紙の本
夏の高校野球大阪府予選で実際にあった事件に迫るノンフィクション
2018/05/01 18:56
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
インタビューで「まいど!」のキャッチフレーズで有名だった日本ハムファイターズの岩本投手。実は彼が高校3年時の夏の大阪大会を野球部の不祥事で出場辞退という経験をしていたことはあまり知られていません。その「事件」をめぐって当時のチームメイト、監督などへの詳細な取材を基にしたノンフィクション。「事件」そのものよりも、文字通り全てを賭けていた野球の集大成とも言える高校3年の夏の大会に出場すら叶わないという理不尽な経験を、現在40歳を少し越えたチームメイト達がそれぞれに消化し、自分の人生に位置づけて「今」を生きている様子が胸に響きました。当事者のメンバーがちょうど私とほぼ同じ年齢であったり、大阪を舞台にしていることなども、より中身に共感できた理由かもしれません。
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元日本ハムの岩本勉の知られざる過去、というのが売りかもしれませんが、当時のチームメイトのその後について詳細に描かれていてとても興味深かった。同世代なので出てくる固有名詞がいちいち懐かしくて甘酸っぱかった。
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元日ハムのエース、岩本勉の高校最後の夏の出場辞退に迫っていく話。
何十年も経った今は何とも思ってないとは分かりきった展開だが、少し癖のある岩本の父親が在日韓国人というどうでもいいことにかなりの紙面が割かれている。
スポーツに国籍は関係無いことはスポーツを愛するものの常識だと思うが、、。
例えばダルビッシュの出自を誰かが気にするのか?
ラグビーの日本代表を見て「外人ばっかりで日本代表じゃない」という奴はいないし、そういう奴は見た目でしか判断できない輩だ。
何故ならスポーツ選手のアイデンティティは、その思考・哲学とそこからくるプレイスタイルに他ならないからである。
岩本勉が在日韓国人の子だから何なのか、著者の単なる興味本位に他ならない。
残念ながら期待外れ。
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タイトルが泣かせる。。。
1989年夏、後輩Kが起こした暴力事件で阪南大高野球部は大阪府大会出場を辞退する。
「あの夏」から四半世紀を経て、当時の部員たちは巨大な理不尽を消化し、いまを生きている。プロ入りして成功を収めたエース岩本勉のみならず、野球を捨ててしまった面々も。そして、あの出来事を、Kを赦すに至る彼らの人間模様の描写があまりに熱く、心にしみる。
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インタビューで「まいど!」のキャッチフレーズで有名だった日本ハムファイターズの岩本投手。実は彼が高校3年時の夏の大阪大会を野球部の不祥事で出場辞退という経験をしていたことはあまり知られていません。その「事件」をめぐって当時のチームメイト、監督などへの詳細な取材を基にしたノンフィクション。「事件」そのものよりも、文字通り全てを賭けていた野球の集大成とも言える高校3年の夏の大会に出場すら叶わないという理不尽な経験を、現在40歳を少し越えたチームメイト達がそれぞれに消化し、自分の人生に位置づけて「今」を生きている様子が胸に響きました。当事者のメンバーがちょうど私とほぼ同じ年齢であったり、大阪を舞台にしていることなども、より中身に共感できた理由かもしれません。
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私と同じ年の元ファイターズ岩本投手がいた大阪の阪南大高の不祥事による出場辞退。当時を思い出すと胸が苦しくなった。
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北海道日本ハムファイターズの元エース、岩本勉さんの高校時代を描いた作品。
現役時代から明るいキャラで、現在は人気解説者の岩本氏だが、実は後輩が起こした不祥事により、甲子園出場の夢を絶たれていたのだった。
今回の書籍化にあたり岩本氏が出した要望は、当時のチームメイト全員を取材して欲しい、という事だったらしい。残念ながら数名とは連絡がつかなかったようだが、岩本氏のご両親や、日本ハムの元スカウトも含め、多くの人々が当時の様子を語っている。
強豪校だったが甲子園出場の実績がないために、結局チームからプロ入りしたのは岩本氏だた一人だけだったそうだ。著者の長谷川氏が取材を進めるうちに、元チームメイトの現在の境遇に共感し、取材される側も徐々に心を開いてゆく様子が興味深かった。
また自分が出した要望によって膨れ上がる取材費を心配したり、不祥事を起こした後輩の事を気遣う、岩本氏の人柄がとても印象的だった。
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話の筋と少し離れるけど、やはり同じ夢に向かっているようでも個々で温度差はあるんだな。
自分の学生時代の部活を思いだし、ちょっとホッとした。
著者の丁寧な取材ぶりや、岩本さんの気遣いに好感をもった。
先輩たちが赦せたのは、事件後の人生を真剣に生きてきたからなんだろうな。
最後、著者が何度か後輩に接触しようと試みたのはちょっとしつこいと思ったが、相手のことはお構い無くズカズカと踏み込んでいく人もいることを考えると、著者の優しさを感じた。
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現役時代、「まいど」で人気を博した「岩ちゃん」こと元日本ハムファイターズ・岩本勉は、高校球児として甲子園はおろか3年生の公式戦でも登板がない。
それは、阪南大高3年生のときマネージャー・Kが不祥事をおこしたために県大会出場辞退となったから。
この本は、岩本の高校時代の野球部の仲間、野球部の顧問、当時の日本ハムのスカウトそして両親へのインタビューによってなっている。そして、最後は当時のチームメイトからKへの手紙を預かって話を聞きに行くが実現しない。
ネタとしては最高だ。毎年のように聞く不祥事による甲子園出場辞退。同じ学校の生徒が起こした事件のために、高校生活の集大成となるはずだった最後の大会に出場できなかった元高校球児に、当時と今の気持ちを聞くなんて、「岩本元投手の」という冠がないと書籍化は難しいだろう。
残念なのは、著者の行動や気持ちが多く語られていること。好き嫌いの問題かもしれないが、ちょっと鬱陶しい。
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筆者の感情が多く感じる文面が多かった。
この話題はタブーだと思っていて、敢えてどのメディアも触れていなかったのかと思えばそうでもなかった。
岩本さんはドラフトに指名されたのはこの不祥事で良くも悪くも評価されることごがなかったからなのかと思った。
廃版だけに手に入れるのは難しかった。もう一度読むかと言われると、即答できない。
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元日ハムの岩本勉。いい奴ってイメージだったけどホントいい奴なんだな。明るいキャラクターの裏でこんなディープな過去を抱えてたのか。甲子園の夢を断たれた高校球児。枯れるまで涙を流した視聴覚室。それでも「赦す」とした彼等の思い。素晴らしい作品でした。
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小説みたいにスッキリしたエンディング、というわけには行かなかったが、むしろそれで良かったのかもと思える終わり方だった。
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長谷川さんと岩本さんの名前だけで読み始めたものの、気づくとのめり込んでいた。完全にすっきりするものではないけれど、間違いなく面白い。
ただ、本筋と関係のない脱線は確かに多かったかなぁ。
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日本ハムファイターズの手前に「北海道」とつくようになるきっかけとなった、キーパーソンのひとりであるガンちゃんこと岩本勉氏は、甲子園でブイブイ言わせていた野球人ではない。本人が原因ではない理由で、その道を断たれてしまった過去がある。決して愉快とは言えないこの時のいきさつを丹念に追ったのは、プロ野球12球団のファンクラブすべてに10年間入会し、そのレビューを書籍化までした野球バカのひとり。解説というより、近所のおっさんが野球で雑談しているようだと言われるガンちゃんの見方が、少し変わるかもしれない一冊。