紙の本
もうちょっと
2023/02/04 20:37
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投稿者:Jung - この投稿者のレビュー一覧を見る
あっという間に読めることは間違いないですが、もう少し次の事件との関わりについて深まりがあるといいかなあという感じです。
紙の本
もしかしたら既に見張られている?
2023/02/02 08:58
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投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
誉田哲也氏の犯罪・警察小説は、結構ダークなものが多いが、この作品は毛色が変わっている。
警視庁の架空のIT部署を舞台に繰り広げられる物語。
でも、もしかしたら、本当にこんなことをやっているかもしれないというリアルな不気味さはある。
まさに背中がゾワゾワする感じ。
タイトルの『背中の蜘蛛』とは言い得て妙だ。
3部構成になっており、最初の2部はプロローグ的なエピソードだが、それだけで160ページほどを費やしている。
そういう意味ではテンポは悪い。
肝心の3部目も主軸となる犯行が、いつもの小説に比べて弱い。
だから、長いわりにはスッキリ感がないが、誉田氏の新境地として、今後発展していくことを願っている。
紙の本
サイバーテロ
2023/01/04 22:49
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
国家や警察の国民監視恐ろしかった!
でもこんなことってこの世界で本当に起きてますよね。
文明が進化するほど便利になるけど、
一般人じゃ関与できないような事件もたくさん起きてる。
考えさせられた作品でした。
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直木賞候補作って考えると★3.5。
ある2つの事件がともにネタ元不明のタレコミから一気に犯人逮捕に繋がる。
それを不信に感じた刑事がいた。
地道に調べてみると、かつての部下の関与が疑われる。
一方、序盤から登場する精神を病んでいるように受け取れる男が、ひょんな事からある姉弟と出会う。
姉弟と親しくなっていく内、彼らの不遇な境遇を知ることとなり、とある衝動に突き動かされる。
もしも日本警察が既に犯罪捜査、或いは抑止のために国民の情報を拾い集めていたら。
やみくもに覗き見ているのではなく、あくまでもAIによって特定の条件にヒットしたものだけを閲覧しているとしても。
その条件を意図的に変えることが可能なら、プライバシーは皆無に等しく、人権侵害に相当する。
けれど、現実にはもはやそのような捜査をしないと暴けない犯罪も蔓延している。
フィクションなのか、ノンフィクションなのか一般読者には分からないこのテーマを誉田氏らしく描いた作品でした。
それにしても、あのような展開じゃないといけなかったのかなぁ。
後味が悪すぎるので★3.5。
2020年2冊目。
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自分たちが見ているものは、ほんの一部にしかすぎない。すべてを知ることはできない。
見たいもの、見えるもの、一部の人間にしか見えないもの、見たくなくても流れてくるもの等々…情報にあふれている。
知りたかったはずなのに、知ったがゆえに、深みにはまり、もう逃げられない…。
見えてしまったら覗きたくなる、知りたくなる。
走り出したものは止められない、止まらない。
うまくつきあっていけば問題ない、そんな気持ちは生ぬるい…楽観視しすぎ…問いかけられているよう。
警察官同士で何かがおかしいと、探りあい。
ネット、情報のあり方。
どんなに便利になって、情報に溢れても、利用するのも悪用するのも、対処するのも人間。
警察官内部のこと、ネットのことなど、分かりやく、止まることなく読めた。
気になったページなど
p448
p481
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ゾワっとした。それこそ背中で蜘蛛が四方に蠢くような気持ちの悪さと恐怖感があった。誉田先生真骨頂のしっかり警察小説だけど、泥臭すぎなくて"イマ"を感じるとても良い塩梅のストーリーだった。
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解説ではなく感想を。
ズバリ、この長編大作はいい!
盗聴、監視カメラ、情報化の現代において、全ての電子データはダダ漏れで正義も悪も活用しているってことをあらためて認識した。
本編、池袋署の刑事課長•本宮が主人公として展開される殺人事件から始まり、次の事件は組対を主とした2話となる。それぞれの事件の解決の裏に隠れたネタもとへの疑惑が、本宮管理官の思いとシンクロし、読んでいて楽しい。シリーズものではない作品を展開する中で、登場人物のキャラ付けが巧で、ジウや歌舞伎町セブン、姫川シリーズを読んでるような錯覚に陥った。
最後のシーンで兄貴を殺す要因となったところはもう少し捻っても良かったかなと思うが、全体通してこの情報化社会と国家警察の仮想担当部署が現実のように思えて、きっとあるなーと危機を覚えた。また、章ごとに主人公人称が入れ替わり、それぞれのキャラの想いが伝わってるのも素晴らしかった。
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久々に
鬼畜なの読んだな
登場人物の名前が
多くて
途中戻ってはまた読み返して
ってのが
多かった
一件繋がっていない事件や
登場人物も
いつの間にか
複雑に絡み合ってゆくとは…
大好きな姫川シリーズも
どこまで読んだか
分からなくなってから
手がつけられてないから
誉田哲也の
シリーズものじゃないのは
嬉しい
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分からないままプライバシーが侵害されていくのは将来的にありそうな気がした。
マイナンバーカードにより便利になることもあると思うが全てを紐づけられそうで怖い。
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、心理状態を的確に分析したり判断したりする警察官の凄さが伝わってきた。嘘はすべてお見通し感
、ネット社会の怖さも感じたが人間にしか分からない犯人の表情や心理状態など生身の人間だからこそできる捜査は読んでいてワクワクが止まらない
、本当にこのような未来は近いと思うし実際にあっても不思議ではないと思った
、ネット社会が浸透する背景で個人のプライバシーを侵す警察官がいていいわけがないのはその通りだが人間である以上そういう人もいるのも自然なのかと思ってしまう
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興味を覚えて入手し、紐解き始めてみると頁を繰る手が停められなくなってしまった。「次?」が気になってしまい、昼、夕方、夜中、早朝とドンドン時間を設ける、或いは暇を惜しむように読み進め、実に素早く読了に至った。
作者はシリーズ作品でも知られるが、その限りでもない作品も色々と手掛けている。本作は何かのシリーズということでもない、独立したモノということになる。
本作は、第1部と第2部とで各々の出来事が描かれ、その背後に在った事柄が第3部で明かされるような感じに展開する。第3部が圧倒的に大きなボリュームになる。
基本的には、事件が発生して、捜査員達が活動をする刑事モノ、警察モノの物語ということになる。が、ここに敢えて「架空の部署」を挿し込んで、重厚な刑事モノ、警察モノの体裁で「現代社会の“問題”、“疑問”を提起」という内容になっている。
この作者の作品の多くは、適宜視点人物が切り替わりながら展開して行く場合が多いのだが、本作もそういうような感じである。
第1部に、この部分の大半、また後段に至っても視点人物となる本宮が登場する。
本宮は池袋署の刑事課で課長を務めている。50歳代の警視だ。課長代理ということになる各係長以下、捜査員達を指導しながら取り組む日頃の業務の様子から始まる。そして夕刻、若い頃に一緒に仕事をしていた後輩の上山から連絡を受けて会う約束であったことを思い起こす。池袋署を出て、新宿の街の居酒屋で会うことにした。
本宮が久し振りに会った上山は、研修ということで米国に行って何やら学び、一般的な所轄署でもなく、本部内の部署でもなく、他所の建物にオフィスを構える部門に配属されたということだった。
そんな近況の詳しい話しを聴く等、旧交を温めようとしたところ、本宮は連絡を受けた。事件である。本宮は「また今度…」と席を立って上山と別れ、急いで池袋署に戻った。
池袋署管内で発生していたのは殺人事件だった。男性が路上で刺殺されたという事件で、直ぐに本部の捜査一課が入り、池袋署に特捜本部が設置され、近隣署の応援要員も大勢集まって捜査活動が始まった。
特捜本部が設置された署の刑事課長は当然ながら特捜本部に参画はする。が、本部が入れば、捜査一課の管理官が実質的な現場指揮官となって、捜査一課長の支持を仰ぎながら捜査活動が進むため、署の刑事課長は特捜本部事案以外の、署で抱える様々な事柄を纏めて行くことに勤しまなければならない。本宮もそうしていた。
本宮が刑事課の自席で仕事をしていれば、捜査一課長が部屋を訪ねて来た。そして「聞かれないように話し合いたい」と示唆された。やがて本宮は密かに取組むようにと或る指示を受けた。そして捜査員を密かに動かすこととなった。何やら「タレコミ」が在ったと本宮は観た。そして捜査は動いた。
第2部である。
第1部では9月末から10月初めという時期の日付が出ている。第2部には「3月」と在るので、「半年程度を経ている時期」ということになる。
組織犯罪対策部の植木刑事や佐古刑事達は、違法薬物の売人であると見受けられる男の行動確認を続けていた。
対象の男は、即座に現行犯逮捕が出来るような行動に及��のでもない。そして各種の違法薬物を如何いうように入手し、如何いうように売っているのか、決定的な情況を掴めずに居た。
或る日、件の男は新木場の音楽イベントの会場に入り込もうとしていた。男を尾行していた植木刑事や佐古刑事等の捜査員達はその会場に潜り込んだ。
全面的に立席という方式のホールの後方にバー等が設えられ、辺りにロッカーが在った。件の男が近寄り、ロッカーの1つを開けようとする。違法薬物やその代金というような、逮捕に繋がるモノが出て来る可能性も在ると考え、植木刑事は男の背後に近寄った。
植木刑事の記憶はそこで途切れた。負傷してしまって、2日間程というもの意識を失った状態で病院に収容されていたのだった。
植木刑事が意識を取り戻して数日の間に捜査が動いた。追っていた人物とは別な、違法薬物の売人であると見受けられる男が逮捕されたが、この人物がイベント会場での事件で使われたと見受けられるモノを自宅に隠し持っていたのだという。
病院を出て爆殺事件の捜査本部に出た植木刑事は、直ぐに被疑者と見受けられる人物が判ったことを少し訝しく思った。そして逮捕の場面で動いたという佐古刑事に質した。「タレコミ」が在ったのだという。
この事件の特捜本部を預かる本部の捜査一課からやって来た管理官が現れる。本宮であった。
そして第3部だ。
第1部で池袋署の刑事課長であった本宮は、欠員が生じたということで、定期的な異動を少し外れて本部の捜査一課へ管理官として異動していた。異動して程無く、特捜本部を預かることになって、本部が設置されている湾岸署へ現れたのだった。
本宮は、植木刑事と話し合うが、彼が「タレコミ」で被疑者を逮捕したという状況に抱いている疑念に同感だった。「ネタ元」は何処で、何が如何なって「タレコミ」に至ったのか、何かよく判らないのだ。本宮管理官は、植木刑事や佐古刑事に密かにその辺りを探るように指示をし、自らも可能な範囲で動く。
第1部、第2部の出来事の背後に在った秘密が少しずつ明らかになる他方、第3部の中でも何やらの事態が動いて行く。
第1部と第2部とは、「第3部の前段」というのか「前回までのあらすじ」という感じかもしれない。第3部は、同じ作者の数々の作品―刑事モノ、警察モノのシリーズ等―で見受けられたような雰囲気が溢れていた。
「同じ作者の数々の作品―刑事モノ、警察モノのシリーズ等―で見受けられたような雰囲気」というのは?“事の真相”に迫ろうとする複数の人達が各々の持ち味等を活かしながら少しずつ事実を積み上げようと努力する他方、“核心”に近い辺りの人達の動きが描かれ、最終的に鍵を握る人物―謎めいた感じで現れる場合も多い―とその周囲に在る人達の何処か哀感溢れるような幾つかの挿話というような、様々なモノが螺旋状に組み合わさるような感じ、そこから醸し出される作中世界の空気感というようなモノである。
或いは「これからの時代の捜査活動?」というような事柄、「社会の安寧を護って行くという意味?」または「個々人の人生と社会と」というような事柄を考えさせるような内容が、第3部には満載だ。
作中世界に没入して「面白かった…」と本を閉じた少し後、「何か妙な事は無いよな…」と後ろを振り返ったり、手近な色々なモノに異常が無いのかを確かめてみたくなるような、そういう雰囲気も在る。
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一気に読めた。
情報化社会となりデジタルの進化も目まぐるしい中で、どこまで社会が監視すべきなのか。
現在進行形での社会の問題を題材にしていると感じた。
警察が国民のプライバシーにどこまで介入すべきなのか。上山が配属された部署は違法といえる方法にて事件の解決の一助となる情報を集めている。それはタレコミとして提供され、結果的に事件解決にもつながることもある。
テクノロジーは使い方によって善にも悪にもなるというがその通りと感じさせるし、上山はもどかしさを感じるだろうなと思った。
情報の利用は今もそしてこれからも私の気がつかないところでされているだろう。ただ、まだ私はプライバシーの介入には抵抗があるし、田辺理の過去をみてもある側面だけのデータをみての必要以上の介入、過去からしか予測できない未来をいうAIよりも本宮の人と人の対峙にて心情をよむことが大切との考えを大事にしたいと思った。
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この手の話は難しいですね。
用語が沢山あって、インターネット詳しくないので読むの大変でした。
でもストーリーはとても面白かったです。
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よかったー。3部構成になっていて、本宮の事件、植木の事件、2人と上山の事件。
本宮が、管理官になってる。
サイバーテロ、ネットは筒抜け、個人情報なんてあったもんじゃない。人を脅すのは何度もできるなと思った。
安藤の真意がもっと知りたかった。幹子と、涼太の話。
知らないってすごいな。
その世界しかわからないんだな。
現実にもそんな人いるのかな?
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読んだことあったけど忘れていたので再読
なんの繋がりもなさそうな事件と、1人の男の人の日常の話
どう繋がるかと思ってて繋がったときのそうだったのか感がいい!
警察の人たちの登場人物と関係性にちょっと頭使ったけど、繋がりが見えた時がまた面白い
国民監視システムの是非を問う話なのかな。怖いけどそういうこともありそうだよね、とも思う。