紙の本
カバーで一目ぼれしました
2023/09/05 18:45
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソース焼きそばが、いつどこで、どうやって生まれ、伝播していったのかを真摯に検証した新書。圧倒的参考資料の量、やたらおいしそうな焼きそばのカラー写真、落ち着いた論理展開と語り口、焼きそばへの「好き」が結晶化したような本だった。本気だからこそ面白い
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<目次>
第1章 ソース焼きそばの源流へ
第2章 ソース焼きそばの発祥へ迫る
第3章 戦後ヤミ市のソース焼きそば
第4章 全国に拡散するソースの香り
<内容>
もう学術論文やん!?というのが正直な感想。特に第1,2章は様々な文献に当たり、巻末に強烈な出典注がつく。著者をここまで追い込んだ?のは、ソース焼きそば愛だろう。ソースの香り、もちもちとした食感、食事でも酒の肴でもOK!。確かに縁日の屋台に始まり、「日田やきそば」「そばめし」「富士宮やきそば」「横手やきそば」…。B級グルメとしてあちこちで名乗りが上がっている。食べたくなること請け合いである。
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期待ハズレでした。謎など何も無い。ソース焼きそばの本で充分。この人のブログの方が10倍面白い。
ただ過去の歴史が書いてあるだけ。そんな事より、おいしさとか、全国のバリエーション、焼きそば食べ歩きとか、自前での作り方とか期待してました。
完全に狙い外してます。
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何故、醤油でなくソースなのか?その発祥は何処?
ソース焼きそばの謎を各種の史料から読み解き、探索する。
全国各地の60を超えるソース焼きそばのカラー写真も掲載。
・昭和15年頃の浅草周辺の地図
・まえがき
・プロローグ 昭和11年の焼きそばマニュアル
第1章 ソース焼きそばの源流へ
第2章 ソース焼きそばの発祥に迫る
第3章 戦後ヤミ市のソース焼きそば
第4章 全国に拡散するソースの香り
・あとがき
・ソース焼きそば年表、参考文献有り。
各節ごとに節の要約有り。
ソース焼きそばの発祥を求めての探索は、ミステリーの如く。
多くの史料・資料や文献、書籍を調べ、店を訪ねての取材は情熱。
大正初期に既にあった中華料理屋。製麺機と屋台の支那そば。
明治・大正・昭和期の小麦粉の事情の変遷。
浅草、千束の店や屋台の焼きそばを検証。
戦前の、屋台のお好み焼きからのソース焼きそば単独へ。
戦後の、ヤミ市でのソース焼きそばの人気。
醤油よりもソースが入手し易かった訳と
ソース後がけスタイルの理由。
ヤミ市から全国に伝播したソース焼きそばは、
やがて各地で新たな食文化して芽吹く。
それら各地の焼きそばのルーツと現在のご当地焼きそば。
一口にソース焼きそばと云っても、膨大な参考文献で見る
ように、断片的であり、辿ることの困難さが窺える謎解きでした。
関東と、関西や他地域での事情の違いも興味深いもの。
その紹介するカラー画像の焼きそばが実に美味しそう。
ソース焼きそばを食べながらその歴史を味わうのも、また良し。
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焼きそばは麺類なのにお好み焼きなどのコナモンに分類される。
誰もが知ってるソース焼きそばのルーツに迫る。
とても面白かった。
テレビでドキュメンタリーつくっても絶対面白いだろうなと思います。
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今年読んだ本で言うと「ポテトチップスと日本人」も思い切り堪能しましたが、この「ソース焼きそばの謎」もなかなかに満喫できる新書でした。マニアックという言葉では言い表せられない探求力でなんとなく語られている俗説を打破していきます。例えば大阪発祥説、戦後普及説などなど…その中で今回、個人的に目から鱗的に理解できたのはお好み焼きの発祥でした。イカ天、エビ天が具材の標記とか味のバリエーションではなく、料理の形態模写であったこと。浅草染太郎のシューマイ天も食べたことありますが、なんでこれがシューマイなのだろうと不思議な気持ちになったことを思い出しました。でもそのワンダーな気持ちが、お好み焼きのDNAだったのだとは!日本人と小麦粉の関係、製粉機、製麺機の歴史、鉄板ファーストフードビジネスの来歴、ソースと人工甘味料の関係、どんどんソース焼きそばから拡がる社会と文化と政治の変化に振り回されました。もはや「焼きそば学」と言える世界だと思いました。たまたまNHK特集の再放送で1978年11月17日の番組「食卓のかげの星条旗 〜米と小麦の戦後史〜」観ましたがその内容であるアメリカの小麦輸出戦略とも重なり合います。そうとうにドメスティックなソース焼きそばですが、鉄板の上から見る世界は広い!そしてスパイシーで濃厚でした。
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熱い。
いやいいっすよね。こう言う本。
巻末の参考図書もそうだが、実際足で歩いて色々と検証されている。
焼きそば好きで全国食ってるだけやんと言う面もあるが。
で、著者なりに、仮説を立て検証している。誰もその検証を再検証していないのは学術書じゃないのでしょうがないのだが、それでも何年か何十年か先に、日本の食を研究している誰かが、紹介する一冊になるのではないかね。
大阪人としては、コナとソースは大阪やと思ってるからちょっと辛いが、どうやら焼きそばとかお好み焼きは、大正末期の浅草あたりから発祥したようなのだ。で、お好み焼きというのは料理そのものではなく、どうやら料理の「分野」で、そこに焼きそばも含まれていたようだな。
面白かったが、後半の具体的な焼きそば屋はほとんどぶっ飛ばした。
で、なぜ醤油でなくソースだったのかっていうこの表紙の問いは、一瞬で終わるのでそこの考察を期待してダメです。
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情報の欠片と、仮説の欠片を付き合わせ、少しずつ謎を解いていくことはたいへん面白いのだが、盛り上がりに欠けるのは文章表現、物語性の問題か。
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ソース焼きそばに、まさかこんな歴史があろうとは思わなかった。
戦後に登場したみたいな話は確かにどこかで聞いたことはあったが、それよりも随分遡るというのも興味深かったし、材料調達や商売になるか(儲けが出るか)という点から丁寧に考察してあったのも面白かった。
歴史を追うという点ではとても真摯に書かれていた印象。
ただのソース焼きそばのオタクによる本と侮るなかれ、ちゃんとした歴史本だった。
焼きそばの全国普及をご当地焼きそばの歴史も絡めて考察しているので、地元の焼きそばの歴史や有名店も出てくるのも嬉しい。
注意点は、焼きそばの写真が多数出てくるので、読んでいると猛烈にお腹が空いてくる点かと。
鉄板でじゅうじゅう焼く焼きそばが食べたくてたまらなくなりました。
お腹空いた。
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熱意は感じるが分かったことをただ書いてる感が強い
話としても同じところを行ったり来たりしてるだけの部分があるのでまたこの話かとなった
引き込まれる物がなく惰性で読み進めてしまった
一工夫すれば面白くなりそうなのにもったいない
人工甘味料の発生が早くて驚いた
案の定発がん性とか明らかに体に悪そうではあるが筆者と同じで自分も味わってみたくなる
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現代でもある「ソースあとがけ」の焼きそばは戦中戦後統制で砂糖が手に入らない時に、ソース業者がサッカリンやズルチン代用ソースを作った。それを焼きそばに入れたのがルーツ。サッカリンは熱に弱く、火入れをすると苦くなるため、あとがけにした。尚、代用の代用でチクロが後に使われたが、こちらは大変味が良かったという。166
鉄板でステーキを焼く「高級鉄板焼」の元祖は、
神戸みその。1945年焼け野原のなか、造船所で手にいれた鉄板でお好み焼きを焼いたのがルーツ231
前橋市あくざわは昭和23年以前創業202
「エンコ」浅草公園の愛称。コウエン⇒エンコ63
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オーディブルで読了。
焼きそばのルーツを探るというテーマから、大正から昭和の戦後辺りにかけての庶民の外食文化が垣間見える面白い本。
戦中から砂糖が無くなりソースに入れる甘味がサッカリンになる。サッカリンは熱で苦味が出るので、ソースが後かけになるという話は面白い。
また、鉄板焼きは基本的に洒落の食べ物であって、元からある食べ物を模した存在である。というのはメロンパンしかりかき氷しかり日本人の文化だなという感じがした。
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ソース焼きそばのルーツを探る一冊。諸説あるらしい起源を迫っていく様が必死で、何とも言えない熱意に溢れています。著者さんの焼きそばブログも見てみようかな。
yakitan.info
■ソース焼きそばは、もともとお好み焼きの一種。
■どうやら戦前の浅草にルーツがありそうというのが著者さんの説。歴史が興味深くて、
日本が関税自主権を取り戻す→海外製の粉と価格勝負できるようになる。粉を清に輸出するまでになる→東武線が出来て東京まで粉を輸送するルートができる→浅草は粉の仕入れに適した場所だった。
■浅草近辺の老舗が気になった。田原町の染太郎、千束のデンキヤホール、清川の大釜本店