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著者2人が自閉スペクトラム症ということなら、僕もきっとそのスペクトラムの端の方に位置するのではないか。仕事以外であいさつができない。雑談が苦手。相手に話を合わすことができない。帰りが誰かといっしょになるのが嫌で、逃げるようにすっと出ていくこともある。いつでも本を読んでいるのは1人でいたいからというのもある。いま、妻の実家に帰省中だが、義父母との会話もぎこちない。もっともこちらは30年近くになるわけで、双方ともに慣れてしまったが。義父は認知症が徐々に進んでおり、同じ質問を繰り返す。覚えられないし、思い出すことも難しいようだ。孫が小さかった頃のことを最近のことと混同してしまっていることもある。うさぎさんが「おわりに」で書いているが、何が異常で何が正常なのか。それぞれ違うわけで、自分が理解できないからといって異常扱いするのはやめにしてほしい。池谷先生の実験室でネズミの脳が身体の外で2年間生き続けるという話。ヒトの脳での実験はもちろんなされてはいないだろうが、やろうと思えばすぐできそうである。安部公房の「第四間氷期」で読んだことが現実になる日も近いのか。
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「脳はこんなに悩ましい」から7年、この間に中村うさぎさんは難病で生死の境を彷徨われました。この対談を読んで、ご不自由な生活はされているものの、思考のキレは些かも損なわれていないと分かってまず安心しました。
脳に関する研究の進捗は物凄くて、目からウロコが落ちまくりですが、やはり、たくさんのことが分かれば分かるほど、「ここから分からない、ということが分かった」がますます増えているのですねぇ…。それでも、認知症や発達障害(この呼称何とかなんないの?)へのアプローチや支援の手掛かりが増えているのは確かなのですね。
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非常に興味深かった!!
対話相手が中村うさぎってとこも含めていい!!
特に興味深かったことをメモメモφ(..)
オキシトシンは関係性のコントラストを強める。
眼に写ったものの1%も処理できていない。(そもそも最初に脳に送られた時点で約30%)
「直感」「第六感」「勘」を作ってるのは大脳基底核かも(記憶や経験等の瞬間的な連合)。
もはや人間の脳では、AIは理解できない。(演算処理のできる圧倒的量の差)人間はdate minning=抽出がどうしても必要だから。
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対談本は、複数の人の考えが融合するのを、本を読むことで得られるのがよい。脳の専門家と、様々な経験をする著者との話。人間の生き方は、色々だけど、脳から見ると、こんな見方がある。そして、性格は違う。このグルグル回るのがいい。
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マシュマロテストで、出世率や肥満率、テストの成績まで予想できてしまうという…。自制心、コントロールする力は、とても大切だと思った。
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「脳はこんなに悩ましい」に続き、中村うさぎさんと池谷裕二先生の対談。アルツハイマーなど認知症になると、旦那の顔を忘れるのも、恨みつらみを忘れないのも生きるため。ヒトのみが、子どもに対する愛情を異性にも向けるが、それは脳のバグ。自閉スペクトラム症は、遺伝的要因が高いが、環境要因もある。確率の問題ではあるが、妊婦は風邪を引くと自閉スペクトラム症の確率が高まるから、風邪をひかないようにするに越したことはない。生まれ月で、特定の病気にかかる率が高いとか。
最後に、二人が自ら、自閉スペクトラム症の疑いがあるから、と精神科医の診察を受け、高機能自閉スペクトラム症だと診断される。
自閉スペクトラム症も、生活に支障がなければ、障害ではない。
自閉スペクトラム症の人は、自分が「ワシ人間」であると認知していないヒトも多い。が、「ワシ人間」が自分の中にいると認識して、外に出る時は、「シマウマ人間」の被り物を被って出れば良いと知れば生きやすくなる。
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自分は対話形式で、浮きつ沈みつしながら知識が流れていくのを獲得するのは苦手だとわかった…。このままだとあんまり読書を楽しめなさそうなので、断念です。
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非常に面白い作品だった。中村さんが池谷さんというAIに脳科学や科学について聞いているような体裁。知らない話がどんどん出てきて非常に興味深かった。最後の章で自閉スペクトラム症についての話が展開され、それも他の本には無い視点で語っていたため新鮮だった。
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一気読み終える。最後は高機能自閉スペクトラム症の診断が降りる。誰もが何かの症状を持っているという証かも。
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自閉スペクトラム症について正確に自分を説明できる人が、専門家も含めて話をしているのが画期的。程度はあるけど自分にもある部分あるね
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久しぶりにYouTubeで中村うさぎさんを拝見し、本読みたい!と思い、手に取った一冊です。
脳研究者 池谷さんと、
中村うさぎさんが対談する形式で進みます。
印象的だったのは、
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物理学は「世界がどう成立しているか」を説明しようと努力していますが、一方で「世界がなぜこんな設計なのか」は説明できていないのです。
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だから飛行機もなぜ安全に空を飛べるのかは未だによくわかっていないし、麻酔薬もなぜ効くのか原理がよくわかってないと言う。
本書に出てくるものは過剰過ぎて日常生活に支障をきたすと病と診断されるのかもしれませんが、普段の私でも「違和感」「異常」を感じることはあって。
「わかっている」ことの曖昧さや甘さも再確認しました。
中村さんの話し方がやっぱり好きだと思った一冊です。