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【これは『IT』ミーツ『ストレンジャー・シングス』だ】秘密機関の目的が徐々に明らかに。冷酷な女所長たちが逃亡するルークを追う一方、超能力少年少女らは力を合わせて巨悪に戦いを挑む!
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下巻読んで思ったのは上巻は起承転結で言うと起と承の半ばくらいで、下巻はそれ以降がドドドとジェットコースターのように展開するのでページ捲るのが止められなかったという事です。
逃避行の末の二人の主人公の邂逅、〈研究所〉からの追手の襲撃、その裏で起こる〈研究所〉での子供達による反乱といった数々の出来事がキングの筆致で描かれるし、さらに過去作品のキーワードもチラチラと差し入れたりしてファンとしてニヤニヤも止まりませんでした。
ほぼ同じ時間での逃げる側と追う側の話を交互に並べる事、一つの出来事を複数の視点で描写する手法を何度も使って緊迫感や臨場感を煽るの本当に上手いなと思ったり、〈研究所〉の大人が子供を人間として見ない様の悍ましさや、後半の子供同志の友情から生まれる祈りの気持ちの結末がなんとも切なかったり(エイヴァスター!)と、読んでいて感情が様々な方向に揺さぶられました。
自分は今作をキング復帰作として久々に読ませてもらいました。
ファンには勿論ですが、登場人物も少ない方ですし、ストーリーもなかなか起伏に富んでキング入門作としても良いかなと思います。
名前は聞いた事あるけど、という方はこの機会に是非。
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エグいテンポにはもうキングとしか言いようがない。この疾走感。序盤のゆっくりな展開から、流れるようなテンポ。最後は少し冗長かなと思ったけど、あれもひとつのメッセージとして含んでいるのがよかった。もっとこんな作品を書いてほしいー
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「異能機関(下)」(スティーヴン・キング : 白石 朗 訳)を読んだ。
覚醒してスプラッターにもなったし、頭脳戦でチェックメイトもした。
『全米ライフル協会』が喜びそうな部分もあり、『AKIRA』とか『童夢』を彷彿させる部分もあり、まあいろいろだね。
『いろいろって?』
『いろいろはいろいろさ』
読後感はまず満足できるものでありました。
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上下巻、しかも2段組の量にビビりながらもあっという間の完読。あー久々のこの感じ、スティーブン・キングだわ。
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★5 大長編でも読みだしたら止まらない! ハラハラドキドキ&超胸アツのドエンタメ小説 #異能機関
上巻のレビューからの続き
https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4163917179
○愛すべきキャラクター(大人たち)
・元警察官 ティム
超イケメン、これだよ男子の目指す姿は。不運な経歴を持つ彼ですが、当たり前のことを責任をもって行動ができる、そして人間性と心意気が光るおっさんです。まさに父親にように愛情で溢れていて、彼のように胸を張って生きていたいと思える人物でしたね。
・部屋係 モーリーン
日々やるせないニュースが流れてきます。悲しいことに彼女のような人は、世の中にいっぱいいるんでしょう。良い友人、生きる知識や情報を得ることの大切さが身に沁みました。
・みなしごアニー
何者なんだこの人って感じが大好き!スパイスが効いてる人物で、どこかリアルなアメリカの一部分を見ているようです。ただ人を思いやる心の美しさが素敵でした。
○抜群のエンタメ小説
最初から主人公を登場させず、なんでおっさんの物語を読まされるんだと思いきや、それがもう面白い。研究所に入ってからは、魅力あるキャラと抑圧と暴力で見せつけ、その後は手に汗を握る展開。詳しくは言えませんが、後半なんかは、めちゃくちゃ面白いです。
そして文章も豊潤な言い回しが多く、セリフもドラマチックなものが多い。映像を目の前で見ているように物語が進行していくんですよ。そりゃ世界一ともいわれる巨匠ですね、筆力に感動しました。
○醜い大人たちの都合
正直、きつい描写が多い。もちろん許せないのだが、仕事なのは理解しよう。ただ絶対許せないのは、自分が本来持ってるはずもない力に溺れ、負の感情をぶつけたり、価値観を押し付ける行為。人の権利に土足で踏み込んでくる傲慢な態度は大っ嫌いです。こういった醜い人間性が、最終的には戦争を引き起こすんです。
○真相の恐ろしさと判断
私の言いたいことは、ティムがすべてを語ってくれました。
どんな理由があろうが、子どもたちの夢や自由を奪うだけでなく、本書に書かれている内容を肯定することはできない。上級国民だろうが、資産家だろうが、どこの国の長であろうが、決して許せない。もちろん本書はフィクションですが、決して現実にはあって欲しくないです。
■きっと共感できる書評
私が結婚して10年以上たちました。どんなに人間性が好きでも、長く一緒に過ごすと、お互いに求めるところがずれてしまうこともある。時には感情的になることすらありますよね。お互いに幸せに暮らしていくには、何が必要なのでしょうか。
本書の子供たちが見せてくれた行動に、答えがあるような気がします。自分よりも相手への思いやりを決して忘れないでいたいですね。そして何十億といるこの世界も、できるだけ多くのひとが思いやりの心をもち、幸せに暮らしてほしいと願いました。
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いやあ、下巻に入っても失速するどころかどんどん加速していくので、途中で止めることができなかった。
さすがにストーリーに触れることはできないが、本書で描かれているのは“超能力”だ。キングには『キャリー』や『ファイアスターター』など超能力者が主人公の作品も多く正に原点回帰だが、スケール感がまったく異なる。
彼らの目的が手段を正当化するとは思わないが、そう来たかと唸った。こんな大義名分があればなんでもできちゃうよね。
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素晴らしいほどキングだった!
超能力を持つ子供達を集める謎の研究所。12歳のルークは脱出できるか!?
圧倒的な文章量、でも止まらない。
力を合わせる子供たち、助ける南部の面々。
息もつかせぬ後半の展開。
いつも思う。
キングの作品には必ず愛がある。
読めて幸せだ!
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面白かった。夢中で読んだ。
ルークが逃げてティムと合流するの熱すぎる。追っ手にはすぐバレちゃうけど、そうじゃないと銃撃戦起こせないしな。
南部の恐ろしさ面白い。なるほどね。
人があっさり死ぬのはルークの両親からきつかったけど、警察署のみんなも亡くなったの悲しい。でも面白い。
そして、舌っ足らずの男と予知能力。ここらへんはマイノリティリポートのような。まあ未来予知につきものだけど、暗殺の対象がどのように選定されていたのか面白い。というか、ルークの天才さよりノーマルレベルの超能力のほうを欲するというのが破綻してると思うんだよな。いくら天才さより希少な可能性とはいえ。
キングがあとがきで書いてた友人とのエピソード面白かった。亡くなったの残念。
異能機関自体は作中で出てこない名称なので、別の名前が良かったのではと思うけど、難しいな。
連続ドラマでみたい。もっとみんなの背景が見たい。
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上巻で研究所を脱出したルークがやっとティムと交わった。追う方と追われる方が交互に書かれて、緊迫感が半端なく、祈る思いで読んだ。
キングは悪人がとんでもなく悪い奴として描いてるので善悪の対比も面白い。超能力者の表現も違和感なく作品にのめり込めた。
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後半になって一気にスピードアップ。
ルークと研究所の仲間たちの場面が交互に描かれ、なかなかスリリング。
ただ犠牲者が多すぎるのがちょっと残念。
全体的には面白かった。
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原題は「the institute」
研究所というタイトル通り、巨大な組織の末端に過ぎない、メイン州の山奥の研究所が舞台の、少年少女の冒険劇。
下巻は、襲撃し襲撃される大人たちの戦いもあり、いやこれ、ラストどこまで書くんだろうと不安になるほど壮大な背景世界もあったりして、飽きさせない。
結末は予想外の落ち着いた閉じ方。
初めてキングの小説を読んだけど、やっぱり映像化と相性のいいんだろうな、と思った。
簡潔かつスピーディな描写力と、ファンタジックな展開、魅力的なキャラクター造形は、一級エンタメ作家たるゆえん。
別の作品も読んでみたい。もちっと安価なものであればなおいい。
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わかってるんだよ。全てがまるくは収まらないし、全てハッピーエンドって訳にもいかない、それがキングの作品だって。とはいえやっぱり哀しみは深いし喪失感は拭えない。モヤモヤも残る。ひと夏の冒険にしては壮絶すぎる生死をかけた戦いなのに、スタンドバイミーを彷彿とさせるキラキラ感を纏っていたり、あるいは夏の思い出で終わらせてしまいそうですらあるエンディング。それが僅かな希望なのか、絶望なのか、それすらわからなくなるようで、わたしは一体正義の大人でありえるのか?と問われているようで怖くもある。たとえ、散ろうとも戦う道を選んだ子供たちの純粋さと強さに敬意と精一杯の愛を。
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二段組の上下巻を読むのは久し振り。ボリューム感。でも、さすがキング 。ありありと情景の浮かぶ細かい描写が全然煩くない。テンポが良くて、先も気になるからどんどん読める。
何のために子どもたちが連れ去られているのか。子どもたちに何が起こっているのか。子どもたちは救われるのか。
気になって気になって、なかなか本を置くことができなかったので、連休でほんと良かった。
こうなってくると、またボリュームのあるものを読みたくなってくる…。
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研究所の部屋係のモーリーン・アルヴォースンはバスルームのシャワーヘッドを使って首を吊っていた。そして、彼女が壁に書き残したメッセージ「地獄が待っている。あとからおまえが来るのを待っているぞ。」があった。そしてそのとおり、ミセス・シグスビー達に地獄が迫っていた。下巻はハラハラドキドキだ。ルーク・エリス達の進行とミセス・シグスビー達の進行が交互に綴られ、それに進行時間にも追われてひやひやしたものだ。とても面白かった。