紙の本
誰もが家族に問題を抱えている
2023/09/01 10:55
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投稿者:みずたまり - この投稿者のレビュー一覧を見る
浪費癖のある母親、殺人者の父。ヘビーな環境で育った2人の大学生が、そこから抜け出そうともがく。他の同級生も親の過干渉に苦しんだり、弟にコンプレックスを持ったり、みんな必死で生きている。スマートな文で、台詞もカッコよく、ぐいぐい読ませられた。
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毒舌じゃないけど、悲観でもないけど、斜に構えてるわけでもないけれど、なんかそういう感じ。
褒めてます。私の好きな世界の見方。だって綺麗事ばかりじゃないんだもの。
こんな毒親の元に生まれていないし、こんなに不幸だとも思ってないけれど、いつかこんなことを考えてたし、その精神はいまでも持っている気がするの。
やり取りの描写もううちらじゃんって親近感。
読んでほしいな。親友に勧めたくなった。
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友情とか絆とかいう言葉が安っぽく感じる
泥沼にはまる親が子どもの手を離さない
子どもが親の手を離せないのは愛とは違う
二人が今後安らかに暮らせることを願ってしまう
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気持ちを理解できる支え合う人が出来て良かった!
家族って言葉で縛り合わなくてもいいんだと思わせてくれます。
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友達を作らず日々バイトに明け暮れる宮田。見た目も過去もワイルドな江永。そんな二人がひょんなことから一緒に住むことに。
宮田と江永と、途中で離脱した木村。3人3様の家族とトラウマを抱えながら、懸命に生きている。いつの時代も親との葛藤、確執は変わらずエグいものだなと。
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愛されなくても別に。
なんとも言えないこの表題に惹かれ購入した一冊。
大学生の宮田陽彩は学生生活を謳歌することなく日々バイトに明け暮れる生活をしている。
そのなある日、奇抜なファッションを身にまとった江永雅と出会い・・・
宮田も江永も自分や他の人間にも期待をしない。
どこか諦めた顔して、ただ生きるために生きている。
そんな二人が出会うことで世界は光輝き未来は明るくなる・・・
訳でもなく、暗く先の見えない道はずっと続いていく。
これまでと違うのは隣で一緒に歩いてくれる人間がいる。ということだけ。
未来が明るくならなくても、人生が光輝かなくてもいい。
愛されなくても別に、いい。
宮田にとって、江永にとってお互いの存在は
暗い世界を少しだけ歩きやすく、楽しく生きていくために必要な存在。
二人が出会ってくれて本当に良かった。
読了後は少しだけ心が軽くなるような気持ちになりました。
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自分が抱える孤独は他人と比べようがない。
自分が一番苦しい訳じゃないのは分かっていても、やり場のない気持ちをどう昇華すればいいのかひとつの示唆を与えてくれる作品だった。
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主人公である宮田ちゃんのご両親(特に母親)が見事な毒親っぷりで途中辛かった。対する江永ちゃんも自身を覆っている不可抗力の闇に押し潰されそうになっている過去を持っていて、チューハイ缶を片手に宮田ちゃんに詳細を打ち語る描写には読んでるこちらも辛くなってきた。
でも、最後は最後ですごく素敵な終わり方でホッとした。若い女の子二人のこれからが幸で溢れてますように。
◉3月14日再読
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愛されなくても別に
タイトルから依存系百合作品かな、と思ったけど
惜しいけど違った。
自分が不幸と思う気持ちは、人と比べてもなんの意味もなく、本人が不幸だ、と感じていれば、他者からそれは不幸なんかじゃないと言われても関係ない。
隣の芝は青く見えるもの。
家族というものは、無条件に愛し愛され、許し合わなければならないのか?
親は愛する義務があるかもしれないし、子はそれに応える義務があるのかもしれない。
でも、そんな依存的な関係は歪だ。
親と子だって、結局は同じ人間じゃない、他人だ。
子は一人立ちするまで育ててもらった恩はあるかもしれない、だからと言って個人としての尊厳を脅かされる必要はない。一人の人間だ。
愛してる、という言葉は美しいようで呪詛のようだ。
愛してる、だから私のことを許してね
そんな言葉にも聞こえる。
私は誰かに対して、愛してるという気持ちは分からないが、誰かを必要だと思えるようになりたいなと思った。
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簡単に書くと孤独だった大学生が友達をつくるお話でおもしろかった、なのだけれど。
自分の生い立ちをこれくらい不幸だと見積もって、それよりも幸せなのだからいいだろうと思ってしまうことはわたしにもあるので、それは客観的にみればこういう風に不快なんだと納得させられた、感じさせられた作品。
実際はひとそれぞれに不幸があって不快があって嫌なことがあって、それでも自分なりに改善しようと、幸せになろうとしていて、それを阻む権利はないなあ、気をつけないとなあと思った作品。
わたしはわたしが弱い人間だと思っていて、江永のようなかっこいい、さばさばした、と表現されるような人に憧れるけれど、そんな人にも不幸があって不快があって嫌なことがあって。当たり前のことなんだけれどそうだったな、って思い出させられた。
重い話がライトに綴られていくなかで、ふと挟まれる日常の会話や日常パートに口に出して笑わせてもらったりもした。
うわー!うまく感想書けないけれど、このご本と出会えてよかったです。
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親に恵まれず、宗教、毒親、風俗などに翻弄され、親から自立しようとする女子大生の話
不幸でも、不器用ながらなんとか居場所を作り、生きていいんだよね、と確かめながら生活をしていく 不運な境遇の中、強く成長していく様子が描かれています どうか幸せになってほしいと、親目線で読みました
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いわゆるシスターフッド作品。不遇な女子大生が不遇なりに自分達の人生を恨みつつも、仲間と共に生きていくお話し。
最後は前向きに終わり清々しい気持ちで読み終えられました。
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家庭の実情は分からない。幸せそうに見える家庭も外面だけかもしれない。家族と良好の関係を築いている人こそ読んでほしい本である。(理解できないかもしれないが。)
『愛情は、全てを帳消しにする魔法じゃない。』
そう断定できる宮田は江永さんとの出会いにより強くなれたのだろう。
生い立ちを言い訳にせずに真っ当に生きる彼女たちの強さをひしひしと感じた。
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闇が深ければ深いほど、光は強く見えるように、
どうしようもなくどん底に生きる二人が、眩しい。
痛いほど救いようのない状況下に置かれ、
必死にもがきながらも突き進む。
雨に野垂れ死んだら、
その後に雨が止んだかどうかなんて
知ったこっちゃない!
だから、いろんな選択をしてもいい。
自分で選んでもいいんだ。
それが生きる術となるならば。
「愛されなくても別に」
タイトルと同じこの台詞が
ページ上に出てきた時、
そんな台詞が生み出された過程を思って、
泣けて仕方なかった。
だけど読後に射す希望が、
その台詞の続きを生み出す。
「愛せたらそれでいい」
愛するなんて言葉、
二人にはちょっと大袈裟かもしれないけれど、
幸せになってほしい、と互いに想い合う、
そんなささやかな愛が、
その先への一歩一歩に続いていってくれることを
願わずにはいられない。
なんだかどうしようもなく、愛おしいんです。
この二人の背中を押してやりたくなるようでいて、
本当は自分が背中を押してもらっているのかもしれない。
みんなも出会ってほしい。
宮田と江永に。
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愛情はすべてを帳消しにできる魔法じゃない。
まさにその通りだと思う。
1人で考えてるとこの結論に辿り着くことは難しいと思うので、本からきっかけを得られて良かった。