紙の本
文献の切り貼り本
2023/06/05 02:55
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本文学界の文豪達はわりとだいたい友達だったり師弟だったり知り合いだったりするので、互いに日記やらエッセイやらで残されている情報が多い。
だから暴露本も結構あるけど、これはその中でも文豪達がついた嘘に焦点をあてた本。
しょうもない嘘から迷惑な嘘まで。
ただほとんどがそれら参考文献からの引用で占められていて、前後の事情やらの解説は少なめ。
あまりにも引用が多いし、当然当時の旧文体形式ばかりなので読みづらく、途中で流し読みにしてしまった。
もっと作者?編集者?の言葉でかみ砕いて欲しかったな。
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投稿者:ぷりしら - この投稿者のレビュー一覧を見る
意外や意外の文豪たちのあんなエピソードやこんなエピソードが!
…という内容ならいいのだが、
他の「文豪たちの…」(及びその類書)に採られているエピソードを
少し切り口を変えて収録されているものもかなりある印象
(手元で較べていないので断言はできないのだが)。
まぁ、今ごろになって文豪の知られざるエピソードが
新たに発掘される可能性は少ないのでやむを得ないところか。
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漱石先生は居留守を使わないだろうと云ったけれど、そうでもない話しを覚えている。玄関に来た某社の記者が余りうるさいので、女中がまた書斎に来て、いくらお留守だと云っても帰らないと告げたら、漱石先生が腹を立てて、自分で玄関に出て行った。そして相手の面前に突っ起って、いないと云ったらいないよと云ったと云うのである。(内田百間『紹介状』より引用)P.144
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第102回アワヒニビブリオバトル テーマ「手紙」で紹介された本です。ハイブリッド開催。
2023.8.1
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太宰治、中原中也、芥川龍之介、石川啄木、etc、文豪たちの嘘がテーマ。
随筆や手紙、周囲の人の話などから、様々な嘘が浮かび上がってきます。
特に太宰治にはたくさんのエピソードが…
まぁ知られている話も多々あるのかもしれませんが、文豪たちの素顔や人間臭さを垣間見たような気がしました。
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910
「本アンソロジーのテーマは、文豪たちの「嘘」。題材は、小説ではありません。随筆や手紙、周囲の人々が書き留めた、文豪自身の嘘が題材です。
「死んでやる」と言い過ぎて記者にキレられた太宰治。親しい人に嘘のハガキでいたずらをする芥川龍之介。「彼の嘘を聞くと春風に吹かれるようだ」と評された歌人・石川啄木など。どこか魅力的で憎めない嘘を通じて、文豪たちの意外な素顔に迫る一冊。」
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何とレビュー数の少ないことか。先日悪口本を読んだので、今度は嘘について。居留守を使う人が多かったというのは面白かった。会社をさぼってばかりの石川啄木とか。太宰治のを嘘と言っていいものか。全然好きになれないわ、こんな人。
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「嘘」をテーマにした文豪本。第一章が「太宰治の嘘」で太宰全振りなのに、第二章「中原中也たちの嘘」にまた太宰出てきて笑った。嘘つきMVP、太宰治。
思ったより解説が少なかったので、もう少し解説があったら嬉しかったかも。でも、あまり詳しくない作家に触れる機会になって良かった。
全体的に、「金」と「酒」。芥川の嘘なんかは可愛いし、嘘つきと呼ばれたくない漱石も可愛い。でもやっぱり太宰や啄木の嘘は、周囲の人が何と言おうと「迷惑な嘘やな」と思う。啄木の日記とか、ダメ人間すぎて、どんなに「心中では嘘をつく気は云々」って言われても、なあ?
柳田國男の嘘についてのエッセイは面白かった。面白い嘘をつくという技術。子供の嘘を「嘘をつくな!」と叱るでなく、信じた顔をするのでもなく、興醒めするのでもなく、存分に笑ってやるのが良い。なるほどと思った。