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いつだって世界は不条理だ
生きていれば誰もが味わう不条理を最大級にして突き刺してくる
でもこれを読むと戦いたくなる
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面白いぢゃないか‼
ウシジマくんを越える鬱マンガだよってオススメされたものの
古谷実には稲中の下品イメージしかないから
そんなに期待してなかったのに
面白かった
人間のやな部分とかださい部分をちゃんと描いてる
でもいいところも描いてるからそこまで鬱にはならない鬱マンガ
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相変わらず古谷氏の書く漫画は面白い。稲中が面白いことは普遍の事実だけど、その他の暗澹とした世界観を描いた作品も劣らないくらい魅力的なんだよな。全4巻。
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ヒミズはもぐら。
日の光を見ると死んじゃうって知ってるのに、それでも少しでいいから太陽が見たかったんだなあ。
ずーんってなるけど、大好きな漫画。
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全巻通して。園子温監督&染谷くん&二階堂ふみちゃん(つまりそらお&レミー)で映画化と聞き、「あ、ヒメノア~ルの人だ(最後まで読めてないけど)」と気づきものすごく観たくなり、耐えきれず原作を読んでしまった作品。恐ろしく衝撃を受けた。ものすごい。とりあえずものすごい。「あなたは病気なのよ」と言われる、鬱気味で孤独で遂には父親を殺してしまって、でも友達がいて大切な人がいて「普通に生きたい」住田くん。結末はやりきれなくて涙ぐんだ。茶沢さんが真っ直ぐで可愛かった、だから彼女が泣くところは辛かった。冒頭にだけあるギャグは、ふつうの中学生のやりとり、という感じで、まあそこから既に住田くんは他の子とは違うような考え方をしているんだけどそれがまた「俺は普通に生きたい」という歪んでいるというより、行き着くところは"純粋"に部類されるのではないかというようなもの。茶沢さんに驚かされるところなんて本当に普通の男子中学生だったし。ちなみにネットで週刊誌版のラスト(少しだけ違う)を見たんだけど、これもまた秀逸だったし切なかった。常軌を逸した状況下で、彼も常軌を逸しているような、そうは言い切れないような。とにかく名作だった。こんなにも暗くて苦しくて、でも時に面白くて純粋で切ない、小さくて壮大な物語を4巻にまとめた古谷実、すごい。
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傑作です、この漫画。
「稲中」の作者さんの作品。
若者特有だと思うが、自分の「価値観」を神聖化しすぎて、その価値観に固執してしまい、過ちを犯した後もその価値観を変えることが出来ず、最後は悲劇で終わってしまう。
こういったモチーフを扱った作品は割と昔からある。
そういう意味で目新しさは無い。
現代的なのは、縛られている価値観が「普通でいたい」っていうところくらいかな?「特別じゃなきゃいけない」プレッシャーが強い現代の若者の悩みっぽい。
子供は1つの価値観に縛られやすく、昔の2.26事件や5.15事件など、青年の純粋さ故に起こる事件も多い。そういうとき、大人が強制的でも良いので価値観を変えるための「きっかけ」を与えるべきなんだろう。
この作品でも、いくつか「きっかけ」はあった。
ボート場でしばらく働いてたおっさんや、ヤクザの言葉とか。ただし、強制力はないけれど。
そういう意味では、最後警察官が主人公を無理やりにでも逮捕していれば、最後の悲劇は防げた。
「問題を一人で解決する」という状況に追い込まれると、どうしても、こういう結末になってしまうんだろうな。。。
ちなみに、来年2012年には、園子温監督の映画も上映されるとのこと。
こっちも今から楽しみだ。
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それまでの著者のギャグタッチな作品群とは一変してシリアスタッチな趣に先ずもってビックリ。過酷な状況下に置かれた主人公を通して表出される、そこはかとないペシミズムにウンザリしつつ、予定調和を打ち壊す希望を排除したラストに目を見張る。
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全4巻。
中学生男子の鬱屈とした感情。
フルかゼロかの極端な価値観。
痛々しく、愚かしく、切ない。
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映画化前に再読。
普通の日常を望むけど、主に血縁から来るしがらみというか、予め定められた運命らしきものに逆らえなかった少年とその彼に恋する少女のお話。
震災をきっかけに普通の日常の尊さとか有り難さがが見直されている今、映画されるのは、偶然だろうけど、それ自体に運命めいたものを感じます。
住田くんが「普通の日常」を望むのは、むしろ逃れられない強い運命を抱えているからなのかもな~って思った。
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とても面白い。生きる意味を重大に捉えすぎ、極端で壮大な計画に走る「生き悩む」学生の話なのだがいわゆる厨二病系とは一線を画す。人生(生きていくこと)の重圧に正面からまっすぐに取り組んだ作品。
作中にずっと登場する怪物は主人公住田の「良心」だと解釈している。
普通の人間は程度の差はあれ、必ず自分の良心に目をつむって生きている。人間は必ず誰かを憎んだり、罵ったり、差別したりする。他の生命の命を残忍に奪い、他人の不幸に目をつむる。心の中にそういう悪意を育んでいるくせに、それを隠し、「自分は良い人間だ」と思い込んで生きる。
しかしそれが正しいのだ。人間は生まれながらに悪意を内蔵している。良心に捕らわれすぎれば自らの悪意=罪と真っ向から相対しなければいけない。それをすれば人間は住田のように「病気」になってしまうだろう。
作品当初から住田は心の中に巨大な「良心」という怪物を飼っていたように感じる。最初はそれが「世の中のクズや悪人を許さない」という方向に働いていた。またみじめな境遇に強い劣等感を感じ、「人並みに普通に生きたい」という良心的な生き方を選択できなかった苦しみが父親に向かった。
ここまでは住田の「良心」は外側、他人への批判へ向かっている。けれど父親を殺してしまったことで、住田の良心は内側、自らを批判せざるをえなくなる。
結果、住田は自分の悪行を償うように「ひとつくらい世の中のタメになりたい」と悪人を殺すことをもくろむようになる。
このとき住田は「世の中のタメになる」ことで良心の呵責を振り切ろうとしていたのだろうか?けれどこの行為は同時に悪意を凶悪に育て、更に人を殺すことで自分につきまとう化け物=良心を振り切ろうとしているように見える。自らの中にもある悪意を完全に無視し、人の悪意のみを独善的に裁ける正義の味方こそ、完全に良心を無視した非人間的な、「特別」な存在なのではないか?住田はそれを悟っていたのではないだろうか。
とにかく住田は自分なりの手段で、良心という化け物による呵責と戦おうとした。けれど最後は良心に食い殺されて自殺を選ぶ。
「罪と罰」にこんな下りがある。「どこか狭く高いところへ連れて行かれそこが両足で立つ面積しか無くても下は荒海で暗闇でもその70センチ四方の場所で永遠に生きることになっても今死ぬよりましだと。ただ生きていたい。生きていきたい。」金に困り老婆を殺害した主人公ラスコーリニコフの心情描写であるが、普通人を殺してしまっても生存本能を持つ人間はこう考える。
けれど住田は自殺を選択した。「罪を犯して生きながらえる」ことに耐えられなかった。
ホームレスのおじさんの言っていた「一生苦しみながら生きる」ことが何よりの償いだという考え方も確かにある。けれど住田は罪を償った後幸せになりうるかもしれない未来が許せなかったのだろう。良心の呵責にさいなまれ自分の生命を怪物に捧げてしまった。この良心という怪物に取り憑かれていた最初から、住田は「特別」な人間だったのかもしれない。
という風に読んだ。そう読むことで共感し、救われた気がした。ただ悲しいことに自分は「特別」でない、普通の���汚れた人間なので、醜い悪意を自覚しながらも住田のように死を選ぶことができない。
思うに人間は誰でも同量の「悪意」を持っていて、人を殺しうるのではないのか?「こいつ死んじまえ!」と一生に一度は、誰でも思うだろう。「死んじまえ」とは行かないまでも、「憎い」「嫌い」「妬ましい」「ウザい」「邪魔」そういう悪意が発露しない人間などいない。その原罪としての悪意を「隠し持つという罪」に耐えきれず、自らの悪意に正直に向き合いすぎたために人を殺す人間もいるのではないか?そしてその人の「良心」はもしかしたら「悪意を隠し持つ罪」を犯している善人たちより大きいのではないのか?
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普通であろうとする主人公のひたむきな思いが、一度歯車がずれると一瞬にして転落の道へと落ちていく。マジメでありすぎるが故の思い込みの激しさ、苛立ち、葛藤。最後光が見えたかのようにみえて、あの絶望。鬱病をリアルに表現したら、こんな漫画になるのではないかと思う。01〜03年の作品だそうで、この時点で今や現代病の鬱をテーマにした古谷実の着眼点の鋭さに驚く。
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映画館にて。
園子温監督。
古谷実氏の漫画を映画化。
平凡な15歳の少年と少女がある事件をキッカケに激変。
原作は読んだ事ないけれど、園監督作品が好きで毎回期待。
今回はエロもグロもなく正統派路線。
心の闇を深く描かれていた。
独特な台詞。お馴染みの出演者。
いつもに比べるとおとなしめで猛毒性は薄かったけれど、だけど何とも言えないインパクトはあった。
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映画館にて視聴、マンガは未読。
こんなに重くしんどい映画は初めて。
とことん追い撃ちをかけて打ちのめされる理不尽の嵐。
でも、誰も悪くないんだ、きっと。
人がじわじわと壊れていく姿は圧巻。
住田と茶川役の二人は、今後目をみはる俳優になるだろう。
鬱々とすること間違えなしだが、素晴らしい作品だと思う。
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映画はまだ見てない。
稲中、グリーンヒルのイメージがあるから
どうしても笑う準備しながら読んでしまったな。
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映画は見ていません。
4巻まで一気に読みました。
考えさせる内容。そしてきれいな終わり方をしていると思いますが、
なんせ読んでいて気持ちが沈む。後味が悪い。
映画は音楽や映像が綺麗な感動作になると思いますが、
恐らく観ない。