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秀吉没後に,家康がヘビのようにじわじわと覇権を握ろうとする過程.しかし,秀吉と違って,家康の場合には全国の大名を力で屈服させた訳ではない.したがって,このようなプロセスを踏まざるを経なかったのだろう.この巻では真田と草のものはあまり活躍する場面はない.抗しがたい世の流れを描く巻で,真田は本家と分家で西軍と東軍に別れてしまった.角兵衛や右近,佐助やお江はこの後どうなっていくのか,乞うご期待,といった感じ.
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関ヶ原の合戦を前にしてついに真田ファミリーは東軍と西軍に分かれてしまいました。
上杉景勝さんと仲良しだった昌幸&幸村親子は徳川組から離脱、奥さんが徳川系の長男信幸さんはそのまま徳川に残る…と。
しかし、石田三成くんの人望のなさはすごいな~。
相手の気持ちを慮れないとダメってことだよね~。
実際はどうだったか知らないけどね~(笑)
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家康が上杉景勝を攻める為に東征に出る。それは、石田三成を決起させるためのフェイントだった。じわじわと豊臣恩顧の大名を味方にする老獪さ。寵臣を伏見城落城とともに見棄てる非情さ。後の天下人ゆえ神社に祀られもしているが、秀吉に比べ人気の無い所以である。2015.1.10
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秀吉歿後家康は巧みに豊臣家を分断していく。石田三成と組んだ上杉景勝を討つため家康が会津に兵を進めると、三成が兵を挙げる。ここに東西決戦が・・・。
そして遂に真田家は昌幸、幸村と長男信幸が敵味方に分かれて戦うことに。
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関ヶ原へ向かうストーリーは、結果がわかっていても手に汗握る。誰もが先の見えないなかで、考えて考え抜いて、「このようにしかできなかった」というのがひしひしと伝わるので切ない。本筋以外のところでは、前巻に引き続き鈴木右近がカッコいいのと、ついにというかようやくというか、佐平次と又五郎の関係が明らかに。忘れた頃に現れてちょっと引っ掻き回す角兵衛のわがままというか手に余る感がリアル。
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関ケ原の戦いのひきがねになる東軍ー家康と西軍ー石田三成とが徐々に分かれてくる。戦国時代の混乱ぶりがよく伝わってくる。そんな中で真田氏はどちらに味方してよいかわからない不安定な状況である。昌幸と幸村は東西に分かれるのだろうか?前田年長、大谷吉継、上杉景勝、福島正則、京極高次、石田三成、黒田長政、宇喜多秀家、島津義弘、それぞれの思惑が興味深い。おのれの情熱のままに生きている者もいれば、戦陣は理屈ではないことをわからない者もいる。実に人間くさい巻だと思う。
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上杉征伐へ家康が東下する。
家康が天下取りに向けて、諸大名を取り込んでいく様と対照的に三成は諸大名に呆れられていく。
30年前の三成に対する評価は厳しかったんですね。とはいえ個人的には今も低いけど。
「犬伏の別れ」が淡々と描かれている。ちょっと驚いた。
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多くの戦国時代小説において、関ヶ原合戦を描く場合は、その前座である家康の関東下向、三成挙兵、伏見落城から関ヶ原前夜までを長く描くものは少なかろう。
しかし、本作は違う。大阪の陣、それ以降にも筆が及ぶ本作は、ここが中盤最大のヤマ。また真田父子・兄弟の来し方行く末を描く上では、ここまで書かずばなるまい。そういう箇所である。
それは、昌幸・幸村と信幸。生き方、社会の捉え方、政治への取り組み方など、徐々に違えていった道が決定的に分岐するのがここなのだから。
ただ、作者はその場面を長々と描くわけではない。
「別れの盃にならねばよいが…」とする昌幸に、幸村はずばり「父上の望むようにはなりますまい」と断言。
稲妻が光りと雷鳴が轟く中、3人は無言で酒を酌み交わす。
そして、信幸は父に問いかける。
「豊臣家のおん為と申すより、どちらが天下の為になりましょうや?」「父上はこれから先…天下取りの争乱が相つづくことを望んでおられますか?」と。
言葉少なに、しかし、そのわずかな言葉の裏に隠された真意すら正しく読み解ける父子、そして兄弟。ここで根本に据えられているのは互いの生き様、理念の相克だ。
これを描ききった最上の別離シーンをここに見ることができる。
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真田太平記とは言いながら、犬伏の別れはあっさりと…。
家康に味方(東軍)するか、敵対(西軍)するか、諸国の武将たちの究極の選択のありさまを詳細に描いており、メモを取りながら読み進めないと、どちらが東で、どちらが西か、こんがらがってしまう。読み進めるのがやや辛かった。
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6巻家康東下
秀吉の死後着々と力を付ける徳川家康。
昌幸は秀吉贔屓ですが、ところどころで秀吉の采配に疑問を持つところもありました。
家康に対しては、気に入らないけれどその采配や覚悟に感服するところもあるようです。
上杉景勝と、石田三成はそれぞれ家康を排除しようと動きます。
家康は上杉景勝に対して兵を挙げ、さらにその家康に対して三成が兵を挙げます。
関ヶ原の合戦と言うのは後世から見ると家康楽勝で三成無謀として描かれることもありますが、ここでは家康はかなり決死の決意と大胆かつ綿密な計略をたて己の一心の決意で事の準備を進めていきます。
そして三成は事前にだれにも相談せず己の信念で誰も巻き込まず準備を進めて実行しました。
いよいよことを起こし、そこで初めて全国の武将たちに使者を出します。
時代劇なんかでは、三成に味方になってほしいと言われた大谷吉継(幸村の妻の父にあたる)はしばし考えるがその場で決意したように描かれますが…実際は3,4日かけて三成を説得して説得して説得してそれでも決意が変わらないので味方に付いたということのようです。
真田家はどちらに味方に付くかの決断を迫られます。
昌幸は嘆きます「事前に打ち明けてくれれば!」
そして真田家大イベント「犬伏の別れ」に。
真田がメインでない歴史ものでも「父と弟が西軍につき、兄は東軍につく」という場面は取り上げられますね。
こちらの小説では、昌幸、信幸、幸村は語らいも不要でお互いの態度や目が語ることから、お互いに相手を説得することを諦めそれぞれ自分の道へ進みます。
昌幸が三成に着いたのは、家康キライ(ただしこの度の挙兵の見事さには感服)、三成にはまあ好意(ただし家康側の居城をまとも射落とせない三成川の武将たちに今後の不安を感じてはいる)、そして景勝に将来秀頼の筆頭家老として天下人の補佐役をやってもらいたい…という思いがあったようです。
す。
そして当時の武将たちの考えとしてはあくまでも豊臣家家臣として家康と三成が争うというものであり、家康が勝ったからと言ってすぐに家康の天下になるなどとは思っていなかったようです。
しかし豊臣家の家臣同士の争いと言うなら、五大老と五奉行の大半は三成側なんですよね。五大老のうち毛利、上杉、宇喜多、小早川。つまり家康以外のみなさま。
五奉行のうち三成の味方は増田、長束。他に前田玄以は両方に良い顔で、浅野長政は家康側。
この秀吉が直接「秀頼をお頼み申す~~」と遺言したメンバーの大半が三成側で、家康に味方した大名方は「徳川さまは秀頼公のために三成を討とうとしているのだ」って本当に思っていたのか?
まあそんなこんなで日本全国東軍西軍に分かれそれぞれがそれぞれの思惑を巡らせて第6巻終わり。
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折り返し地点。いよいよ関ケ原間近。
天下泰平のために行動する兄、
義のために行動する弟、
天下への野心を抱く父。
それぞれの思いが立場を別々にし、
上田の幸村・昌幸と沼田の信幸の距離は遠のく。
そしてついに犬伏の別れが訪れる。
一丸となってどうやって乗り切るか考え、
あくまで策として敵味方に分かれ、
最後まで親兄弟の絆が描かれた
真田丸とはまるで対照的である。
どちらが史実に近かったのだろうか。
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関ヶ原前夜。というよりも、実質的に「関ヶ原」は始まっている。さらに言えば、この時点で西軍は既に負けているということが、本巻の終盤から読み取れる。原因は、言うまでもなく石田三成その人のパーソナリティにある。
本巻は関ヶ原本戦前夜の話が中心なので、所謂「犬伏の別れ」ももちろん出てくる。ただ、真田家の今後を左右する重要な出来事であるにも関わらず、割とあっさり書かれている。おそらく、昌幸・幸村と信幸とも意を固めていて、犬伏はそれを確認する場に過ぎないという池波の意図があるのだろう。
あくまでも物語からだが、徳川家康という人物は相当な勝負師である。もっとも、稀代の勝負師だからこそ、江戸幕府を築くことができたのだろうが。
家康と三成との差は勝負師であったかどうかだろう。
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関ヶ原の前夜の巻。親子が敵味方に分かれるのは悲惨なことではあろうが、家系を存続させるためには是非もない判断だったのかもしれない。
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豊臣家を間に挟み、徳川家康と石田三成が対峙する。
ここまでは、家康と三成の人間性の差がまざまざと表れている。
どちらの大義が成り立つのか。
そして、真田家では、父子が敵と味方に分かれる。
どちらが敗れても、真田家の名は残るが、血で血を洗う真田家の戦いはいかに……
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犬伏の別れや小山評定など、見どころいっぱいの巻。
結末は分かっていても関ケ原へのボルテージが高まる。
又五郎と佐平次・佐助の関係は、これまで伏線があったので「やっぱり」という感じであったが、表に現れるとそれでも面白い。
この巻から登場の滝川三九郎、物語とどの様に関わってくるのか、これも楽しみ。