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身の回りの気になること、ものに関わる学問をトピック毎に解説している本。想定される読者は小中学生ではあるが、実はあえてツッコミの余地を残して研究者に対し学問とは何かと改めて問いかける「挑戦状」のようにも思えてしまう。巻末の「学びたい学問ができた君へ」においてもしれっと大学を相対化しているところが心憎い。恐るべし。
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○そうだ、学校や大学は探究の場なのだ!
○初耳学問もたくさんあるなあ
○紹介されているのは、一部
○テーマごとの紹介がユニーク
◎はじめに
気になることがある。
それは学問の扉
・学問診断
気になるから見つけるチャートで学問
○自然が気になる
1:生き物が気になる
博物学、分類学、進化生物学など
2:人の体や心が気になる
解剖学、自然人類学、哲学など
3:宇宙が気になる
神学、宇宙倫理学、鉱物学など
4:身近な自然が気になる
防災学、観光学、地政学など
5:自然のしくみが気になる
数論、相対性理論、形而上学など
※地理学 水野一晴さん(京都大学・理学博士)
○社会が気になる
1:世の中のしくみが気になる
政治学、法学、史学など
2:お金が気になる
ウェブ情報学、行動心理学、材料工学など
3:ものづくりが気になる
知能情報学、ナノ構造化学、科学技術史
4:インターネット・情報が気になる
新領域法学、統計科学、通信など
5:暮らしが気になる
食生活学、家政学、地域経済学など
※経済学 高屋正行さん(株式会社カインズ社長)
○スポーツや芸術が気になる
1:スポーツが気になる
スポーツバイオメカニクス、整形外科学、臨床心理学など
2:音楽が気になる
音楽理論、器楽学、民族音楽学など
3:ことば・文章が気になる
言語学、図書館情報学、記号学など
4:絵・デザインが気になる
美学、文化財科学、光学など
5:ファッション・美容が気になる
被服衛生学、有機化学、環境工学など
※デザイン学・木下洋二郎さん(コクヨ株式会社デザイナー)
○レジャー・エンタメが気になる
1:旅が気になる
交通工学、建築史、環境農学など
2:乗り物が気になる
機械機能要素工学、応用物理学、システム工学など
3:食べ物・料理が気になる
遺伝育種科学、水産学、国際関係論など
4:テレビ・映像メディアが気になる
感性情報学、舞台芸術学、映像文学など
5:PC ・ゲームが気になる
知覚情報処理、ゲーム情報学、人間工学など
6:身の回りの人が気になる
子ども学、家族社会学、脳科学など
※文学 塚原あゆ子さん(株式会社TBSスパークル 演出家、監督)
○社会課題が気になる
1:貧困・格差が気になる
教育社会学、統計科学、ジェンダー学など
2:偏見が気になる
社会心理学、遺伝学、民族史学など
3:健康が気になる
疫学、ロボット学、医療経済学など
4:環境が気になる
触媒化学、環境動態解析、自然共生システムなど
5:争い・戦争が気になる
交渉学、国際関係論、情報セキュリティなど
※公衆衛生学 杉本亜美奈さん(フェルマーク株式会社 代表)
○大学は学問を究める場
◎おわりに
・気になることから学問と出会えるしくみの本
・理系、文系の区分をし��い
・不完全な図鑑
自分のなかから、問いを生み出せるように
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子どもと幅広い学問をつなごうとするコンセプトに共感する。このような本は他にあまり見当たらないので、コンセプトだけでも評価できる。かわいらしいイラストの表紙、総ルビの本文と、小学生の読者をイメージしているように思われるが、説明文は単語選定が難しめで小学生には厳しいと思う。きちんと読むなら中学生が妥当。個人的には、各学問の説明を短くして疑問のボリュームを上げたほうが想定読者にマッチするように思う。研究と勉強の違いにふれるとさらに良いのではないか。各学問に対応した子ども向けのおすすめ本リストがついていればさらに良い。
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職業調べをする前に、自分はどういうことに興味があるのか知るのも大切だ。
いまや小中学生だけでなく、親世代も知らない学問分野が広がっている。
この本は友達同士、親子で一緒にチャートをたどりながら様々な学問に触れることができる。
こんな本が私の子ども時代にもあったらなぁ...
自分の興味のある分野が必ずしも特異な科目と一致しないかもしれないが、まだまだ君たちに時間はたっぷりあるのだ。
あせらずじっくり取り組めばいいのだよ。
女子は文学部...あの時代にあってほしい本だった。