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『透明な夜の香り』続編。
勿論、前作あってこそではあるが、読者が欲している思いをこの著書にしっかりとぶつけて表現してくれている。ありがたい。
本書の中で玉手箱の話が出てくるが、香りの記憶はタイムマシンのように過去の情報を一瞬にして甦らせてくれる。楽しい記憶も苦い記憶も匂いとリンクする。
本当にオシャレな作品を綺麗に書いてくれましたね。
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『透明な夜の香り』の続編。
前作を読んだのがだいぶ前で、一香と朔の関係性等、細かい部分は忘れてしまっているところが多かったので、前作の復習を完璧にしたうえで読めたらもっと良かったかな〜。
とはいえ、舞台設定、キャラクター、ストーリーのどれをとってもすごく魅力的な作品で、全体としては前作の記憶が朧げでもなお十分楽しむことができました。
静かでおしゃれな雰囲気の中に漂う、仄暗さやほろ苦さがクセになる…(^^)
映像化にも向いてる作品のような気がします。
また続編あったらぜひ読みたいです!
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前作が好きで、今作が続編と知り購入。
どことなく梅雨時を彷彿とさせるようなじめっぽさがあるのに、読了後に爽やかな静けさを感じる作品。今作も良きでした。
自分が過ごしている部屋の匂いは毎日嗅いでいると曖昧なものになるのに、外側の人にはその人の匂いとして鮮明に記憶に残る。
嗅覚ってきっと視覚よりも記憶が正しいのに、依頼人のエピソードだけで(新城の影ながらのサポートもあり)再現できてしまう朔さんは凄い人だなぁ。
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「透明な夜の香り」がとても好ましい本だったので、その続編は無条件に嬉しかった。
匂いには抗えない。
香りは一瞬で時を超える。
嗅覚の不思議にまた魅せられた。
あと、本当に必要なものが香りではなく生活改善だとしたら、それをそのまま伝えてしまうがゆえに依頼人を怒らせる、というくだりが相変わらず面白かった。
人間は誰しも、嘘や秘密の何個かを余裕で抱えて生きている。悪いこともあるし、社会を円滑に進めるためだったり、誰かを傷つけないためだったりと様々。
そのすべてを嗅ぎ取れない人間の嗅覚は、鈍いというより恩恵かもしれないと思った。
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※
香りで人の感情や体調が分かってしまう
特別な嗅覚をもつ調香師の小川朔。
さまざまなこだわりを持った依頼者が、
欲望を満たすたった一つの香りを求めて
朔のもとにやってくる。
なぜその香りを求めているのか、
欲望の裏には何が隠されているのか、
体が発する香りが全てを朔に伝えてしまう。
目に見えないものだからこそ余計に、
香りは官能的に思えてしまうのかもと
感じました。
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久しぶりに一気読み出来る作品だった。
千早作品にはずれ無しか。
安定の内容だし、登場人物のキャラもたってるし最後の方は多少強引な印象を持ったが十分に楽しめた。
やはりお気に入りの作家の作品は良い!
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古い洋館で「香り」のサロンを営む天才調香師・
小川朔は、幼馴染の探偵・新城と共に、依頼人の
望む香りをオーダーメイドで作っていた。朝倉満は
朔に勧誘され、そこで働くことになるが…。
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まさか続編が出るとは思っていなかったので歓喜した。
前作と同様に静謐でどこか危うげな雰囲気があり、この感じが好きなんだよなと噛み締めながら読んだ。
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健康診断には何故嗅覚の検査が無いのか?疑問だった。嗅覚が最も主観が入る感覚だからだ。
「雨が降り始めた時のアスファルトの匂い」で、同じ匂いにたどり着くことは恐らく無理なんだろう。
絶対音感という言葉を初めて聞いた時に、なんて生きにくい人生なのかと思ったが、小川朔の人生も同じくらい生きづらいだろう。
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直木賞受賞作『しろがねの葉』が楽しめたので、相性が合う作家さんか確かめるために本書も読んでみたい。既刊の『透明な夜の香り』の続編のようなので、まずはそっちを読んでみよう
#赤い月の香り
#千早茜
23/4/26出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3AwiM9O
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数ページ読んで既視感あるなと思って調べたら、何と続編でした!前作も好みでした。
前作で描かれていた朔と一香の関係性をもう忘れてしまっているので、もう一度読まないとスッキリわからない…
でも、今回も設定から表現から、シンプルな登場人物の名前まで、ほぼ全部好きで大満足です。
朔が作る、良い匂いの香りに包まれてみたいなぁと夢見てしまいます。
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天才調香師・小川朔が、古い洋館でひっそりと営む「香り」のサロン。
たまらな〜く大好きだった「透明な夜の香り」の続編♡
楽しみで楽しみで仕方なかった〜〜!
読み終わりたくなくて、ゆっくり丁寧に読んだけど、とうとう読み終わってしまった〜( ; ; )
本をめくると、またあの森のような庭と洋館の世界が広がる。
静かで洗練されたイメージだった前作に比べると、なんとなくややざわっとした感じはあったものの、今作もやっぱり素敵だった〜。
あ〜この世界にずっと浸っていたい♡♡
その人の持つ香りで、体調や感情など、ほぼすべての事を感じとってしまう朔。
そんな朔は、人の欲望を「香り」に変える事が出来る。
ただ良い香りというのではなく、その人にとって懐かしいものだったり、大切な何かに繋がるものだったりという唯一無二の香りを再現するのだ。
朔の放つ静かで凛とした空気が、美しくて心地よい。
文章から朔の作る繊細で丁寧な香りが漂ってくるかのよう。
それだけでなく、雨の中の庭を歩く感じ、飲んだ事のないハーブティーをゆっくりと味わってる様な感覚。
まるで自分がそこにいるかの様に感じてしまう。
読んでるのに、感じる。
なんとも五感を刺激される作品でした。
朔に新城、源さん、一香、そして満。
まだまだこの世界の続きが読みたいな。
私も朔の作るシャンプーやリンスで洋館の香りにそまりたい\♡︎/
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大好きな千早さんの新刊。
まるで香りに触れているかのような感覚で読むことができた。
朔の凜とした静けさや、彼とは真逆とも言える屋敷の人たちとの日々がありありと想像でき、
出てくる料理も魅力的。
香りって、こんなに人に影響を及ぼすんだなあ…
前作は従業員と雇い主が女×男だったけれど、今回は男×男。
満(従業員)と朔(調香師)の意外な繋がり、それぞれの過去も描かれていた。
前作で出てきた一苺も登場し、「香り」の効果がよりいっそう深まる。
香りと記憶のつながりには共感。
私もここで働きたい
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「透明な夜の香り」続編です。
直木賞受賞作「しろがねの葉」も気になっていますが、たまたま立ち寄った有隣堂で見つけちゃいました。
本作の発売日だったんですね^^;
日付は変わってしまいましたが、仕事を終えてからの一気読みでした。
続編なので、もちろん調香師の小川朔が再登場します。
でも本作の主人公は小川朔に誘われ、住居兼職場として使用する洋館で働くことになった朝倉満。
朔のもとにはさまざまな香りを求める人々が訪れますが、本作に限って言えばそれは朔が類まれな嗅覚を持つ調香師であることの証明でしかありません。
前作「透明な夜の香り」で主役級の働きをみせた一香の登場は前作を読み終えた読者にはたまらない演出。
謎解きミステリーでも、どんでん返しでもありませんが、ラストで明かされた内容はまさかまさかの展開でした。
ただ個人的に凄いなぁと感じた「香り」を文字にするという部分では前作程の感銘を受けることが出来ませんでした。
説明
内容紹介
天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える――。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。
【著者プロフィール】
千早 茜(ちはや・あかね)
1979年北海道生まれ。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。著書に、『男ともだち』『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『ひきなみ』など多数。
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『透明な夜の香り』の第二弾。
今回は朔の過去に関係のあった人物が出てきます。
それにしてもジャスミンの香りが無性に嗅ぎたくなるなぁ。