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科学技術と軍事の関係をまとめる意図の内容だが、だらだらと羅列。非常に読むのが苦痛なまとめ方だ。
結局は否定的だ。
読了35分
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後半は主に生命科学・倫理に寄って深掘りしているが、前半の各国が発表しているドキュメントについての解説は非常に有用。
おそらく日本が今後これらについて考える上での、よいスターティングポイントになると思う。
著者が後書きで述べる「軍事関連の研究の倫理と管理について詳しく論じた初めての書」という自負は正しいと思う。
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先端科学の軍事利用について、どのような技術があるのか網羅的に知れると思って買ったのだが、方向性が違った。著者は生命倫理を専門とする方であとがきを読んでなるほどとなった。最近の問題は、善悪で判断できるものではなく、技術利用も技術利用により社会一般が利益を得られても一部個人が不利益を受けること,またその可能性がある場合の線引きをどうするのかという問題である。諸外国はそれでも一般的な基準,法令をその国に合わせて作成しているが日本は戦中の記憶から、言霊的発想から俎上にすら載せていない。国民がそれぞれの立場から自由に発言し監視する必要を著者は謳っており、隠して利を得るには治世者や現在の利権を持ってるものを利することになるだけなので、まあそのとおりであろうと思った。
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科学技術と軍事の関係において、非常に示唆に富んだ論考がまとめられている好著だ.ゲノム編集技術等の倫理問題をベースに、著者が兵士の強化策、人工知能兵器、人体実験等が構想されていることに懸念を抱き、膨大な調査を実施した意気込みに敬意を表したい.アメリカがこの問題に取り組んでいることはある程度予測していたが、フランスが様々な試みを実施していることに驚いた.これらの国が心に留めているの、国際人道法だ.それぞれの国の事情に合わせて、追加の規定を盛り込んでいるのだ.学問の自由を確保しながら、人道的な配慮をこらして研究が進められている実情を知ったが、我が国の体制が非常に気になる.隠蔽体質が蔓延している現状を打破していく必要性を痛感した.
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●=引用
●兵士の心理面での強化改造が、軍にとって好ましくない結果をもたらす場合があることも指摘されている。米海軍アカデミーが二〇一〇年に開催した会議のレポートでは、遺伝子や脳神経を操作するなどして、兵士の恐怖の感情や攻撃性のレベルを改変することは禁止すべきであると勧告している。恐怖を感じない兵士や、好んで戦闘を行う兵士をつくると、かえってその兵士たちが負傷し戦死するリスクを高め、作戦行動と軍の使命を危険に晒してしまうと考えられるからだ。強化改造は兵士の死傷を減らすために行われるはずなのに、それでは本末転倒になってしまう。また恐怖を感じずに殺傷を行う兵士は、市民をも危険に晒し、市民社会と軍の関係を危うくしてしまう。
期待していた内容とは違っていた。科学・技術を軍事利用する際の生命倫理の話が多かった。