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2023.3 3回チャレンジしたけれど20ページくらいで離脱。なぜか頭が受け入れない。また気が向いたら読んでみよう。
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うーん、期待が大き過ぎたかな。
作者が言いたいことはよく分かるんだけど、物語に落とし込まれた時に色々な設定が中途半端で、もったいない。
いっそ魔力に重点を置いてダークファンタジーの側に振り切れたら面白かったのにと思う。
カースト意識の色が強すぎ、また、主人公が容姿に恵まれてるのも、女性の地位への視点を薄めてしまった。
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女性って、なぜこんなにも強いのに、こんなにも聡いのに、男よりも下なのだろう。その位置に甘んじているのは、力が弱いからだろうか。ケンカに勝てないからだろうか。ジェンダーギャップを埋めるために叫ばれて久しいが、心に刺さる。母・姉・女の子たちの言葉が、どこかリアルなのだ。日本にはこんな風習ないけれど、どこかリアルで怖いんだ。生き延びても待っているのは、男が望む結婚。16歳で運命の決まる人生。でもその運命に屈さず、己の力で今までの風習にNOを突きつける力が女性にはある。勇気づけられる一作。
p.71 その人を形作っているのは、人生で重ねた無数の小さな選択、誰の目にも触れない選択なのだと。私にコントロールできる事は多くは無いかもしれない。結婚相手にしても、子供を産むことにしても。でも、この瞬間をコントロールするのは私だ。それを無駄にしたくはない。
p.p.294 体中にある傷痕は暴力的で、肌の下でうねる筋肉は攻撃的に見えた。でも今は別のものが見える。強さだけじゃなく、自制心が、傷痕だけじゃなく、癒しがそこにはあった。
p.403 「傷つけ合うのは、それが私たちに許された唯一の怒りを示す方法だから。選択肢が奪われたとき、私たちの内側には炎が生まれる。時々、いつか世界を燃えかすになるまで焼き尽くしてしまうような気がするの。私たちの愛と、怒りと、その間にあらゆるもので」
p.422 「ここでいろんなことがあったけど、それでもみんなの、一人ひとりの中に、強さや慈悲や思いやりを垣間見ることができた」私は全員と目を合わせながらしゃべる。「想像してみて、みんなのそういうところを輝かせることができたら、世界はどんなに明るくなるか。私はそういう世界に住みたい。私にどれだけ時間が残されているのかわからないけど。父さんがよく言ってた。誰も見ていない時にする小さな決断が、その人を作っていくんだって。みんなはどういう人になりたい?」「でもあなたはどうするの?」「帰れないでしょう…今は…あれだけのことがあった後じゃーー」「その通りだね。ガーナーに帰って妻になるなんてまさかできない。でも真実を伝えることができる。彼らの目を見て、グレイスイヤーが本当は何であるかを話すことができる」自分を保つので精一杯だが、気を強く持たなくちゃいけない。たったひとつの亀裂で、この鎧にわずかな隙間ができただけで、きっとバラバラに壊れて床に崩れ落ちてしまうのだから。私が感情を抱いて良い時、快くまで嘆き悲しんで良い時は、いつか私が火葬される時だ。今じゃない。
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平積みで気になり手に取った。
ディストピアフェミニズム小説は初だったが、架空世界の設定に現実をひしひしと感じる点が、読んでいてとても面白かった。
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2023/04/08〜2023/04/27
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」で紹介されて気になっていたところに、友人の働く書店で筆者のサインカード入りの本が売られていると知って取り寄せた一冊。
女性達を分断させ、男性が彼女らを所有物と扱うような架空の時代の架空の町、ガーナー郡が舞台。作中彼女たちが感じる不条理は現実世界の問題のメタファーであり、それらの問題に男性も加担していると気付かされる。
作品の展開は、最後ちょっと雑だったかな。
3/4までは滅茶苦茶面白かった。
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女たちを魔力があるという理由で
男たちが女を抑制し管理する。
16歳の儀式の日に男たちに自分が選ばれなければ
生きている意味がないと自分の人生を勝手に決められてしまう。
生まれたときから
その習慣になれてしまっている
ティアニーとほかの16歳の少女たち。
運命に抗うティアニーと
その運命を生きる糧としている
他の少女たちと繰り広げられる
壮絶な女同士の戦いが凄まじい。
この世界観が好きで読んでいて
興奮が収まらなかった。
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「侍女の物語」と「蝿の王」の合わさったような物語という宣伝がぴったりの展開。男達が作り上げた都合の良い社会に気分が悪くなる。数の多い女の子を自分たちの手で競って殺し合うように仕向けるシステム、役に立たなくなった女性をまたうまく消し去るシステム、宗教も利用しての完成度は驚くほどだ。
主人公の頑張りの陰に父母や姉の愛が光る。そしてティアニーの二人のナイト、ライカーとマイケルはどちらも違う良さで魅力的だった。
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一応最後まで目を通したけど、(顔のいい)主人公にだけ都合のいい男が二人も出てきた時点で売り文句に騙されたわと思った
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とにもかくにも読め、読んでくれと言いたい本。
簡単に言えば、家父長制と女性消費から立ち向かう話……なのだが、作中の時代と主人公が暮らすコミュニティ外の世界観が明らかにされていないのがミソで、つまりはどの時代・どのコミュニティでも有り得る話という恐ろしさを感じる。
コミュニティ内にミソジニーがあるとはいえ、それに密かに立ち向かおうとしている他の女性や、終盤で明らかになるが、女性を一人の個人として尊重する男性もいる。
正直、中盤に展開したロマンスは「結局恋愛かよ」と萎えたが、そこからの終盤の展開と伏線回収に脱帽した。
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およそ現代感覚からはかけ離れたコミューンが設定される。こんな過酷で残酷で無意味なディストピアに少女たちを送り続けるとは、理解が追いつきませんです。密猟者なる者たちの設定もさることながら、彼らに狙われた森の奥での生活経験が少女の魔力を消費させるなんて。著者が女性だからこのような無茶な理屈が許される。女性の魅力は男どもを惑わす魔性のものとし、それを浄化しなくてはならないというのだから。そもそもティアニーの意固地さにもついていけないし。お父さんもマイケルもあれほど君を愛してくれているのに。恋は自由とはいえねぇ。
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特殊な設定以外は割とありきたりではあるが
不思議な余韻があった。
しかしガーナー郡はそこそこ大きいのかな?
毎年16歳がいっぱいいるし
ちょっとスケール感が掴めなかった。
続編書かれたら読みたい。
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最初は、わりと面白く読めた。
けどグレイス・イヤーが始まり、だんだんと主人公であるティアニーの行動に対して理解が追いつかずそのまま終わってしまった。
冒頭であまり同年代の子たちのとの交流が描かれていないため、立場がわかるような分からない。それなのに、リーダーであるキルステンに媚を売ったり立ち向かったり、キャンプを出たり、戻ったり。
夢の内容や赤い花もいまいちインパクトにかけて、ティアニーはあのままツリーハウスにいたほうが幸せだったのでは??と。
結局グレイス・イヤーに関する告発は誰からも行われることなかったのも尻すぼみ。
あと映画化の報があったけど、あれは残酷だからこそ際立つものがあったので(逆にあんなに酷な描写が多いとは思わなかった)キツそうですね。
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「グレース・イヤー」という習わしで16歳を迎える少女は森の中で1年間もキャンプをして過ごす。キャンプの周りには少女を狙う密猟者がいて、特別な効能を持つ薬として少女らを狩る。グレース・イヤーというサバイバルを経て、ある者は男の所有物として妻となり、そうでない者は労働者としての生活が始まる。こんな女性にとってはディストピアでしかない世界を描く。著者によると、駅で見かけた少女からインスピレーションを受けて書かれた作品なのだそうだ。それを知ってから作品を振り返ってみると、作品世界は現実世界を少しだけ大げさにしたようなもののように感じる。搾取される女性の世界をきちんと物語にして読者に伝えている。
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ノンストップで面白いエンタメ小説。次はどうなる、次はどうなるとどんどん進めた。著者が女性だからこそこんな風に書けたと思う。強くなれる、と。
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帯どおり一気読み。読んでいたら夜が明けた。
家父長制度がよっぽど強い社会で、強く生きようとする女の話。
たくさんの奇跡が起こったとしても、ひと世代では世の中変えられない、そんなある種現実的な考え方もまた良いと思った。
続編作成中との事だが、続編の方がスカッとするオチになるのかもしれない。