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マスコミや学者の垂れ流す「社会調査」の大半を「ゴミ」として、正しい社会調査の方法を説明した本。新聞や雑誌などからみじかで楽しい事例を豊富に引用し、それらをばっさりと切り捨てていく様は痛快で、同時に勉強になる。大変口が悪いが内容は確かだと思われる。相関関係と因果関係の混同の話はおもしろくて、たとえば灰皿が多い家庭では肺がん発生率が高いからといって、灰皿が肺がんの「原因」だとは言えない、というような話がされる。こういう間違いは日常的に結構していると思う。この前H高校で教えていたとき、生徒が学習院大学を併願で受ける理由として就職率の高さを挙げていたが、就職率がいいのは(学習院を出たら実力が付くとかブランド力が上がるとかではなく)学習院が幼稚園小中高大と有力者の子息が行くお坊ちゃま大学であるからに過ぎないのではないか、と思った。
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いわゆる社会調査というものがどれだけデタラメなのか、よく分かった。
そのうえ、なんと言っても口調が愉快。痛烈な文体は読んでいて面白かったし、さくさく進むのが心地良い。
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挑戦的な書き口が好感、世の中が如何に都合の良い調査結果を出しているか解る。少し専門的な後半は着いていけない。
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授業の課題図書でしたが、非常に内容が面白い話でした。新聞などで見るアンケートなどの秘密(?)が暴かれている感じでなるほど、と思わされる部分が多くありました。私などは、ずっと騙されてきていたのだと痛感しました。今後、学ぶ上で、バイアスのかからない調査が難しいのだということも痛感した本です。入門書としてオススメです。
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政府・官公庁・社会運動団体・マスコミが発表する社会調査の大半はゴミである。我々はいかにしたらデタラメ社会から脱却できるか
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2007/7 図書館から借りて読んだ。初・谷岡一郎。アンケート調査の調査段階、およびその分析、発表において「やってはいけないこと」が網羅的に、具体例を引きながら書いてある。新書だがぺらい感じはしない。この値段なら買ってもいい。言っていることはおおむねごもっともだった。
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最高。
すばらしい。
世の中にいかに都合のよいようにつくられた統計がはびこっているかを教えてくれる。そういう事例ばっかり集めて批判している本だからそう思うのも当然だが。
それでも一読の価値あり。やはり物事を鵜呑みにして思考停止してはいけないね、と思わせてくれる。そうは思ってもあんまり実践できてないわけですが。。。
新聞の読み方を学ぶ本としてもよいと思う。少なくとも毎日記者が講談社現代新書に書いていたやつよりは。
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マスコミ等でよく利用される「社会調査」の過半数はデタラメということを、豊富な例を使いさまざまな角度から検証しています。その上で、その手口を見抜き、ウソに引っかからないようにするにはどうしたらいいのかを教えてくれます。とても勉強になりました。
もう新聞の数字を鵜呑みにすることはないでしょう。
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ね、みんな簡単にひっかかるから!
私も実験で気をつけよ。。。
参考文献のほうにも興味が湧きました。
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■購入理由
グロービスの講師の推薦図書であり、
雑誌「Think!」のビジネスプロフェッショナル
が薦める200冊に入っていたため。
■読書目的
ゴミ調査を見分ける目を養い、今後ゴミ調査を
作らないために、方法論を学ぶ。
■感想
著者が述べていた通り、ゴミ調査が本当に多いのだと驚いた。
(母数が分からないので、規模は分からないが。)
特に、主要新聞の記事、国が行っている調査と、
今まで、ある程度信頼していた調査も、
今後は注意深く調査の裏を読み、調査設計を
把握すべきだと思った。
■興味を持った箇所
モデル構築プロセス(調査目的段階)、
検証プロセス(リサーチデザイン作成段階)で、
様々なバイアスが存在する事。
※仕事で行っていた調査時に、ある程度学んでいた
通りではあるが。
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研究者を志す大学院生や大学生、そして老いも若きも、多くの研究者に読んで欲しいと思った一冊。
実際にあった調査事例を実名入りで引用し、それを個別具体的に徹底的にリサーチの穴をついていく、といういささかセンセーショナルな内容ですが、それだけ非常にためになる要素が盛りだくさんです。
特に、調査におけるバイアスの解説については、他の社会調査の本よりも分かりやすく、かつ読みやすい。
信用のおけない調査を「ゴミ」と呼び、学生・政府や官公庁・社会運動・マスコミのそれぞれが出す「ゴミ」を、カテゴリーごとに検証しています。
これから調査をする人も、今調査をしている人も、一読しておくべき本ではないかと思います。
徹底的にこの本に書かれている内容を頭に入れて新聞や雑誌を読むと、リサーチ・リテラシーが鍛えられる一面もあり、その一方で「いったいどんな調査なら信用できるんだ!」と疑問を投げ掛けたくもなってしまいますが、そこは、一種の「叱咤激励」みたいな書き方なのだと思います。それだけ、社会調査というのは難しいと、その一言に尽きるのだと思います。
「大学院生は数が多い。最終的に学者としては失格になる者も含まれているから、余計に始末が悪い。ずさんでおかしな調査のどこが悪いかというと、今の日本社会を見ればよくわかるが、人々が悪い意味で「調査慣れ」してしまい、まともな真に必要な調査に対しても非協力的になってしまうことである。調査が多すぎて、「またか」という気持ちになることと、あまりにひどい内容の調査をマスコミなどで目にすることで、調査全般に対する信頼を失ってしまうからである」(p25)
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データは非常に説得力が強いので、
PRや政治など、「社会調査」のデータを利用して、話を進めることが多々あります。
そこで、これまで出ている調査結果がどれだけ恣意的なものであったか、
それを見破る方法、きっかけを与えてくれる本です。
書き方が非常に上から目線なので、読んでてムカつくけど、
内容的には大事なこと言ってます。
読んでてムカつくけど…。
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裏表紙の筆者の顔からは優しさが伝わってくるが、いざ中身を見るとストレートなものの言い方でギャップに驚かされる。まあ、それだけ筆者はこの世の中にゴミと呼ぶべき社会調査が溢れていることに怒っているのだろう。中身はというと、個人的にはとても面白かったし、興味深かった。ちまたにあふれているアンケートやそこから導きだされた言説が、いかに歪曲したもの(されたもの)であるか、知ることができる。いまの時代は情報が無制限に入ってくる時代であるから、情報を集めるよりも価値のないものを見極め捨てる能力のほうが格段に必要になってくるという筆者の意見は本当に心にとめておかなくてはならない。2008-10-8
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官公庁による調査やメディア各社の行うクソみたいなアンケートなどを、具体的かつ根源的にバッサバッサと切り捨てまくる快作。
トピック毎に実際に新聞記事を引用し、それがどのような間違いを犯しているのか・どんな誇張テクを使っているのか備に解説してくれるので、本書を読み終わる頃には自分でも怪しい統計に対して適切なツッコミが出来るようになる。
一方で、悪い使い方もそれなりに出来そうな本でもある。本書を参考に、都合の良いアンケート結果を出したり、資料をあざとく強調したり…というのは、卒論までなら許されると個人的には思う。
なんとなく怪しいと感じられる段階と、何がダメなのか具体的に指摘できる段階とは、差があるということがよく分かった。正直言って、本書を読んで(以前の自分と比べると)結構賢くなったと思う。そして、大概の日本人は本書を読めば結構賢くなれると思う。
725円。
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著者の攻撃的な文体が爽快で、さらっと読める。
メディアリテラシーの向上にぴったり。
今後新聞等に載っているデータを批判的に読める自信がついた。