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『透明な夜の香り』の第二弾。
今回は朔の過去に関係のあった人物が出てきます。
それにしてもジャスミンの香りが無性に嗅ぎたくなるなぁ。
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前作が「静」と「静」のお話なら
今回は「静」と「動」のお話。
けれど前作と同じく、「動」の表現ですら全体の静謐の中に溶け込まれていて穏やかに読めてしまう。
湿気があって、静かで、たまに聞こえる水音。まるで鍾乳洞の中にいるよう。
文章を追うだけで、むっとするほどの濃密な香りを感じてしまうのもたまらない。
前作を読んでから手に取ることをオススメします。
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透明な夜の香りの続編
香りを纏った気分になりながら物語が進んでいく
前作の一香さんも登場して嬉しい
新しい主人公を交えながら小川朔の過去も知れて良かった
何部作でもいいからこのシリーズは続いて欲しいです
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【あらすじ】
天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える——。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
【感想】
前作に引き続き、この世界の独特な雰囲気(洋館やその登場人物)がとても心地よかった。
小川朔のキャラクターとは真逆の新城や源さん、また今回のメインキャラクターである朝倉とのギャップ感もよく、テンポがよく読みやすい。
香りを通して人々の欲望を叶える様々な依頼が舞い込むが、その依頼人から香る香りで顧客によって異なった回答を提示していく姿勢や、朝倉の抱える孤独や問題を感じていながら、良い距離感を保つ朔の人間性に惹かれる。
最後にこの2人が同じ施設出身であるという事実は意外で、それを知って勧誘したことは前作とは少し違う人間性を見ることができた。
物語を読みながら香りを想像するのもすごく楽しい作品で、朝倉や若宮に支給された香水を嗅いでみたいと思う。
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『透明な夜の香り』の続編
前作でお馴染みの若宮一香が登場!
本作の主人公は怒りの匂いが強い男性、朝倉満。
施設育ちである彼は当時から色々な人から恐れられていて女性が苦手なのが特徴。
ーその原因は自分を傷つけていた母親だったー
調香師である小川朔と意外な接点があり・・・
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「透明な夜の香り」の続編となる今作。
前作の作品がとても面白かったのですぐさま続編を購入しました。
鋭い(鋭いというレベルではない)嗅覚を持つ朔は人の感情や欲望をも匂いで感じ取ってしまう。
偶然出会った朝倉満を屋敷の使用人として雇うことになったのだが・・・
前作とも同様、香りに寄り添った物語がテンポよく続きます。
続編ということもあり、前作の人物が登場するシーンは胸熱でした!!
読んでいて心臓がバクバクしたり、感動したり、笑ったり、そういった感情よりも、今回もとても穏やかで心地のよい読書ができました。
きっとそれは文章や表現、そして朔を含めたキャラクターが繊細であるからなのかなと感じました。
こんな香りなのかなぁ・・・と、想像することでより物語により入り込めることができます。
今後の展開も期待してしまうような終わり方だったので是非とも続編を・・・!!!
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大好きだった透明な月の香りの続編が出るなんて、、
それはそれは面白かった。前作の登場人物もうまく引っ張ってくるし。
なんというか、このシリーズはストーリー云々ってより不思議な世界観に浸ってる幸せを感じる本なんだよな、、勿論話も面白いんだけど笑
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Amazonの紹介より
天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える――。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。
エロチックな描写がないのに、雰囲気や言葉のチョイスが、どこか耽美で印象的だった「透明な夜の香り」。
その続編ということで、最初は続編かわからず、どの時期なのか不明だったのですが、読み進めるうちに、前作の主人公が現れたことにより、続編ということがわかりました。
今回の主人公は、前作とは別の登場人物・朝倉。前作もそうだったのですが、どこか「匂わせ」表現が多く、一瞬BL?とか生々しくなるの⁉︎とか思ってしまうくらい、言葉の表現が秀逸で良かったです。
また「匂い」をテーマにしている作品ですが、「匂い」の描写が、繊細的・耽美的表現で、魅惑的な空気感を放っていました。
そう考えると、どこか女性のイメージを持ってしまうのですが、この作品では男性の調香師です。
読むから想像するに、どこか中性的で、しなやかといった風貌があり、さらに洋館が加わると、何とも不思議な空間にいるような感覚があって、ふわふわしたような雰囲気で読んでいました。
連作短編集になって、訪問客が変わるたびに特殊な「匂い」がオーダーされます。当時の詳細な空気感を調香師が再現すしていきます。小説なので、言葉での表現しかないのですが、もしも匂えるのならば・・。嗅いでみたくなりました。
前作の主人公も登場し、調香師・朔との恋模様⁉︎といった場面もあるのですが、今後どんな展開になるのか気になりました。
約220ページくらいなので、個人的にはもう少し世界観を味わいたかったなと思いました。
個性あるキャラクターたちと魅惑の「香り」も相まって、色々楽しめました。
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暗い話のようでいて、爽やかな匂いが立ち込めるいい話。
正しい執着とは赦し。そのセリフはとても重い。赦すことは何よりも難しい。
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「透明な夜の香り」を読んでから読めばよかった……!
読んでいる間、ずっと静かな森の中にいるような感覚が確かにあった。
木々の奥に現れる洋館と、広がる畑が映像のように脳裏に浮かんでいた。
ここまで明確に情景が浮かぶ本には中々出会えないと思う。
今日の仕事終わりにでも、すぐに前作を買いに行こうと心に決めた。
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わたしの大好きな一冊の続刊!!??と前のめりで買いに行きました。
透明な夜の香りと同様に、できることなら独り占めしたい一冊です。
誰にも薦めたくない、共有したくない。
執着してしまう一冊。
目で見て読んでいるのに香りを感じる。しかも鼻で感じるというより脳が感じるというような…五感を刺激される。
朔の静かな執着は今も健在で、一香との関係性がふたりらしく(安易なものに安着してなくてよかった)、あの庭で独特の距離感で生きていくのだろうなと思わせてくれる。
朝倉くんはこれで前に進めたのかな。
赤い月に追われることなく、自分の人生を生きられたらいいな。
正しい執着とは赦し。
朔らしい答えにハートがずしっと重くなる。
前作同様何度も読み返すであろう、わたしの宝物になりました。
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前作も好きで、楽しみにしていた第2作。
澄んでて敏感な空気感は何冊でも読める気がする。一香ちゃん出てきたのも嬉しかった!
第1作はわたしは洋館の異世界感、非現実感を楽しんだけど、今作は皆んなの感情にぐさぐさきたな。朔さんの人間らしいところを見れたのかも。面白かった!
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『透明な夜の香り』の時もそうだったけど、読み終わると自分のことを大切にしたくなる。労りたくなる。健やかに保ちたくなる。
自分の生活に向き合おうと思える。
続きが出ると嬉しいなぁ。
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優しく穏やかな静かな物語が進んでいく感じ
ゆったりとした気持ちでこの本を読めました
香りって本当に人によって様々ですよね。
纏うものも感じるものも。
最後のフレーズ気に入りました。
この世界の中に入りたいとちょっぴり思った。
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前作「透明な夜の香り」が好みだったので、続編のこちらも購入。調香師に洋館、欲望の香り…と、独特な世界観で物語を楽しめます。依頼人を通し、色々な愛の形を感じさせてもらえる点も面白い。朔さんと一香さんの関係性が、所々でほのかに香ってくるのも嬉しかったです。