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駅名が改称される場合、おほむね改悪であることが多いと感じます。無論個人的な意見ですが。
改称の理由として多いのは、観光客目当てに有名観光地の名を付す場合と、自治体の地名に駅名を合はせる場合が大半を占めるのではないでせうか。
前者は、「○○温泉」への改称駅がその主流であります。しかし「陸中川尻」が「ほっとゆだ」に変つた時は仰天したものです。
後者は「加久藤」→「えびの」や、「平」→「いわき」など。我が愛知県では「古知野」→「江南」、「阿野」→「豊明」などがあります。
知名度をあげやうとして改称する場合もあります。「弟子屈」→「摩周」とか。大横綱大鵬を輩出した土地なのだから、堂堂と弟子屈を名乗つて欲しかつたと思ふのはわたくしだけでせうか。ああ、さうですか。
わたくしの住む豊田市の「挙母」→「豊田市」も少し恥づかしい。固有の地名といふものに鈍感な土地柄なのか...
今尾恵介著『消えた駅名』には、さういふ改称されて消滅した駅名を、全国をブロック分けして北から紹介してゐます。
欲張つて二百数十もの駅を取り上げてゐるため、一駅一頁といふコムパクト編集となつてゐます。勢ひ一駅ごとの掘り下げは浅く、内容としても単調な印象なのが残念であります。
網羅的な編集よりも、もう少し駅数をしぼつて読み物に徹した方が好いのでは。
とは言へ、初めて知る事項も多く、何よりも真面目で実直な語り口が好いですな。手引書として割り切つてしまへば特に不満もありますまい...
http://ameblo.jp/genjigawa/entry-11419409743.html