投稿元:
レビューを見る
吉敷シリーズ。薄くてミステリ度が低く、テレビドラマの2時間ものみたい。書かれているテーマは根深いものだけど、小説内では作家の言い分の方に共感できました。
投稿元:
レビューを見る
我孫子武丸→綾辻行人→島田荘司という流れでこの人にたどり着きました。
普通逆だろ……。
島田荘司の作品には傑作が多くありますが(駄作も多いけど、要するによいものを書ける作家だから見劣りするのものを書いた場合目立つのだと思います)、いちばん印象に残っているのはこれ。
完成度も物語的にもそれほどよいものではないのですが、字書きであるがゆえか「ら抜き言葉」に異常に反応してしまうわけです。
投稿元:
レビューを見る
吉敷シリーズ。ははあ。なるほどね〜確かに言葉によってはら抜きは言われてみれば気になるけど会話としては別にそこまで気にならないなあ。そのまま事件は終わらずなるほど!てな感じでした。
投稿元:
レビューを見る
今度も一気に加速する感じは一緒だ。そして新幹線の駅売店で売っている小説という感じも一緒だ。殺人の動機があまりに希薄であると同時に、トリックにも冴えが無いように思う。
ま、短いし、こんな作品もさくっと書けるんだぞってな作者の幅広さが出ていると考えればいいかな。でも、物足りないなぁ。後数冊買ってしまったから、一日一冊読んでみようっと。
投稿元:
レビューを見る
作品全体としては理解し難い文もなく会話文が多いことも手伝って読みやすかったので軽く読むには持ってこいの一冊ではないでしょうか。
作家殺しの不可解な動機の特異性を除けば他の島田作品と比べると淡々とストーリーが展開していきます。
個人的にはもっと長い作品の方が楽しめ、またどんでん返しも大きいほうが好まれます。
ところどころに社会に対しての島田氏の考えが顔をのぞかせます。
投稿元:
レビューを見る
事件の根底にある様々な思惑・環境には興味深いものがありますが、吉敷の行動があまりに突飛すぎてどうにものめり込めませんでした。
投稿元:
レビューを見る
島田荘司さんの作品は始めて読みました。社会派ミステリーと捉えれば良かったのでしょうか。
ストーリーより、因幡沼耕作の手紙やエッセイの方が読み応えがありました。
作者の価値観もある程度含まれているのだと思います。
推理小説として読むなら、吉敷竹史が探偵役にあたると思いますが、こういった類の小説でここまで活躍しない探偵も珍しいのでは?
思った以上に読みやすかったので良かったです。
投稿元:
レビューを見る
こじんまりとした長編の中に日本語問題、教育問題、男女差別問題、外国人就労者問題などの社会派テーマが含まれおり色々と考えさせられます。
「ら抜き言葉」という題材はとても魅力的ですが、笹森恭子をここまで「ら抜き言葉」に執着するものが何なのかという点に少し説得力が足りないような気がしました。
ラストはそれなりに驚きましたがミステリーとしては小粒かなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
全体として小粒で、
ミステリーとして見るべきところが
多いと言えない中編作品。
ただ、島田氏がいろんなところで言及してる
警察や教師など権威を持つモノへの厳しい目線、
外国人労働者など弱きもの達への温かな視線が
作品全体にしっかりと根を張っている作品で
ある種の社会派モノとしての面白さはある。
島田氏自身がこういった読者からの手紙を
もらったところから着想したのかも。
投稿元:
レビューを見る
吉敷シリーズは初めて。女はヒステリーになりやすい、女は思い込みが、女は…ととかくテンプレ。
わかりやすいストーリーと、真相に近づく感じ、最後に明かされる犯人と、ミステリとしては良かったんだけど、女性をテンプレにはめて考える思想が微妙に古い。1991年平成の小説なのにと思ったものの、よく考えたら30年も昔だった。典型的なおっさんの文章、典型的なヒステリックな女性の文章、再現度が高い(実際に会ったことはない)。
ら抜き言葉とか言語学的な考察は特に事件の鍵とは関係ない。
投稿元:
レビューを見る
まずタイトルを見て、「何だこりゃ!?」と面食らった。『幽体離脱殺人事件』と1,2を争う変なタイトルである。
しかし、内容は吉敷シリーズで結構渋く、扱っているテーマも歪んだ学校教育という社会問題を挙げ、手堅く纏まっている。
この頃の島田荘司氏はこの動機付けのエピソードが面白く、謎解き部分が逆に添え物になっているきらいがある。
ただ今回は犯人が「ら抜き言葉」に執着する動機が純文学よりだったのが、惜しい所だ。
投稿元:
レビューを見る
※2004/9/2のblogより転載
久々に島田荘司先生もの読みました。
占星術以来で読んでますが、吉敷刑事のは初めてかなあ!?
1人の女性が自殺した。同じ頃またも女性の死体が.2人に共通するある作家.ら抜き言葉にまつわる過去.事件の真相は過去に隠されていた.しかし結末は意外な・・・
島田先生と言えば、やはり御手洗潔シリーズが有名ですが、この吉敷刑事も面白そうですね。
この一冊だけではまだ吉敷刑事のキャラが把握できませんが、今後もう少し読んでいきたいと感じました。
このら抜き言葉は、単なる殺人のトリックやらなんやらというよりも、日本人が使っている言葉とか文化とかそういう側面の方が印象に残る作品でした。
普通に使っている言葉に対しても色々と考えなければいけないなあと。
投稿元:
レビューを見る
吉敷竹史シリーズの長編12作目です。あまりにキャッチーと言いかねるタイトル。「ら抜き言葉」を殺人の動機にするためにはどうすれば良いかを問うユーモアミステリなのかと思って読みましたが、一応社会派のようです。薀蓄と病んだ女性の話が延々続きます。傑作「暗闇坂の人喰いの木」の次の作品であることを考えると吉敷さんフェイドアウト間近なのですかね。薀蓄を読むと自分の日本語の使い方を鑑み、襟を正さざるを得ません。ただ言葉を短く縮めたがるのは日本人だけの特徴ではありませんけどね。(1991年)