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Tさんのおすすめ。
恋愛に秘密をからませてひっぱるのは王道パターンだと思いつつ、
事故で顔に傷を負った貿易商の娘と、
その四度目の夫となった方術師の家の次期当主と、
それぞれ抱える秘密はなんだろうと興味深く読んでいた。
ひっぱるなーとは思っていたが、
「金色の魔術師」が出てきたところでかなりがっかりきた。
方術師と魔術師を一緒に出演させるとは、
ショートケーキのいちごの上にあんこをのっけました?
いや、個人的にあん生とか、あんバターが好きじゃないだけで、
この広い世の中、そんなケーキがあっても文句は言いませんが。
しかも魔術師の呪いっておかしいでしょ。
魔術師は魔法でしょ、黒魔術でしょ。
そこは、妖の呪いで良いんじゃないですか?
方術師の業務内容も詳しく書かれてないし、
文字通り命を懸けた呪いの解除も耳に入ってこないというか、
目が滑るというか。
すべては次回作のお楽しみ、ということ?
ああ、話に登場する書庫はうらやましかった。
いろいろな種類の本がある書架はもちろん、
博物館かと思うほど調度品があり、
立派な机や長椅子があって長居したくなる書庫とは、
本好きには夢のようだ。