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ひとりぼっちの飛べない竜のところへやってきた一人の女の子。
もうすぐ彗星が地球に衝突して、地球は粉々になってしまうという。この状況を救えるのは竜だけ。地球に残った最後の竜と女の子の挑戦は成功するのか。
荒唐無稽なお話しながら、がんばれ!という気持ちになる。
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えっここで終わっちゃうの?って感じ、
もったいない、もうちょっと描いて欲しかった。
できぞこないの竜が、ある少女と出会い、地球を救う。竜と少女のやりとりが微笑ましい。
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地球の危機を救うために彗星に挑む女の子と竜の冒険物語。
主人公は竜の子ども。どのくらいになったら大人になるのか、それとも実はもう大人の竜になっているのかはわからないけれど、おそらく竜の最後の生き残り。母親の竜が死んでから一匹で、時々棲んでいる沼のナマズのじいさんと話すくらいがせいぜいだった竜だったけれど、ある時現れた人間の女の子との出会いで変わっていく。今まで話に聞かせてもらうばかりで空を飛んだことなどなかった竜だけれど、その女の子は星を飲んだ竜の伝説のように、地球に迫る彗星に向かって飛んでほしいと言い出す。その彗星が地球にぶつかると、みんな死んでいなくなってしまうらしいけれど、彗星をやっつけることなんて本当にできるのか。
強気でおしゃまな感じが可愛らしい女の子と、気弱で自信なさげな竜の子どものやり取りが微笑ましいお話でした。
近未来の話のようで、『竜』などという空想の生き物も出てくる、SFとファンタジーが混在したストーリーが新鮮です。理論的で科学的な面もあるのに、問題の解決の一番の主力が存在しているかどうかもわからなかった伝説の竜、というところがまた面白い。登場人物が極端に絞られているため、ストーリーの主軸がブレずにいるのも児童書と思えば高評価です。物語の展開がはっきりとしているので、章ごとに内容を追いかけやすく、小学中学年~高学年向けと思います。
物語の最後、この女の子と竜はどうなるんだろう、と想像する余地が大きいのも魅力的です。読書感想文を書かせるなら、この後の展開について考えさせて、自分なりの”その後の二人”予想を書いてみるのもいいんじゃないかと思います。十人十色の予想が返ってきそうで楽しそうです。
最後の一匹なのかもしれない『竜』は、もしかしたらそのまま絶滅してしまうのかもしれないけれど、この女の子と友達になったことはきっとかけがえのない大切な出会いだったのだろうなと思ったりします。
子どもの目線で読みたい一冊です。