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『レプリカだって、恋をする。』の第2巻。
大賞作品の続刊で、今作は夏休み後に行われる文化祭を描いたお話。
文芸部廃部の危機!?を脱することはできるのか。
全ては文化祭での文芸部の部誌の売り上げ次第?
というお話。
まず、今巻を読んでいた私の体調が精神的に病んでいたというのもあり、万全な体調で読めなかったというのもあるのですが、厳しめなことを言うと、盛り上がるところが正直なかったなと。
レプリカたちの淡い恋に、前作同様のアオハルを期待しすぎたのかもしれないのと、1巻で完成されてるんだろうなとと思っていたところ、作者さんもそうだと思っていたのもあり、書きづらかったのかな?と思うくらい、淡々とした印象の巻だったなというのが正直な感想です。
ただ、これは私の体調もあるかもしれないところなのでなんとも言えないところですが、本作から感じたのはアオハルの苦さです。
実は前作もそういった苦さもあり、がむしゃらに突き進むアオハル感と夏の暑さもあって爽やかに感じたアオハルは、実は物凄く苦くもあるという内容だったなと。
本作のヒロインは本体のスペアたるレプリカ。
レプリカが自由に動けるのは実はレプリカの本体の人間が表に出るのが嫌だったり、やりたくないことだったりで変わりに呼ばれる代物ということ。
これは前作でもそうですし、作者も前巻のあとがきでも書いていたように、サボるための道具というのが基本。
つまり、ある日、本体が本気出すと不必要な存在になったり、本体がこの世からいなくなると消える存在だということなんです。
つまり、凄く楽しく過ごしていても、夢を持っても、ある日突然消えてしまう存在だということなんで、この物凄く不安定な事実を強調している巻なのかな?と思いました。
ちょっと、私には物足りなく感じてしまった巻なのですが、その暗くて苦いアオハルもアオハルということなのかな?と思いつつ、次の巻でそれがどう動くのかは確かめてみたいなと思いました。
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この小説2巻出るのか、と1巻読んだ限りでは思っていましたが、だいぶ心を動かされました。日常的な場面と、波乱の展開に魅了されます。
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いや、あの、終盤の展開が辛すぎるのだけど…
レプリコ二巻目はナオとアキくんの恋が順調に進む文化祭編。
文芸部の存続もかかって頑張る二人とりっちゃんが愉しい。
お化け屋敷の場面とかいっそお姫様抱っこすれないいんじゃない! と思った^^
そして現れるもう一人のレプリカ。
そうだよなあ。
二人いるんだから三人目がいても何も不思議じゃない。
もしかしてこの世界って結構たくさんレプリカいるんじゃないのかな?
でも、それぞれのレプリカの境遇は違ってて。
今回の彼女はなんと言うか辛いね。
それでも吹っ切れてこれからって言う時に、ラストのあれは衝撃的。いや、心折れそう。
ナオの慟哭に胸が痛い。
そして彼女には更なる追い討ちが。
これは次の巻を読むのが怖いけど、読まずにはいられないと思う。
この物語はどこに辿り着くのだろう?
どうか救いがありますように、と祈らずにはいられない。
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文化祭準備中に起きるある事件。
この作品、とにかく心を引っ掻き回すのが上手い。レプリカと言えども人として、自分としての「意思」や「心」がある。だが、彼女は複製品でしかない。
その彼女が恋をし、学校に馴染み、生活をしていく。何も起きないでほしい。でも事件は容赦なく起きるのだ。
SF的なアプローチと現実的な日常の組み合わせが見事だ。
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1巻の自己紹介的内容やレプリカの存在意義からはいったん離れて文化祭イベントでのワチャワチャ感は若さの特権だね。ラストでは、今後主要キャラとして活躍できたかもしれないリョウの存在感がぐっと高まり、しっかりと本題と絡めてくるあたりは、がっちり心を持っていかれる。ラストの一文、素直の言葉に、今後どうなっちゃうんだ?と次巻を読まずにはいられない。
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1巻よりも物語の起伏が大きく、読み応えがあった。
ただ、話がどんどん暗い方に進んでいくのがしんどい。
レプリカの設定やレプリカならではの感情などを見事に描写しているのはすごいと思った。