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紙の本
優しくて残酷な恋の話です。
2024/01/02 05:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
とはいえ、あまり前知識なく読んで欲しいですので控えめに書きたいかなと。
読み始めるとすぐにネタ(謎)はぼんやりとわかるのですが、
それでもなお心をつかんでくるのは物語の力量というところでしょうか。
優しくて残酷な恋の話です。
向葵は愛称のようなひまわりのような子
4歳からずっと気持ちが続いてつながっていくのがすごい。
幼い頃も、色々と悩み多き少年時代から青年時代も
そして男ぶりがあがる年までずっと山に登るのだ。
ずっと向葵は山に登り続けるのだ。
そして吉乃。
彼が忘れていたこと。
最初ぼんやりとしていた気持ちが向葵に傾いていく様
(でも事情には気がつかないのがらしい)
神隠しのこと
浴衣のこと
金魚たち・りんご飴
お祭りの賑やかさ
お供えもの
柊たちの献身
重なりある物事
手を止めることができずに
二人の物語を令和5年最後のつごもりの日に読みましたが
この時点ではまだ二人はたどりつけてないのだと気がついて
涙があふれでてしまいました。
神様の残酷さを含めて、じんわりと涙が出続ける最後でした。
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