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三姉妹を中心に、るり姉を取り巻く家族たちの、愛情あふれる物語。
るり姉の性格が太陽のようで、彼女を叔母に持つ三姉妹はるり姉がとにかく大好き。こんな、歳の離れた姉のような叔母が近くにいたら、それが難しい年頃だったら、わたしも懐いたかもしれない。
この物語、面白いのは主人公はるり姉ではないところ。
時期を変えて、三姉妹から、またその母親にあたるるり姉のお姉さんを通して見る目線と、るり姉の夫となった男性目線。
基本ネタバレは書かない主義なので、あまり大したことは書けないのだけど、本当に暖かくて、終始家族愛に満ちた物語だった。
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読者の私に語りかけてる?
読み始めは違和感があり
なかなか集中できなかった。
第2章
「けい子ーその春」
いちばん共感できた章。
看護師として忙しく働くシングルマザー・けい子。
3人の娘たち、もう少し協力してあげなさい。
親子関係もリアル過ぎてけい子に同情してしまう。
姪たちから慕われる叔母のるり子。
少しだけベールに包まれている彼女の魅力が
煙のようにムクムクと浮かび上がってくるのはおもしろかった。
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とっても読みやすかった。
児童書的な読みやすさや、思春期を思い出すようなリズムや語彙の文章だと感じた。
一冊通して温かい気持ちで読める。
"るり子はまったく自由だ。うらやましくなる反面、気の毒にも思う。自由なるり子は、いつだって窮屈そうだから。"
と姉に言われるようなるり子。
繊細な感性で幼心も残っており、惜しみなく姪っ子に愛情を注ぎ、誰からも好感を持たれそうだなと思う。
ただそういう人って割と考えすぎちゃってて表に出さない葛藤が割と多いイメージ…
"曇りのほうが、気張らなくて済むからいいじゃん。ぴーかんだと、あれもこれもって欲張っちゃうでしょ。"
本編の流れと大きく関わらないけど、この考え方は素敵だなと思った。
確かにこんなふうにいつも考えるなら、どんな天気の日でも楽しめそう。
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天真爛漫な”るり姉”の姪、姉、夫の目線から、日常が描かれた家族の物語。
短編形式で文章も流れるように読めて、あっという間に読み切った。
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甥っ子、姪っ子がいる人には共感できると思うが、彼ら彼女からすると自分はおじさん、おばさんであるが、『○兄』『○姉』なんて呼んで慕ってきたら、そりゃあこちらも可愛がるよなあ。
この小説は、さつき、みやこ、みのりの三姉妹がいて、その母の妹である『るり子』(るり姉)が主人公だ。
それぞれの章で三姉妹の視点、母親の視点、るり姉の夫の視点から、客観的にるり姉のことが描かれている。
るり姉は三姉妹にとってはスーパーウーマン。自由で明るく、いいことがあると一緒に喜んでくれる。母親よりも自分たちのよき理解者。
そんな大好きなるり姉が入院した。
日に日に痩せてゆくるり姉…
作者の椰月美智子さんには、るり姉のように3人の姪っ子さんがいるそうです。
(椰月美智子さんからの解説)
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/1896
三人姉妹が成長するとともに、おじさん、おばさんも同じだけの年月を過ごしてゆく…なんか色んな家族愛があるよなぁ。