紙の本
民主主義の監視が緩んだその果てが心配
2022/10/25 16:36
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
大河政治小説の最終章。政治とマスコミとの不適切な関係が築かれ、政治に忖度するマスコミ、腐敗する政治家たちが生まれる形で終わった第2部に引き継ぐ形で、第三世代へと話は展開する。政治と報道を巡る戦いは、いつのまにか家と家との戦いになり、私怨を果たすことが目的化した様子。誰も謝らない、非を認めない、そして責任を取らない政治に対して、報道側は政治に忖度し、書くべきことを書けなくなったのだ。権力の私物化を行う政治家の姿勢も問題であろう。宋世の中の乱れを正すのは、国民の、有権者の役割だと認識しなくてはいけない。
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高樹家と田岡家、三世代の復讐のラストを飾る最終第3部。
第一部世代の孫たちがその役割を担うはずが、政敵関係から性的関係へと変化していく孫たち。
てっきりラストは結婚して高樹性になって立候補とかすると推測してたんだが、逃亡エンドとか令和で見るとは思いませんでしたね。逃げる意味ないでしょ。
しかし、第一世代のライバル絶対潰すマン、第二世代の無能っぷり、第三世代のサラブレッド展開が何かひっかかると思ったら「ガンダムage」の世代関係と似てたのか。
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完結編。今風らしい終わり方で、やっぱりなという思いと肩透かしをくらったなという思いが半々。50年間3代にわたる怨嗟の連鎖を政治とマスメディアの立場で描く大上段な話の割には、最後は空虚さしか残らない寂しいストーリだなあ。何かもっと違う切り口があっても良かったかも。そして何度も言うが連続刊行とか止めてほしい。次を読むときに思い出すのが一苦労。。
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政治とマスコミの戦いの第3部最終章。3代50年にわたる政治家とマスコミの一家の戦いにとうとう終止符が打たれる?壮大な大河ドラマの最後といった感じで読み始めました。予想していた最後の激しい対決とはならず、時代も変わったのか、想定外の展開でそれはそれで面白かったが、痛み分けのモヤモヤ感がないでもない。
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高樹治郎、東日新聞顧問と田岡総司、民自党顧問、幼馴染の二人が新人の頃の因縁が子供の高樹和希、田岡稔へと続き
孫の代まで引きずって来た。
ところが田岡の孫が愛海、高樹の孫が健介と異性だったのに
二人が出会ってしまい、祖父同士が仲を認めようとしなかったけど、若い二人が選んだ道は自分たちの幸せでした。
良かった!と思いました。
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3部作完結編。
敵の孫同士が恋に落ちるロミオとジュリエット的展開。
祖父の敵を孫が打つ設定にやや無理を感じる。
中盤まで盛り上がる割に尻すぼみなのは3作に共通か。
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ロミジュリを意識したのかもしれないが、家同士がいがみ合うだけだなく、当人同士も復讐の意義や使命を自覚しているのに簡単に恋に落ちる不自然さと、安易な展開。3部作を締めるつもりの作品なのだろうが、これなら別に上下巻で十分。
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新型コロナウイルスによる類のない災禍にある2021年。東日新聞顧問となった高樹は、いまだ政界に大きな影響力をもつ民自党顧問で宿敵である田岡の地元・新潟に、孫の健介を記者として送り込み、田岡家の失墜を仕掛ける。だが、思わぬ展開で計画に狂いが……
小さな世界のお家同士の争いに3世代が巻き込まれていく、最後の方は、引き分けなのか痛み分けなのか。
結果は第三者的にはどうでもよい。
こういうお家同士の小さな世界での問題は、相対的に見るのが1番良いと思っていて、結局はその人がどうとかではなく、これが、日本にとってあるいわ世界にとってベストな選択なのか?と考えることが大切。
でも、今時珍しい一途な恋愛については、懐かしさもあり、清々しい思いになりましたよ。
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3部作の最終巻。3代目の孫たちが主役。まあ、堂場さんらしく骨太の作品だったが、正直ちょっと最後は物足りない感じ。まあ、この3部作、いずれも後半が弱いのは共通やったような気がする。でも、まあ3作楽しめた
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3代にわたる田岡と高樹の確執が孫の代でどういなるか.ロミオとジュリエットばりの悲劇かと思いきや,令和の二人の行く末は違った結末に.新潟を舞台に始まった政界とマスコミの戦いは決着を見るということはなかったが,田岡と高樹の幼馴染の執念深い喧嘩は痛み分けというところか.
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孫を使った祖父母の復讐戦争。
高樹健介、田岡愛海2人の恋愛物語
コロナの状況。世襲議員による自民党政権腐敗。
マスコミの力の低下。
現実に起きていることを小節にうまく取り込んでいる。具体的なモデルがいるのかもしれない。
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タイトルは回収している。
この物語をどう咀嚼すべきか。
マスメディアがきれいすぎ、政治が矮小化されて描かれているため、現実への還元が困難である。
クロニクルは物語の厚みを出すのに手っ取り早い手法かも知れないが、世襲の国会議員程度、ましてや新聞記者では出せる厚みにも程があり、そのせいでやたらと「家」を強調することになったのではないかと感じられる。
ぶん投げと見るか、支配からの卒業wと見るか。「現代のロミオとジュリエットは死なず」というのが端緒なのだろうか。初代に戻らずに完結していたならば、セカイ系と評していたであろう。
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ほぼ一気読み!
第二部を読んでから時間が経ってしまったので、田岡が誰を指しているのか、二代目?三代目?がわからなくなって、少しイライラした面もあったが、なかなか面白かった。
2人の結末と言うか、エンディングは期待外れでややガッカリだったが、ま、こんなもんでしょうか。。
堂場さんなりに、現在の政治にウンザリしている感が伝わって、良かった。
マスコミの追求の甘さ、野党の体たらく、自民党の傲慢さ、世襲議員の勘違い、お詫びをしない姿勢、、、
よく言ってくれた!な面も多数あった。
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祖父と父同じ会社の新聞記者となり新潟配属された高樹健介。
政治家一家の一人娘、田岡愛海は将来政治家を目指す為に新潟のテレビ局の記者
健介は田岡の愛人スキャンダル、パワハラ、取材する記事にしないで選挙違反の取材をする。辞めた選挙事務所の男59才と早朝アポ。会う直前に襲われて入院。自分も脅迫され車を煽られて交通事故。暴走する田岡事務所の人間。女性候補に選挙で勝つ為に金をばらまいた。
健介と愛海は新潟で顔馴染みになる。コロナ禍で愛海が発熱。心配で食事を届ける健介。幸いコロナ陰性。熱が下がり、帰ろうとする健介。振り返ると愛海がドアの外に出ていた。二人は恋におちた。両方の祖父にばれる。
愛海の父は落選。健介は選挙違反の証拠と記事を残し退社。愛海は東京のキー局異動を断り退社。二人はパリへ駆け落ち。仕事を探す。
祖父同士はあととりを失う。新潟駅で遭遇、昔話をする。お前の葬式にはいかない
健介から携帯にメール。爺ちゃん達の世界は小さい、自分はそういうところで終わりたくない。いいかげんにしてくれ。高樹は孫に説教され笑った。
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ラストシーンの舞台とタイトルのネタバラシはスッキリした。二代目が頼りなく三世代闘争の要素が薄れたことと、恋愛要素が入って二巻までのヒリヒリとした緊迫感が無くなったのは残念。