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都美術館で開催のエゴン・シーレ展の予習に読みました。
出典作品、今回見られない代表作を概略知ることができるので目を通しておく価値ありです。
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初めてエゴン・シーレの作品を意識してみる、かつアートに詳しくない自分にとって、良い感じに軽くて読みやすいガイドだった。(エゴン・シーレ展の予習用)
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エゴン・シーレ展の完全ガイドブック。
手っ取り早くシーレを知るには良いムックと思う。2023年4月9日で終了。
東京都美術館で開催されたものは、京阪神には来ない。
来てたら言ったかもしれない。
クリムト展も京阪神には来なかった。
豊田美術館まで見に行った。
行ってよかったと思っている。
ラグビーのワールドカップが日本で開催されていた頃だ。
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エゴン・シーレは、
ゴッホが亡くなった年にウィーンに生まれた、ウィーン分離派の画家。
ウィーン分離派と言えば、グスタフ・クリムトだが、
シーレはそのクリムトを師と崇めていた。
そして僅か28歳でこの世を去る。
妻がスペイン風邪を患ったのを看病していて、そこから感染したのだと思われる。
妻のエーディトが子を宿したまま亡くなって、3日後のことだった。
美術館が好きだ。
絵画を見つめるだけでなく、美術館という建築物も、沢山の作品が並ぶ空間も。
こんなにも贅沢な空間が!と思い、満たされ癒されるのだ。
(似たような感覚で、お寺と仏像も好き。)
で、昨年11月に岡本太郎展を訪れた際、美術館に置かれたフライヤーから次回は「エゴン・シーレ展」であることを知り、その時一緒に美術館を訪れていた相方に、
どーしても行きたい!必ず行く!
とひどく興奮しながら宣言した。
けれど年が明けて直ぐに父が亡くなり、あれやこれやと忙しくなった。
悲しむ間もないって本当だったんだなと思ったものだ。
が、それでも「エゴン・シーレ展」を諦めない為に、
忙しさから忘れてしまわないように、
本書を購入した。
疲れちゃったし、今回は諦めるか…と思わぬように。
一人ででも、この日は美術館!と決めてゆっくり過ごす日を作った方が良い気がしていたからだ。
で、閉幕ギリギリだったけれど、無事に美術館へ!!
とっても嬉しかったし、堪能してきた。
いつも一緒に美術館へ出掛けていたはずの相方と、実家の母に、切手を持参してその場でポストカードを書いて投函した。
上野動物園前のパンダポストから投函すると、パンダと西郷隆盛像の消印が押されるのです♪
そんなわけで、ホッとしたのと満足感とでブクログに登録するのをすっかり忘れていた。
ってことで今更ながらレビューです。
2023年1月26日~4月9日まで、東京都美術館にて「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」が開かれた。
来日した一番の目玉作品が「ほおずきの実のある自画像」で、本書の表紙にもなっている。
見下ろすように挑発的な目線をこちらに向けているけれど、青白い顔色が病的だ。
実際のシーレの写真を見ても、早熟で生意気そうな、プライドが高そうな雰囲気。
背景のほうずきと、シーレの唇を赤色にして、シンクロさせるようにしているのだとか。
が、本当はこの絵には対になる作品がある。
「ヴァリー・ノイツェルの肖像」という当時の恋人であるヴァリーを描いたものなのだが、なんとこちらは出品されず!
そんなことも含めて本書が教えてくれた。
本書は、私にとって大切な資料となった。
(他にもエゴン・シーレを語るうえで、この時出品されなかった数々の作品も紹介されていた)
ただ、本書は初心者向けなんだろうなーと思う。
私も、好きな画家や現代アート作家は多いが、詳しくはない。
そんな私でも知って��る事から、西洋美術の流れや来日作品のみどころまで、
沢山の作品や図を用いて、解りやすく解説してくれている。
中でも、「吹き荒れる風のなかの秋の木(冬の木)」を取り上げてくれていたのは嬉しかった。
本書を読まずして展覧会を訪れたら、
きっと私はこの作品の見方がよく解らなかっただろう。
本書の終盤でこの作品を再び取り上げ、彼が師と仰いだクリムトの作品と共に尾形光琳と雪舟の作品を見比べ、
"クリムトが琳派(光琳)ならシーレは水墨画(雪舟)"と例えていたのも面白い捉え方で興味深かった。
影響を受けた画家の作品との見比べも、
本書は実際の作品同士を横に並べて見せてくれているので、
シーレが如何に多くの画家達から吸収しようとしていたのかが一目瞭然。
本当にそっくりなんだもの。
私は元々モディリアーニが好きで、
あまり時を変わらずしてクリムトも好きになり、
彼らに影響を受けたエゴン・シーレのことも自然な流れで好きになった。
シーレはゴッホの影響も受けている。
(好きなのは、ゴッホもゴーギャンもフェルメールもレンブラントもユトリロもシャガールも…とキリがない)
シーレが好きだとハッキリ意識した作品は「膝を抱えて座る女」。
どこで目にしたのかは忘れてしまった。
緑色が綺麗で、こちらを見つめる女性の表情もポーズも魅力的な作品だ。
ただ、なんとこの作品も本展覧会には出品されず~!
(本書を読みながらオイオイ…と思ったのを思い出す)
ただ本書を眺めていて気付いたのは、
シーレはロートレックにも影響を受け、技法を真似ていた。
時を遡って1993年2月、私は「ロートレックとボナール展」に出掛けているので、
この時、ロートレックに影響を受けた作家としてシーレ作品を見ていたかもしれないな~と思ったのだ。
(たまたま1993年からなのだが、フライヤーとチケットの半券を可能な限りスクラップしている)
この時にシーレの何の作品を目にしたのかにも寄るだろうが、時を経て、以前目にしたはずの画家を好きになるのって面白い。
それに、ついつい目に留まりがちな、大胆なポーズをとらせた過激な裸体描写の作品。
これについても本書を読むまでは、クリムトのように奔放な女性関係であったのかしら?と想像していたが、全く違った。
シーレは性に対する嫌悪感と、自分の身体に起こる性的衝動との間で苦しんでいた。
ただ美しかった妹とは兄妹以上の仲だったのでは?とされているようで…。
屈折してますなぁ。
でも実際に美術館で「頭を下げてひざまずく女」など見たけれど、嫌な印象は受けなかった。
インパクトあるポージングで確かにエロティックではあるけれど、荒い線は勢いがあって動きを感じたし、色使いが美しいし、女性ならではの柔らかな肉付きとか、そちらの方に目が奪われた。
「ほおずきの…」でも「頭を下げて…」でもそうなのだけど(全ての作品ではないだろうが)、いつも肌にね、緑や赤や青を入れている。
陰影の為にグラデーションで加えるのではなくて、ガッと緑色を入れたりする。
それが印象的で、見ると、あぁシーレだ!って思���。
あの感じが好きなのだ。
遥か昔の記憶。
中学の美術の授業で写生大会があった。
屋上から見える景色を写生して、美術室に戻ってから色付けをしていた私に対して、 I 先生が言った事を何故か今でも覚えている。
「空は青色だけじゃない。よく見ろ。緑や赤も見えてくる」
そんなような事を言われた。
当時の私はサッパリ意味が分からなかったが、その時描いていた真昼の空に、取り敢えず緑色や赤色も加えてみたのだった。
I 先生は、シーレが好きだったのかもしれない。