紙の本
ひとりで子育ては出来ない
2023/01/23 16:13
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投稿者:たっかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
虐待する親は鬼!児童相談所はもっと厳しくして!としか思ってませんでした。
でも親も支援者も、それぞれ恐れやしんどさがあるんだと気づかされました。
非難するだけでは解決しないんですね。
では当事者ではない自分は何ができるのか?
まず関心を持つ、知ることかな。自分も一人では子育てできなかった、親や友人、周りの人の助けがありました。それがない、むしろマイナスでの子育てでは、親も追いつめられるだろうと実感しました。
本書で示されている親と子をつなげる支援は、もっと当たり前にどこでも受けられるようにならないかなと思いました。一般人?はこんな活動があることすら知らないし。
どの子にも幸せを感じてほしい、そのためには親を支えないと、と感じました。
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Na図書館本
購入したい。
CRC親子プログラムふぁり。
地域コミュニティ巻き込み型家族支援ラップアラウンド。
著書は児相でなくNPOとしてのアプローチで支援している。認定NPOチャイルドリソースセンター
いろいろ検索したいところ。
虐待した親は、こんな子に育ってほしいとかこんな親になりたいとか、願いを持っている。ただそれは外からは見えない。実はこの願いこそ、親として育つための種だ、
というフレーズはすごい。
種を見つけ、それを一緒に育てる。
支援者冥利につきるな。
親から見た恐れとニーズ
1 分離への過敏さ。子どもが自分から離れてしまうのでは。
2 自尊心への過敏さ
批判や拒絶、自己の価値否定への恐れ。過去に自分がされて親に責められた体験を思い出し、自分はちゃんとできているか気になる。
3 安全への過敏さ
人からコントロールされることへの恐れ。子どもの欲求を受け入れたらつけあがるのではと不安で子どもの欲求を遠ざける。
支援者の判断は正しかったのか。
イギリス児童福祉学者のムンロー氏の言葉要約。
私たちの予測能力には限界がある。完璧に予測することは不可能だと謙虚に認める。私たちの判断は合理的であっても正しいとは限らない。判断に至った経緯理由を見なければ。起こりうる肯定的な結果と否定的な結果をバランスよくアセスすることが重要。
勉強になりました。
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■きけん状況の時、くっついて安心感を得られる大切な人がいるかどうかは、子供のその後の人生に大きく影響する。この特定のくっつくことができる人のことを「主要なアタッチメント対象」という。血縁があるかどうかは関係ない。
アタッチメント対象は二つの役割を持つ。
①安全な避難所
危険なサインに遭遇したときに逃げ帰るところ。
②安心の基地
感情が落ち着くところ、そこから探索にでかけるところ
即ちこれが養育者役割になる。何かあったときに「確実につながることができる」ということが、子供の存在そのものを肯定していくことになる。そしてそれはその後の長い人生を生きていく中で、人との関係を結ぶための土台になる。
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親子関係再構築プログラムを提供し、虐待する親を支援する宮口氏の著書 親、子、そして支援者から見える世界をそれぞれの立場から述べ、支援の方法を紹介している。
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思いのほかいい内容であった。タイトルだけ見れば自分勝手なことを言う親がイメージされるが、現場で起きていることや親の気持ちを知ると、確かに否定したくもなるよなと思う。対応はトラウマインフォームドケアに則しており、行政で支援に携わる職員は一読の価値があるだろう。