
おしゃれなデザインにしたいのも分かりますし、2列にしたのはページ数の削減にもつながるのは分かるのですが、再現性というかリスペクトがあってもよかったのではないか……という気がしますし、そうでなければ読みやすさをもう少し上げて頂けたらなぁ……と思いました。
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ブラック企業を退社した後、妹の勧めでVTuberに応募したら何故か合格。常に炎上しながらも、VTuberとして悪戦苦闘するお話。
こりゃ面白いですわ。草が生える種類の面白さ。
ギャグなど全く描かれていないのに、全編通して読んでいてずっとクスクス笑えるのが凄い。
配信自体はイマイチだけど、歌リレーや人生相談(?)等のイベントを通じ、仲間のVTuberや特定のリスナーから絶大な信頼を得てゆく過程が良かったです。
ブラック企業で培った技術でVTuberに転生後にメイン盾になる辺りは、タイムリープモノっぽい雰囲気も。続きも楽しみです。
1点、VTuber関連の用語が前置き無く使われているので、詳しくないなら、ちょこちょこ調べならが読む必要があるのが難点かな、とは思いました(出来れば、都度解説を入れておいてほしかった)。
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ブラック企業で心を壊したアラサー(元)サラリーマンが、妹の勧めで企業Vtuberに再就職する物語シリーズの1巻である。
なろうやハーメルン他で連載されているネット小説の書籍化作であり、この1巻では2章までが収録されている。
書籍版加筆なども含まれているが、基本的な本筋はネット版と同一であり、そこに変更はない点は最初に記述しておきたい。
本筋は、わりと世知辛いタイプのVの物語。
帯に書かれたあらすじを参照すると、
>女性ばかりの『あんだーらいぶ』の中では男性Vというだけで視聴者から叩かれてしまう。
>しかもデビュー2日目には動機がやらかし炎上&解雇の大騒動に!
といった感じで、のっけから大コケして伸び悩む羽目に遭っている。
そんないわゆる「底辺」に分類される配信者となった主人公の日々を描いた物語である。
Vの黎明期で、女性Vが主体となって活躍する時代をモチーフにしているため、その意味でも非常にやりづらい環境設定であり、彼の底辺化は必然に近い。
この辺、わりに簡単に人気Vとなる物語が多い(ネット小説の)界隈ではちょっと珍しい題材だとは思う。
そんな中で、虚無配信と揶揄されながらも毎日配信を行う主人公・神坂怜(※Vの方の名前)。
ブラック時代で摩耗した精神では四桁のお気持ちマシュマロにも痛痒を覚えず、アンチの批判も何のその、淡々とした彼の配信の日々がこの物語では綴っている。
自箱の先輩後輩との交流や、他箱のVや個人Vとの絡み。あるいはママなどの絵師との関係。
そんな日々を地味ながら、しかし滋味を含んで描くストーリーのほのぼのさ、ハートウォーミングさは、小説としての魅力を十分に備えていると思う。
適度に厳しい掲示板風景なども、良いスパイスになっている。
そんな原作(ネット小説)の魅力に加えて、この書籍化ではイラスト担当のカラスBTKさんの美麗なイラストが華を添えている。
原作ファンの忖度なしに言って、本気で素晴らしい。
何より表紙を飾る主人公の顔が良い。ぶっちゃけそこが購入の決め手になったくらい。
また、後輩のルナ・ブランは作中で某キャラが「推せる」と言っているが、これは確かに推せるデザインだ。
一方、彼女と同期の日野灯が人気面で一歩及ばないというのも、デザイン上で納得してしまう。
こうしたイラストのバランスにも優れているのが本作の特徴である。
なお、作中では彼らは(おそらく中の人のプライベートに配慮して)リアルな情景もすべてVのグラが利用されている。
女子高生Vの素顔を見たいという方は、そこはちょっと購入の際に注意が必要だろう。
代わりに酢昆布ネキのコスプレイラストや清楚アレはちゃんと描かれてあるので、それで我慢して欲しい。(酷い言い草)
イラストの中でも特に秀逸なのが、12話で描かれたスパチャしてくれたmikuriママのメッセージを前にした彼の一枚。
彼の自罰的な思いをサラリと描いた一枚だが、この絵は本当に胸が痛んだ。
自分の��出来を謝る彼の言葉は、それ自体が重いが、この絵であのシーンは完成された気がする。
書籍版加筆として、ブラック企業勤めの時代を描いたプロローグと、あとは後半の柊先輩3d化記念のリアイベでも一幕加えられているのが目につく。
他にも、掲示板に潜伏する妹ちゃんの所感の付け足しや、リアイベにおける前説の内容、あるいはmirkuiママのサインなど、原作ファンが楽しめる追加も多い。
設定資料では簡易的なQ&Aも付属していて、遊び部分が充実している。
総じて、原作ファンもそうでない方も大いに楽しめる書籍化だろう。
売れ行きは好調のようで、重版出来&続巻決定の報も出ている。めでたい。
3章以降も魅力的なエピソードが待ち受けている。2巻に収録されるだろうFPS大会編なども盛り上がるエピソードだ。
2巻以降に盛り上がっていくあんだーらいぶ男子組の絡みも大変楽しい。
この楽しいシリーズがより広く知られていくことを祈りつつ、ここでは星六つで評価しておきたい。
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最近VTuberにハマっているので読んでみました!
結構現実っぽくて面白かったです。
作者さんVTuberなのかなぁ?ってぐらいリアルな世界が描かれており、グッズいっぱい買おう!と思いました!!