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マリウポリとは今回の不幸な侵攻で初めて知った。
ロシアの侵攻の話かと思ったら全く違っていた。
第二次大戦前後の民族的にも祖国を持てない人達のルーツを探す自伝的小説。ユダヤ人虐殺もだが、ロシアでもそれ以上の虐殺の歴史があった事を何故私達は学ばないのかと思った一冊。
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ロシア人の父とウクライナ人の母のもとに生まれた著者が、母親が残したわずかな写真や書類を元にネットを使って親戚や自身のルーツを探るのが第一部。二部以降は、その結果を元にストーリー仕立てに祖母の生い立ちから、母親の生涯を語る。
スターリン政権の元、元貴族としてソ連では冷遇され、シベリアで強制労働させられ、ウクライナではナチスから下級人種として収容される。21世紀になっても変わることのない国家間の軋轢は胸に迫るものがあった。
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おすすめ資料 第556回 ロシアとウクライナの血を引くドイツ語作家による「自伝的フィクション」(2023.06.02)
本書では、第二次世界大戦後のドイツで夭折したマリウポリ出身の
母の痕跡を探る娘の旅が描かれています。
訳者あとがきによれば、本書は、フィクションとしての小説でもなく、
かといって、完全に事実に依拠しているわけではないためノンフィクションでもありません。
しかし、既存の型に当てはまらないことが魅力であるとも述べられています。
当時のドイツで生きたウクライナ人の道程を知るもよし、新たな文学の型を
味わうもよし、いずれの目的でもおすすめの一冊です。
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