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投稿者:ogw - この投稿者のレビュー一覧を見る
10年ほど前に一度、文庫版として購入して読みましたが、テレビでのドラマ化を機に再度読みたくなり、新装版を購入したものです。再読ではありますが、面白かったです。
電子書籍
お子さまにはお薦めできないか
2023/05/01 12:21
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
思わぬ落とし穴が用意されています。 ブラックユーモアたっぷりの「ミノタウロスの皿」や、欲望剥き出しの「気楽に殺ろうよ」に驚かされました。
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『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス』1巻。全10巻。
以前大全集のSF・異色短編1を買ったのですが、続きがなかなか見つからなかったので、こちらで読んでしまおうと思います。
FさんとAさんのざっくりした区分けとして、Fさんは「ドラえもん」なのでファンタジー、Aさんは「笑ゥせぇるすまん」なのでブラック、というものでしたが、SF短編を読むとFさんも、だいぶブラックな部分があるのだな、と再確認。人の感情の陰陽が理解、把握できていないと、大ヒット作品は生み出せないんでしょうね。
「ドジ田ドジ郎の逆襲」が一見ハッピーエンドっぽいけども、あの二人以外は海に来なかったということは、本当なら来る予定だった他の人々には何が起きたのか?
不幸という言葉では片付けられない事件が裏では起きているのだろう。それを感ゲルと、恐怖でしかないね、この作品。ドジ郎がラッキーと感じた度合いによって、他人への不幸が決まっていると思うので、憧れの女性とのデートで感じた幸福度と引き換えにした不幸が訪れた人たちはどうなってのかな?なんてね。『HUNTER×HUNTER』のナニカの等価交換ルールに怖さに通じるものがある。こちらの方が先なので、ひょっとしたら、要素の一つなのかもしないね。
「自分会議」の読後感の悪さ。ただ悪いからといって、嫌いとかつまらないとかでないのが、面白いところです。救いはないけども。そこに裏切られたと感じるから、してやられたという読後感があるから、好印象なのだと思います。主役である学生と少年が、未来の自分、人間の汚い部分を見せつけてくる自分に嫌悪して、そうならないようにしようね、という風に終わるのかと思っていたので。嫌悪でなく絶望してしまうとは。嫌な話なんですよ、でも嫌いではないんです。少年のような感覚は持ちあわせていないということが自覚しているからかな。羨ましさなのかなぁ。潔癖と隣り合わせにある絶望、そこに身を任せてしまう向こう見ずさ。失ってしまった特権とでもいうのでしょうかね。あの少年って何歳の設定なんだろうか。大人の汚さに耐えれない感情を持っているとなると幾つだ?中学生ではないと思うんだよな、見た目的に。小学生高学年?10歳とか?繊細な年頃って、幾つなんだろう。
特に印象深かった2作品でした。
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前から知ってたけど、これはヤバですね。
子供と一緒に読むには早いわ。
ひっそり書棚に隠してひとりで読みます。
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まさか『ドラえもん』の藤子・F・不二雄がブラックユーモアな作品を描いていたなんて、とビビった。
『カイケツ小池さん』で、『デスノート』にある「名前を書いたら死ぬ」ノートを使っていたことには驚いた。
収録されている短編にハズレがなく、とても素晴らしい作品を読むことができた。
『ミノタウロスの皿』の
「ただ死ぬだけなんて・・・・・。
なんのために生まれてきたのかわからないじゃないの。」
と言われたらすぐに私は反論できないので、いま一度生きる意味を考える必要があると感じた。
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読み終わった後に「えぇ…」という、困惑というか何とも言い難いザラっとした気持ちになるお話ばかりでした。
幼少期にみたテレビアニメやコロコロコミックくらいでしか作品を知らない自分にとって、藤子不二雄といえば”安心して読めるマンガ・観られるアニメ”のイメージがまずあって、それとは別にA先生は「笑ゥせぇるすまん」を描いているけど、F先生は子ども向けのファンタジーを描き続けている。
ずっとそんなイメージを勝手に抱いていたので、たまたま観たNHKのドラマで作品を知って衝撃を受け、その勢いのまま買って読んでさらに衝撃を受けました。
落語っぽいオチが多いのが印象的。
続刊も読みたいです。
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ありえないことは、つまりありえることや常識の逆をつくことで、それは"普通とは何かを問い直す"という意味で哲学的な面を持っていると思う
逆張りのアイデアや話の長さが適度に簡潔なおかげで、ぼくらの生活の"あたりまえ"についてまで勢い余って想像力をかきたてられてしまう。惹き込まれる、というのはそういうことなのかも
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YouTubeで紹介されていて、気になったので購入。
藤子・F・不二雄さんといえば、ドラえもんやキテレツ大百科、パーマンといった子ども向けのファンタジーのイメージが強いですが、この本は違います。
収録作品はどれもハッピーエンドで終わる物語ではなく、最後に心にモヤモヤを残し、そして考えさせられる作品です。
僕の知っている藤子・F・不二雄さんとは違う二面生をみました。
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すごい、藤子F不二雄。
どの短編もレベルが高い。
ふとした日常のなかで奇想天外な事象がぽつりと起こり、それが大なり小なり経て、しまいには取り返しのつかないオチに繋がる、見事な構成。
アイディアの出し方も上手いし、色んな本を読んでる人ゆえの知的な深みもある。
ブラックかつシニカルな物語も超好み。
もっと掘っていきます。
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『カイケツ小池さん』『ボノム=底ぬけさん=』『気楽に殺ろうよ』『ヒョンヒョロ』がよかった。
『カイケツ小池さん』は正義にとりつかれた話の通じないやつの描写がうまかった、こういうやつって結構ザラにいる。
『ボノム=底ぬけさん=』人間の行動はすべて遺伝子・環境に支配されているから、ただすべてを事象として捉える…みたいな考え方は他の作品でもよく見るが、だいたい快楽主義とか虚無主義に落ち着く。いっぽうこの作品の主人公は善人を貫いていたので新鮮だった。またとにかくオチが良い。「今新たな遺伝子が生まれるとこなの」て。
『気楽に殺ろうよ』
変な世界に飛ばされる→知らないうちに元の世界に戻る→変な行動をしてしまう、という構成は『ドラえもん』でもよく見た気がする。
世界観の説明のために医者が火星人の例えを出していたのが、妙にわかりやすくて良かった。
『ヒョンヒョロ』
めちゃくちゃ面白かった。
「生体ノ組織ニ異物ヲ挿入シコレヲ破壊シヨウトイウココロミデハアリマセンカ。」
「ナラバムダデス次元ガチガウ。」
言いたすぎるこれ
宇宙人の設定なんだから、銃が効きません、という描写でもいいのに、「次元が違う」って言うのがすごく良かった。
ヒョンヒョロがずっと不気味だけどギリ親しみが勝つくらいのラインで話を進めていくのが上手いな〜と思った。(誘拐ヲ実行スル!!が際立つ)
ドラえもんにも『未知とのそうぐう機』でビー玉で宇宙人を追い返す回があったなと思い出す。
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全巻購入済み。まだ4巻くらいまでしか読んでないけど、藤子・F・不二雄は世間で思われてる以上にガチSFの人だし、ガチで手塚治虫の後継者たらんとした人だったんだな、と言う感想になりました。
中年男性の社会的役割からの逃避がくり返し描かれたり、あり得たかもしれない人生のifを希求する登場人物たちが多く登場したりと、青年向けに書かれた作品ならではの苦い読後感もあって新鮮で面白い。
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面白い。藤子不二夫のあとがきも非常に興味深い。ドラえもんと全く違うように見えて、根は一緒。浮気をしているような感覚。
ボノム=底抜けさん=初めてみたけど面白い。
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どの短編も一般世帯の一個人の話なんだよな。あらゆる価値の転倒に右往左往する感じは安部公房みたいな日本SF黎明期(空想科学小説時代)の作品の影響だと考えていいのか。