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紙の本
「なら、教えてやるよ。たかが紙切れ一枚の重みってやつをな」本文より。
2023/09/02 10:35
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
『渇愛』文庫新装版です。
ネタバレがあります。
●会員制クラブのホストで19歳の攻め・高見玲二
●大学生の21歳受け・高見和也(旧姓 秋葉)
●祐介の甥で玲二の従兄弟・久住高志
●玲二の実父・高見祐介
●和也の実母・由美子
●玲二を雇う実業家・森島明人
和也が中学二年生の夏、シングルマザーの母親の再婚で義父・祐介と、そしてその半年後には義弟・玲二も暮らすことに。ところが両親の離婚のせいで思春期だった玲二は荒んでいて、和也たちは対応に苦慮しながら高見家は家族という体裁をなんとか保っていたのでした。
そして和也が大学生に、玲二が高校二年生になった年、祐介と由美子が事故で急逝。すると玲二の言動はますます過激さを増して・・・
二歳年下の義理の弟・玲二と大学生の兄・和也の、骨肉の情を絡めた執着愛の物語です。
もともと初対面から不仲だったのに、玲二が和也の彼女を寝取ったことがきっかけでずっと修羅場(笑)。
新装版になっても玲二の鬼畜さは健在で、旧版のときには感じなかった理不尽さを噛み締めてしまいました。自分が和也だったら「逃げる」の一択です。
なぜ玲二はこうも和也を求めるのかなど、上巻では玲二の真意がはかりかねるため、下巻とセットでお読みいただくことをおすすめします。
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